Kohei's brain

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【VGC2021 Series7】 エンテイロンゲ A to Z No.1

 

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 1.はじめに

 ブログでは,約半年ぶりの更新となります。

 VGC2021ルールにおいて,半年間以上使い続けていた「エンテイ+オーロンゲ」構築を構築の変遷をたどりながら,自分の解釈を余すことなく紹介していきます。

 また,この構築記事は,全3部構成となっており,

 

  •  No.1・・・Series7(主な成績:シーズン12レート2008)
  •  No.2・・・Series8(主な成績:PJCS2021予選5位,レート1802)
  •  No.3・・・Series9(主な成績:PJCS2021本戦シニア1位,マスター24位)

に関する内容となっております。最後までご付き合い頂けると嬉しいです。

 

 2.構築経緯

 2-1.リザードンとの決別

 自分は,冠の雪原がリリースされる前までSeries7での対戦を楽しみにしていた。なぜなら,VGC2020ルールで猛威を奮っていたリザードンが通りやすい環境だと考えたからである。

 Series5からリザードンの天敵であるテラキオンキングドラが使用可能により,頭を悩ませていたのだが,Series7から準伝説のポケモンの解禁により,相対的な構築のパワーの上昇から上記のポケモンの通りが悪くなると予想した。もちろん,リザードンの攻撃も耐えられるケースも増えると予想できるが,キョダイゴクエンの追加効果のダメージが後押しとなり,多少の誤差であると考えた。このことから,「PJCS2021で困ることはない。」と高を括っていたが,レジエレキというポケモンが自分の計画を狂わせる。

 レジエレキは,単にリザードンの上から一致弱点の技を選択できるわけではなく,「特性のトランジスタにより,ダイマックスリザードンですら一撃で倒せる破壊力」,「ダイジェット1回でも上を取れない高い素早さ」,「高い素早さからのエレキネットによる相対的な味方のS操作」の3点がリザードンを展開する上で大きな障害となるポケモンである。

 もちろん,様々な対抗策を考えてみたが,どれも自分の理想を叶えるものではなかったため(言語化すると大変なので,リバティノート様に寄稿した「エレメンタルリザピッピ」の構築記事をご覧頂けると,自分が言いたいことを少しはお分かり頂けると思います),ポテンシャルを感じてはいるが,VGC2021ルールでリザードンを諦めた。

 

 2-2.「エンテイ+オーロンゲ」構築との出会い

 VGC2021ルールは,2-1で記述した通り,VGC2020ルール以上に「隙を見せられない環境」であると印象に受けた。なので,相手に主導権を握られないように初手ダイマックスなどによる早めの奇襲が環境序盤で増加すると予想した。しかし,相手の奇襲をこちらの奇襲で返す「いたちごっこ」は,個人的にあまりやりたくなかったため,VGC2020総括の記事でも記した通り,無理に環境を追わずに2020年10月末に行われるVictory Road(Twitter:@VGCVictoryRoad)様主催の「2020 VR Tundra Challenge」の結果を見てから,新たな構築案を練ることにした。

 この大会は,オープンシート(お互いのポケモン努力値個体値以外は,既に判明している)かつBO3の形式を取っているため,初見殺しが通用しない中で,どの構築が上位にランクインするか非常に楽しみであった。

 大会終了後に結果を見てみると,上位にランクインしているほとんどの構築は,自分の予想通り,奇襲戦法を多く取り入れており(オープンシートかつBO3形式なので,それが決まるか決まらないかという話ではなく,相手に警戒させることが重要なのだと感じた),「やっぱり,いたちごっこをしなければならないのか・・・」と思った矢先,自分の予想とは真逆の構築を1つ発見する。それがVGC2021ルールで心中することになるDesu(Twitter@DesuVGC)さんの「エンテイ+オーロンゲ(PokePaste)」構築だった。

 

 2-3.「エンテイ+オーロンゲ」構築とは

 「エンテイ+オーロンゲ」構築は,先発の「エンテイ+オーロンゲ」で,リフレクターや光の壁(以下,壁)とバークアウトや電磁波などのデバフによって,相手の奇襲をダイマックスを使用せずに凌ぎ,相手のポケモンが疲弊した状態で,後発のポケモンダイマックスで一掃する戦法を主軸に置いている。

 ここまでなら,VGC2020ルールの「ウインディ+オーロンゲ」構築とほぼ戦法ではあるが,先発の「エンテイ+メタグロス」で「地均し+弱点保険」のギミックも可能であるため,選出の幅が広がっている点で,「ウインディ+オーロンゲ」構築とは比較できない程の進化を遂げている。

 この戦法がVGC2021ルールの序盤の環境に非常にマッチしており,この構築を煮詰めることに決めた。自分が今まで使用していた構築と真逆のスタイルであったが,VGC2020ルールの頃に,WCS2016日本代表のジュニオ(Twitter@JUNiOichi)さんの「ウインディ+オーロンゲ」構築を使用したり,お話を聞いていたので,使用することに抵抗はなかった。

 

 2-4.取り巻きのポケモンの選択

 Desuさんの構築を使用してみて,能動的に弱点保険を発動できるメタグロスと他の3体との相性補完の良さと悪巧みを覚えることができる水ロトムの2体は,変更の余地がないと感じたため,この4体では対応が難しい並びに対して,残りの2体の選択が鍵を握っていると考えた(相変わらず,霊獣ランドロスモロバレルの扱いが下手なのをどうにかしたい・・・)。

 この構築は,S操作が乏しいため,どうしてもレジエレキやドラパルト,化身ボルトロス等の上から高火力を叩き込む構築に対して受け身になってしまい,下振れを引いた瞬間,負けが確定する対戦があると予想した(トリックルーム構築に対しては,VGC2020ルールの頃に,ジュニオさんから先発の「ウインディ+オーロンゲ」で何とかなるというお話を聞いていたので,「エンテイ+オーロンゲ」で大丈夫だろうと判断した)。

 「では,こちらも上から制圧するポケモンを使えばよいのでは?」という発想に至り,VGC2020ルールの「ドラパルト+バンギラス」構築を彷彿とさせる「ドラパルト+こだわりスカーフ持ちの霊獣ランドロス(S実数値換算で211に調整)」を使うことに決めた。懸念事項として,ドラパルト同士の同速勝負があるが,新環境になってブリザポスやカプ・レヒレなどのドラパルトに強いポケモンが増えているため,そこまでミラー対面が起こらないのではないかと考え,気にしないことにした。

 

 2-5.シーズン12

 新環境になって初めてのシーズンであったからか,レート2000の到達者が続出したシーズンであった。その光景に自分も刺激を受けて,「レート2000に到達するまで終わりたくない!!」という気持ちで挑み,レート2008で終わることができた良いシーズンであった。しかし,次第に「ドラパルト+こだわりスカーフ持ちの霊獣ランドロス」の並びが弱いことに気付き,「エンテイ,オーロンゲ,メタグロス,水ロトム」の4体でシーズンの終盤のほとんどの対戦を戦っていた(実質4体でレート2000に到達できるので,非常に高いポテンシャルを持っていると確信)。

  流石に今後4体で勝てるほど,ポケモンというゲームは甘くはないので,4体で辛いポケモンをもう一度考えてみる。

 

  •  悪ウーラオス,水ウーラオス
     壁を無視する暗黒強打や水流連打に頭を悩ませる。また,悪ウーラオスは,特性の悪戯心が無効。

  •  レジエレキ
     ダイマックスを使用しないと致命傷を負う破壊力と高い素早さからのエレキネットを防ぐ手段がない。

  •  カミツルギ
     先発の「エンテイ+オーロンゲ」の役割を果たしつつ,エンテイのHPを温存する必要がある。

  •  ドラパルト,エースバーン,化身ボルトロス
     1つでも選択を間違えると,先発の「エンテイ+オーロンゲ」で3ターンのダイマックスを耐えきれないことがある。後発のメタグロスと水ロトムにも有利。

  •  モロバレル
     「この構築にカプ・レヒレはあり得ない。」と考えているため,割り切っている。

 

 以上のポケモンを意識して,残りの2体を考える前に,もう一度この構築のコンセプトである「相手にデバフがかかって機能停止している隙に,積み技を使用して後発ダイマックスで全抜きする」を思い出す。つまり,有象無象の構築を意識して,様々な種類の積みアタッカーを用意する必要があると感じた。メタグロスと水ロトムは単体技がメインウエポンのため,全体技を覚える積みアタッカーを探したところ,ガラルファイヤーがヒットした。

 また,ガラルファイヤーは,暗黒強打半減,カミツルギとドラパルトに強いのが優秀である。オーロンゲとの悪タイプ被りが気になるが,オーロンゲの攻撃技がソウルクラッシュのみで,悪技が欲しかったこともあったので,攻撃面においての役割被りがない。

 ここまでくると,レジエレキをはじめとした電気タイプに非常に苦しい立ち回りを強いられるため,地面タイプで汎用性の高い霊獣ランドロスに突撃チョッキを持たせることで,ダイマックスプランも現実的になった。

 

 2-7.Series7終盤での変更事項

 現時点でのこの構築の弱点の1つとして,勝率が選出択依存になる構築が存在するというのがある。例を挙げると,ブリザポス構築において「トリックルーム+ブリザポス」を意識すると,霊獣ランドロスやガラルファイヤーの選出を控えたくなるが,それらのポケモンの選出を控えてしまうと,取り巻きのレジエレキや悪ウーラオスへの立ち回りがシビアになる。

 2020年12月に開催されたオフライン大会で,WCS2019ベスト16のねっちさんと対戦したときに,ねっちさんは,「メタグロス+壁にブリザポスは選出したくない。」と仰っていたが,ランクバトルでは,自分の構築にブリザポスを選出する人も半数程度いたので,何が正解なのか分からなくなってしまい,シーズン13の結果もあまり奮わなかった。

 ここで立ち止まるのは,いくらPJCS2021の開催が半年後であるとはいえ(この時点では,このルールが変わることはないと誰もが考えていたはず),流石に危機感を覚えたため,シーズン13Top30の構築をリバティノート(Twitter:@_Liberty_Note)様の記事で確認してみたところ,シーズン12Top30に1つしかランクインしていなかったメタグロスが,シーズン13で4つかつTop10に3つランクインしていることに注目した。使用率1位の悪ウーラオスが苦手なメタグロスで上位にランクインする構築は,ほんの一握りだと考えていて,大変疑問ではあったのだが(※),メタグロスにサイドチェンジを搭載しているのを知って,非常に納得し,以下の2つの理由で,この構築(←ここ重要)でメタグロスの守るを搭載する必要性が薄いと考えた。

 1つ目は,後発のポケモンダイマックスする戦法を主軸に置いているということである。ダイマックスを消費した終盤の疲弊したポケモンで,ダイマックスしたポケモンを止めることは基本的に難しく,オーロンゲの壁もあるため,集中攻撃も余裕を持って耐えることができる。

 2つ目は,サイドチェンジの弱点である全体技についてだが,こちらもオーロンゲの壁により,「ダブルダメージ補正(3/4)」×「壁補正(2/3)」=1/2でダメージを半分に抑えることができるため,そこまで痛手にはならない。

 上記のこともあり,メタグロスが本当に守るが欲しい場面は,「ダイマックス技」と「悪ウーラオスの暗黒強打」の単体攻撃2つであったため,それらはサイドチェンジ(この構築でカプ・レヒレより水ロトムの方が優れている理由の一つ)やサイドチェンジ媒体のダイウォールで防ぐことができる。

 また,先発の「エンテイ+オーロンゲ」の壁展開が急所で台無しにされて,場が整っていない状態で後発のポケモンを繰り出すときの補助(「あなたがズルしたから,こっちもズルして良いですよね?」理論)や「トリックルーム+ブリザポス」構築を「交代読み」と「サイドチェンジ」を駆使して,ダイマックスやトリックルームのターンを無駄に消費させることもできる(怪電波や捨て台詞をメタグロスの特性であるクリアボディで無効化できるのも優秀)。

 以上より,メタグロスにサイドチェンジを搭載した形がSeries7時点での自分の「エンテイ+オーロンゲ」構築となります。

 

(※)

 「そのようなことを記述しておきながら,なぜ自分もメタグロスを使用しているのか。」と大半の方が疑問に思われるかもしれませんが,自分の構築には,「メタグロスは悪ウーラオスで解決できる。」という思い込みを利用したギミックをいくつか用意しているためです(悪ウーラオスの規格外の性能により,それでも辛いことには変わらないですが)。

 今までのほとんどの構築記事にも同様の意図が組みこまれていますので,興味のある方は探してみて下さい(最近で言うと,「VGC2020ルールのリザードンは,「バンギラス+ドリュウズ」構築で解決できる。」という思い込みを利用し,それらの構築に確実に勝ちを積み上げていったエレメンタルリザピッピ構築ですね)。また,「エンテイロンゲ A to Z No.2」や「エンテイロンゲ A to Z No.3」の構築記事でも同様の意図で構築を組んでいますので,お楽しみに!

 

 3.使用構築

 詳細は,「エンテイロンゲ A to Z No.3」の構築記事で記述しますので,要所のみの説明となります(選出も省略します)。

 

 3-1.ガラルファイヤー f:id:Koheibrain:20210628005106p:plain

 持ち物:命の珠

 性格:控え目

 特性:逆上

 実数値(努力値):H175(76)-x-B110-C165(236)-D145-S135(196)

 技:燃え上がる怒り/エアスラッシュ/悪巧み/守る

 

 臆病にしてもS+1でドラパルト抜けるくらいしかメリットと考えていますので,悪巧みに頼らずに火力が出せるように性格を控えめかつ持ち物を命の珠にしていますが(それでも火力が怪しいと感じています),S+1で最速レイスポスを抜けないのはマズいため,S実数値を135に設定しました。

 エアスラッシュをあまり選択することがなかったため,ダイマックス媒体で威力が上がる暴風の方が良かったかもしれません(暴風なら,C+2ダイジェットでH191D121までの進化の奇石持ちのポリゴン2を15/16で倒すことができます)。

 

 3-2.エンテイ f:id:Koheibrain:20210418235226p:plain

 持ち物:マゴの実

 性格:陽気

 特性:精神力

 実数値(努力値):H213(180)-A136(4)-B106(4)-C99-D104(68)-S167(252)   

 技:聖なる炎/地均し/バークアウト/守る

 

 このポケモンに突撃チョッキを持たせているのを良く見かけますが,守るは絶対必要だと考えています。このポケモンの一番の役割は,後発のポケモンを気持ち良く場に繰り出すための「ターン稼ぎ」ですので,ダイマックスやトリックルームのターンを稼げずに倒れるのは本末転倒です。また,VGC2020ルールでサポート型のウインディにタイミング良く守られて,少しイライラした経験も含んでの採用となりました(突撃チョッキ持ちを始めとしたその他の持ち物のエンテイについては,「エンテイロンゲ A to Z No.3」の構築記事で詳しく記述します)。

 このポケモンは,使用率1位のウーラオスより速く,リザードンやサンダーに同速勝負を仕掛けることができるS種族値100という素早さと,ガオガエンの特性である威嚇を無効化したり,猫騙しや岩雪崩などで怯まない特性の精神力という非常に高い性能を持っています。また,50%で火傷状態にさせる聖なる炎,メタグロスの弱点保険の発動や気合いの襷を潰しながらS操作ができる地均しなど,サポート寄りの型なのにヘイトを集めやすいのもこのポケモンの強みです。

 調整は,最速はもちろんのこと,マゴの実でHPを1/3回復するため,HP実数値を3nにしつつ,BとDの値の差が小さくなるように設定しました。後述のオーロンゲと並べると,ポリゴン2の特性のダウンロードでAが上がるようにもしました。

 

 3-3.メタグロス f:id:Koheibrain:20210418235312p:plain

 持ち物:弱点保険

 性格:意地っ張り

 特性:クリアボディ

 実数値(努力値):H181(204)-A187(116)-B150-x-D110-S114(188)

 技:アイアンヘッド/地震/冷凍パンチ/サイドチェンジ

 

 相手に先発「エンテイ+メタグロス」を意識させることで,先発「エンテイ+オーロンゲ」の1点読みの選出がし辛いと期待しての採用です(たまに,先発「エンテイ+メタグロス」を無視した選出をされると,腑に落ちないのですが・・・)。

 もちろん持ち物は,相手のポケモンに一番圧力をかけることができる弱点保険です。他の弱点保険持ちのポケモンとの違いは,相手のSを下げながら,弱点保険が起動できる行動を1ターンで可能なことです。また,ある程度の素早さはあるので,中速程度のポケモン(S種族値100くらいと解釈しています)なら地均し1回で抜くことができます。

 説明不要のアイアンヘッドとサイドチェンジ以外の技に関しては,1回の行動で地団駄2回分の行動になり,地面技無効のポケモンが3体いるため,味方を巻き込む可能性が低い地震(この指止まれや怒りの粉,サイドチェンジを無視できるのも優秀),霊獣ランドロスへの強力な打点や最悪な状況を凍らせて逆転できる可能性がある冷凍パンチを採用しました。また,A+2ダイアイスで気合いの襷持ちの悪ウーラオスを1ターンで倒すことができるのも優秀で,この構築で思念の頭突きや岩雪崩,雷パンチは論外であると考えています。

 調整は,A11n(性格が陽気のA努力値252振りと同じ数値),準速60族+2(この素早さでほとんどのカプ・レヒレは抜いていると考えており,仮に抜かれていた場合は耐久が低いと判断),エンテイの地均し1回で最速ウツロイドまでの素早さのポケモンを抜けるように設定しました。

 

 3-4.水ロトム f:id:Koheibrain:20201014005517p:plain

 持ち物:オボンの実

 性格:控え目

 特性:浮遊

 実数値(努力値):H152(212)-x-B128(4)-C154(116)-D128(4)-S128(172)

 技:ハイドロポンプ/10万ボルト/悪巧み/守る

 

 VGC2020ルールでもお世話になった痒い所に手が届くポケモンとして採用です。強さは言うまでもないので,調整の説明だけ記述します。

 C実数値を154(7世代のカプ・レヒレのC実数値154みたいな感じです),準速ウオノラゴン抜き,オボンの実でHPを1/4回復するため,HP実数値を4nに設定しました。

 

 3-5.霊獣ランドロス f:id:Koheibrain:20210418235533p:plain

 持ち物:突撃チョッキ

 性格:意地っ張り

 特性:威嚇

 実数値(努力値):H188(188)-A192(76)-B115(36)-x-D102(12)-S136(196)

 技:地震/岩雪崩/空を飛ぶ/蜻蛉帰り

 

 人によって好みが分かれる枠だと思います。この構築の霊獣ランドロスポリゴン2に変えた構築Zelda Challengeでベスト16という成績を残していましたが,ポリゴン2では,電気技が一貫しているのと,セキタンザン構築が厳しいため(Zelda ChallengeのルールがオープンシートかつBo3形式の対戦なので,セキタンザン構築が不利であると判断したと考えられます),地面タイプのポケモンを採用した方が良いと考えました。環境序盤であるので,メタ範囲を絞る必要性は低いのと,できる限り隙がない叩き台の方が後に構築を見直す上で環境に合わせた改良ができると考えたからです。

 霊獣ランドロスに拘らずにガブリアスでも良いかもしれませんが(Zelda Challengeで準優勝したpokealex(Twitter@PokeAlex_)さんは,「壁+ガブリアス」の構築を使用されていました),たまにマッチングする「バンギラスドリュウズ」構築が厄介であると考えていたので,特性が威嚇である霊獣ランドロスに軍配が上がりました(「エンテイロンゲ A to Z No.3」の構築記事で,霊獣ランドロスガブリアスの違いを詳しく記述します)。

 技構成に関しては,蜻蛉帰りをそこまで使用しなかったので(単に自分が6世代の頃から霊獣ランドロスの蜻蛉帰りを使用するのが下手なだけだと思います・・・),相手の霊獣ランドロスガオガエンの特性である威嚇を返り討ちにする剣の舞も候補に挙がりましたが,守るを採用していない攻撃寄りの種族値のこのポケモンが相手の隙を見て壁だけで剣の舞を選択できるかが当時は不安であったため,採用には至りませんでした。

 調整は,悪ウーラオスの拘り鉢巻持ちの暗黒強打を15/16で耐え,自分のガラルファイヤー+1(蜻蛉帰りして交代先に繰り出されるポケモンにガラルファイヤーのダイジェットのバフを乗せるため),A192でレジエレキへのダブルダメージ補正のA-1地震のダメージが変わるように設定しました。

 

 3-6.オーロンゲ f:id:Koheibrain:20210418235710p:plain

 持ち物:光の粘土

 性格:慎重

 特性:悪戯心

 実数値(努力値):H201(244)-A141(4)-B110(196)-x-D113(60)-S81(4)

 技:ソウルクラッシュ/電磁波/リフレクター/光の壁

 

 このルールでこのポケモンを完封できるのは,特性が化学変化ガスの(ガラル)マタドガスだけだと思っているので,1体機能停止(犠牲)にするしかこのポケモンは止められないです(7世代のシングルバトルの呪いと痛み分け搭載のミミッキュみたいな立ち位置だと解釈しています)。

 自分が尊敬するVGCプレイヤーが2020年のポケモン日本一決定戦終了後(Series5ルール)に「トゲキッスにキレる人はダメだ。」とを言っていましたが,トゲキッスがいないと,このような戦い方が台頭してくるのですよね。

 技に関しては,特性がクリアボディのドラパルトの素早さを遅くしたいので電磁波を採用しています。この構築は,下振れを1回は引く前提の構築なので(2回以上なら文句を言いたくなりますが),「あなたがズルしたから,こっちもズルしても良いですよね?」という理論を再び振りかざしています。

 調整は,A209のブリザポスのヘビーボンバーを15/16で耐えとミラー意識でS81(努力値がカツカツなポケモンなので,S無振りの個体がまあまあいる),残りのHPとDの努力値を,エンテイと並べてポリゴン2の特性のダウンロードでAが上がるように設定しました。

 

 4.Series7の成績

 シーズン12ダブル レート2008 39位 83勝39敗

 シャロン杯 入賞4回(1位1回,3位3回)

 

 5.Series7終了時点での課題

  •  オーロンゲの特性の悪戯心による電磁波が通らないポケモンの増加(カプ・レヒレなどのフィールド面による対策や電気,地面,悪などのタイプ面による対策など)。
  •  雨構築に対して受け身になっている(特に,キングドラを一撃で倒せるポケモンがいない)。
  •  サイドチェンジ搭載のメタグロスが選出できない構築に対しての下振れのカバーが難しい。
  •  ブリザポスとレジエレキが同居している構築など、選出択を外してしまうと厳しい展開になる構築が一定数存在する(これに関しては,自分の能力の問題なのかもしれませんが)。
  •  モロバレルが重い(本当に勘弁して下さい・・・)。

 

 6.最後に

 いかがだったでしょうか。

 「エンテイ+オーロンゲ」構築に対しての手応えは掴んだものの,5の課題をなかなか克服できずに勝ちきれなかったため,悔しいシリーズとなってしまいました。それと同時に,Series8でまさかの禁止伝説のポケモンが使用可能であるルールに変更となり,とても驚いたことを今でも覚えています。

 次回の「エンテイロンゲ A to Z No.2」の構築記事では,

 

  •  一体なぜ,懲りずに「エンテイ+オーロンゲ」構築を使い続けたのか。
  •  Series7での課題は,克服できたのか。
  •  禁止伝説のポケモンの使用率1位がザシアンなのにも関わらず,なぜイベルタルを選択したのか。

 

 以上のことを中心に,Series8について記述していきます。

 ここまで見て下さってありがとうございました。

【VGC2019 Ultra Series】 Best of 3 Cup Summer 2nd 準優勝 「Xerneas+Rayquaza+Genger」

 

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 VGC2019のウルトラシリーズで使用した構築を紹介します。

 VGC2019のサンシリーズの構築記事の「6」から,自分のウルトラシリーズが始まります。

 

 目次

 

 1.構築経緯 

 

 1-1.時期:9月上旬(第15回南白オフ終了後,インターネット大会「アンリミテッドトライアル」)

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 第15回南白オフで,カプ・テテフ+アギルダーの組み合わせに手応えを感じ,インターネット大会の「アンリミテッドトライアル」に第15回南白オフで使用した構築をそのまま持ち込んで参加したが,結果は惨敗だった。

 勝てなかった理由を考えながら,TLを眺めていると,ふぉんでゅ。さんが同大会でカプ・テテフ+アギルダー入りのレックウザ+ゼルネアス構築を使用して全勝(うろ覚えですが,11-0くらいでした)していたのが目に止まり,ウルトラシリーズカプ・テテフ+アギルダーの組み合わせを使用するには,レックウザ+ゼルネアス構築が最適であるという勘違いを起こす(自分がカプ・テテフ+アギルダーの組み合わせを上手く扱うことができないのに,まだ気付いていないという意味です)。

 

 1-2.時期:3月中旬(インターネット大会)

 (f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain)・・・11月INC(サンシリーズ)予選落ち

 (f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain)・・・2月INC(ムーンシリーズ)予選落ち

 (f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain)・・・PJCS2019予選(ウルトラシリーズ)自信無し予選落ち?

 サンシリーズやムーンシリーズの考察の息抜きに,ウルトラシリーズの考察を行うことがあったが,勝ちのビジョンが見えず,2018 International Challenge November(以下,11月INC)や2019  International Challenge February(以下,2月INC)でPJCS2019の出場権を獲得しなければ,自分のVGC2019は終了したと言っても過言ではない程であった。

 しかし,11月INCでは,ボーダーの読み違いで1勝足らずで予選落ち,2月INCでは,レートが「11月INCのボーダー(レート1826)」+1に到達したことで慢心して予選落ちとなり,当時PJCS2019の出場権を獲得出来そうだと考えていた2つの大会で取り返しのつかないミスをしてしまい,PJCS2019の出場権を易々と誰かに受け渡すまでのカウントダウンが始まった。

 2月INCの予選落ちがあまりにも情けなさ過ぎて,誰の慰めの言葉も聞きたくはなく(その時に,あへあへさん,すみとも。さん,ゆとりさんの励ましのリプライを無視してしまい,大変申し訳ありませんでした),いっそ誰にも気付かれないように雲隠れしようという考えが頭をよぎったが,同じ鹿児島勢のぷりんさんから送られたTwitterのDMを見て,また1から頑張ってみようという気持ちが湧き上がってきた(ぷりんさん本人の意向により,内容は伏せさせて頂きます)。

 

 1-3.時期:3月中旬~4月中旬(第16回南白オフ~第39回がにゅーオフ)

 f:id:Koheibrain:20190118153228p:plainf:id:Koheibrain:20190726011207p:plain→ ×

 第16回南白オフと第39回がにゅーオフ共に,カプ・テテフ+アギルダー入りのレックウザ+ゼルネアス構築で惨敗し,このとき初めてカプ・テテフ+アギルダーの組み合わせが自分に合っていないことに気付く(あまりにも遅すぎる)。この時点で,PJCS2019予選まで残り1週間を切っており,今から構築を考えるのは無理なため,ついに崖っぷちに追い込まれた。

 

 1-4.時期:4月中旬(PJCS2019予選)

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 「このままではダメだ!!」と思い,藁にもすがる思いで第39回がにゅーオフ終了後からPJCS2019予選までの間にやみくもに対戦していた。もちろん,勝率は酷いものであったが,この地道な努力がある方のレックウザ+ゼルネアス構築を発見したことで実を結び(本人の意向により,名前は伏せさせていただきます),PJCS2019予選の1日目の夜に構築が完成して,PJCS2019予選に臨んだ。

 PJCS2019予選で使用した構築と結果は以下の画像の通りである。

 

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 この構築で一番衝撃だったポケモンミストシード持ちのカプ・レヒレだった。今までカプ・レヒレは,多くの優秀な技を覚えられるが,その優秀な技を犠牲にしてまで,守るを搭載する意味がなかったため,Zワザの的になりやすいことが気になっていた(そもそもサポート寄りのポケモンに守るを入れたところで,戦況が大きく変わるとは考えにくい)。

 ウルトラシリーズにおいて,カプ・レヒレが1撃で倒されるZワザは,10万ボルトZとサイコフィールド補正の特殊ウルトラネクロZのみだったので,それらを無理矢理耐えることができるミストシードを持たせることで,どのような盤面でも確実に行動ができるのがとても強かった。もちろん,集中攻撃をされると倒されてしまうことがあるが,隣のレックウザやゼルネアスを無視してまで,その行動を優先するのは,数十手先の行動が見えているプレイヤー以外は,とても難しいだろう。また,カプ・レヒレを倒せないと分かっていても,Zワザを打たざるを得ないという精神的ダメージを相手に負わせることも大変優秀である。

 PJCS2019予選では,このカプ・レヒレのお蔭で,カイオーガルナアーラネクロズマ等の特殊攻撃主体の構築に全勝し,自信を取り戻すことができた。

 

 1-5.PJCS2019本戦に向けて

 (f:id:Koheibrain:20190118151918p:plainf:id:Koheibrain:20190118151444p:plainf:id:Koheibrain:20190118145203p:plain) × f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain
 PJCS2019予選の反省は,レックウザとゼルネアスとの相性が良い霊獣ランドロスの活躍がイマイチなことであった。ミストシード持ちカプ・レヒレのお蔭で,ビートダウン展開の抑制には成功していたので,こちらの構築と同じコンセプトである「場を整えてから反撃の機会を伺う」構築に有利が取れる霊獣ランドロスを絡めた選出ができれば良いと考えた。

 色々と考えた結果,VGC2018で猛威を奮っていた滅びの歌搭載のメガゲンガー+ガオガエンに辿り着くことができた。PJCS2019予選では,メガゲンガーの特性の影踏みによって,相手のポケモンの動きを封じながらじわじわとデバフをかけていったが,急所で打開される可能性があることや,PJCS2019本戦やWCS2019での対戦時間の重要性から,立ち回りの関係で1試合の対戦時間が長くなってしまうのは良くないと考えた。なので,滅びの歌によって,早めに相手の残数を減らした方が良いという考えに至った。

 こちらの滅びの歌の展開を阻害するポケモンとして,一番考えられるのがガオガエンだったので,A-1でも地震Zで一撃で倒すことができる霊獣ランドロスが自然と選出に入ってきた。また副産物として,メガゲンガーガオガエンのHPを全体技で大きく削ってくるゲンシグラードンゲンシカイオーガに対して睨みを利かせることができたり,叩き落とすによって性格が控えめのゼルネアスのパワープレイを防ぐことができたりすることも優秀であった(余談ですが,2月INCでS関係も分からないのに霊獣ランドロスでゼルネアスに叩き落とすを打たれて負けたのマジで許せないし,マジでブチ切れましたね)。

 さらに,相手が必死に滅びの歌を潜り抜けようとしているときに,ゼルネアスのジオコントロールを合わせることで,相手に2重の絶望を与えることができる。なので,絶対に滅びの歌で決める構築ではないことも,この構築の強いところである(場合によっては,「わざと」滅びの歌を潜り抜けさせるプレイングをすることがある)。

 この思考に至る上で,ベテさんがVGC2016で使用されたあくびニャオニクス+ゼルネレックとユウキさんがVGC2018で使用されたミストフィールド滅びBIG-Kを参考にさせて頂きました。ありがとうございました。

  

 1-6.PJCS2019本戦

 R1 × f:id:Koheibrain:20191007225816p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain R2  f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain R3 × f:id:Koheibrain:20190726010828p:plain f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain R4 × f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plainf:id:Koheibrain:20191007230836p:plain

 R5 × f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain (R6  f:id:Koheibrain:20190726010828p:plain f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain R7 × f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain)
 こうして迎えたPJCS2019本戦。運が悪くてもWCS2019のDay1の権利(4勝3敗)は,確実であろうと高を括っていたが,結果は2勝5敗の惨敗(1勝4敗→2勝5敗)。
 1勝4敗までの負けの内容は,「25%の乱数を引かれる」,「2連守るを読まれる(決まらなかったが,決まっても負け)」,「日食ネクロズマの竜の波動を失念」,「グラードンの型を物理型と決めつけたら,特殊型」だった。

 最初の1敗は,仕方がなかったにしても,残りの敗戦は,明らかな自分のミスであったことが何よりもショックであった。当時は,「PJCS2019予選直前まで,予選落ち確実な状態であった人間が,PJCS2019本戦に出場できただけでも頑張った方じゃないか。」と,悔しさを紛らしてはいたが,時間が経つにつれて,誤魔化し切れないほどの後悔の念に苛まれ,しばらく無気力になってしまった。あの時は,一緒に行動を共にしていた方たちに,多大なる迷惑をかけてしまい,本当に申し訳なかった。

 1-7.有終の美を飾るために

 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain VS f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726011505p:plain (Best of 3 Cup Summer 2nd決勝戦)
 自分のVGC2019は,PJCS2019本戦で終了したのだが,「惨敗したままで終わりたくはない」,「WCS2019に出場される方のサポートに徹したい」という思いから,ひいあさん主催の「BO3 Cup Online」と8月に開催された「Best of 3 Cup Summer 2nd」に参加することに決めた。

 その結果,「BO3 Cup Online」での反省を生かして,「Best of 3 Cup Summer 2nd」で準優勝という結果で終わることができたのと,「BO3 Cup Online」で対戦したふゆばれ君のWCS2019のシニアカテゴリの優勝に少し貢献できたことは,何よりも嬉しかった(シニアカテゴリの決勝戦の相手が滅びの歌構築)。

以下,使用した構築とその解説です。

 

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 2.使用構築 

 2-1.ゲンガー

f:id:Koheibrain:20160518161118g:plain

 持ち物:ゲンガナイト

 性格:臆病

 特性:呪われボディ→影踏み

 実数値(努力値):H149(108)-x-B81(4)-C151(4)-D113(140)-S178(252)

        →H149-x-B101-C191-D133-S200

 技:シャドーボール/ヘドロ爆弾/滅びの歌/守る

 

 調整

 HB:命の珠持ちA232メガレックウザのA-1画竜点睛を9/16で耐え。

 HD:命の珠持ちC200メガレックウザの大地の力を11/16で耐え。C183ゼルネアスのダブルダメージC+2マジカルシャインを2耐え。

 C:余り。

 S:最速。

 

 ゲンガナイト

 メガシンカするために必要。

 

 臆病

 カプ・コケコとの対面で,50%以上の確率で先に行動したいため。

 

 シャドーボール

 この構築で重いソルガレオを始めとした鋼タイプに対する打点を確保する技。ルナアーラネクロズマに大ダメージを与えられるのも優秀。

 

 ヘドロ爆弾

 カプ系統やゼルネアスに致命傷を負わせたり,ガオガエンを削ったりできる技。追加効果も優秀。

 

 滅びの歌

 このポケモンの最大の採用理由。ゼルネアスミラーにおいて,ゼルネアス同士の殴り合いの展開を否定する技。また,BO3の2戦目以降において,1戦目のレックウザ+ゼルネアスのビートダウン展開が脳裏に焼き付いている状態でこの技に対応することは,非常に困難である。

 

 守る

 滅びの歌のターン稼ぎや特性の影踏みによって,相手の盤面をロックしながら,自分の盤面を整える時間を作るために必須級の技。

 

 VGC2016ルールでも使用した愛着のあるポケモン。VGC2016ルールでも滅びの歌構築が一部の界隈で開拓されていたことを知っていましたが,VGC2016ルールは,「禁止伝説のポケモンの殴り合い」であったため,「倒される前に倒せ」のような環境でした。
 しかし,VGC2019ルールは,特性が威嚇のガオガエンとカプ系統,ウルトラビーストの存在により,一般ポケモンも殴り合いに参加することができる環境と変貌してしまい,一般ポケモンに対してのメタも張る必要となりました。と言うことは,「滅びの歌展開が成立しやすくなっているのでは?」という推測が立ったという話です。

 禁止伝説のポケモンが使用できるルールで,「まさかそんな小細工なんてしないだろう。」という世間の考えを裏切るような活躍をしてくれました。

 配分は,Wolfe GlickさんがWCS2016で使用したゲンガーと全く同じ配分です。PJCS2019予選で,命の珠持ちのメガレックウザの大地の力をギリギリで耐えたので,感謝しています。

 

 2-2.レックウザ

f:id:Koheibrain:20191007231629g:plain

 持ち物:命の珠

 性格:せっかち

 特性:エアロック→デルタストリーム

 実数値(努力値):H181(4)-A202(252)-B99-C170-D110-S161(252)

        →H181-A232-B108-C200-D120-S183

 技:画竜点睛/大地の力/神速/守る

 

 調整

 H:余り。

 A:できるだけ多く。

 S:命の珠を持っているため,最速。

 

 命の珠

 

 せっかち

 大地の力の火力を削りたくなかったことと,特性のデルタストリームや光の壁で,ゲンシカイオーガの冷凍ビームで倒される可能性を少なくしたかったため。

 

 画竜点睛

 レックウザメガシンカするために必要な技。

 

 大地の力

 レックウザやゼルネアスの攻撃が通りにくい鋼タイプに対する打点として。トリックルームを覚えるツンデツンデの処理を第一に考えていたため,オーバーヒートは採用せず(炎打点が必要な時は,ガオガエンを大切に扱う)。また,画竜点睛の効果で耐久が落ちるのを嫌って,選択することもある。

 

 神速

 優先度+2により,終盤の詰めや特性が悪戯心のポケモンによる変化技より先に行動できる優秀な技。

 

 守る

 ほとんどのポケモンの物理耐久は,メガレックウザの画竜点睛を意識しているため,ヘイトを集めやすいから。また,ゲンシグラードンゲンシカイオーガの構築との対戦で,カプ・レヒレの熱湯やガオガエンフレアドライブを通す場面を作る必要があるため,大切に扱う必要があるから。

 

 このルールにおいて,ジオコントロールを使用したゼルネアスが単体性能が一番高いポケモン,持ち物が持ててメガシンカできるこのポケモンが単体性能が2番目に高いポケモンだと考えています。
 あらゆるポケモンを1撃で倒す姿は,VGC2016ルールで使用していた時のとてつもない強さを彷彿とさせるものでした。

 

 2-3.ランドロス(霊獣フォルム)

f:id:Koheibrain:20151130152857g:plain

 持ち物:地面Z

 性格:陽気

 特性:威嚇

 実数値(努力値):H165(4)-A196(244)-B111(4)-x-D101(4)-S157(252)

 技:地震/叩き落とす/蜻蛉帰り/守る

 

 調整

 HB:拘りハチマキ持ちのA232メガレックウザのA-1画竜点睛を15/16で耐え。A232メガレックウザの画竜点睛を7/8で耐え。

 A:できるだけ多く。

 D:余り。

 S:最速。

 

 地面Z

 A-1でも環境に存在するガオガエンを一撃で倒すため。

 

 陽気

 最速ゲンシグラードンゲンシカイオーガを抜きたかったため(実際,最速個体は少ないので,本当は火力重視で意地っ張りにしたいが,万が一抜かれたら萎えるため)。

 ゼルネアスと対面したとき,互いの特性の発動順で,ゼルネアスの配分が判断でき,叩き落とすの選択が裏目になることがないため(自分は,ゼルネアスが遅いと決めつけて叩き落とすを選択する人間ではないので)。

 

 地震

 主に地面Z媒体で使用する技。レックウザと並ぶことはあまりないため,Zワザ以外で使用することは,多くはなかった(VGC2018で物理ランドロスを扱うのが苦手だった理由が改めて分かりました)。

 

 叩き落とす

 ルナアーラへの最高打点としての採用。副産物として,ゼルネアスのパワフルハーブを落とすこともできる。ランドロスがゼルネアスより速いのが確定したらですが(2回目)。

 

 蜻蛉帰り

 滅びの歌展開の成功率を上げる技。また,ガオガエン環境であることから,攻撃しながらデバフをリセットするのにも役立つ。

 

 守る

 滅びの歌のターン稼ぎやガオガエン猫騙しを防いでから,地面Zを決めたいため。

 

 この構築で一つ不満を挙げるとするならば,Zワザが補完になってしまったことです。しかし,レックウザとゼルネアスの単体性能があまりにも高すぎて,そのようなハンデ(?)は,全く気になりませんでした。ガオガエンと組み合わせた時の2枚威嚇の強さは,VGC2018を彷彿とさせるものでした。

 

 2-4.ゼルネアス

f:id:Koheibrain:20190726012852g:plain

 持ち物:パワフルハーブ

 性格:控えめ

 特性:フェアリーオーラ

 実数値(努力値):H221(156)-x-B122(52)-C190(172)-D119(4)-S135(124)

 技:ムーンフォース/マジカルシャイン/ジオコントロール/守る

 

 調整

 HB:拘りハチマキ持ちのA232メガレックウザの画竜点睛を13/16で耐え。

 C:できるだけ多く。

 D:余り。

 S:最速70族(S実数値134)抜き。S+1(S実数値換算202)で,最速130族(S実数値200)抜き,S+2(S実数値換算270)で,S+1の最速111族(S実数値換算268)抜き。

 

 パワフルハーブ

 ジオコントロールを1ターンで使用するため。

 

 控えめ

 ほとんどのポケモンの特殊耐久は,性格が臆病のゼルネアスのフェアリーオーラ補正C+2ムーンフォースを意識しており,その耐久調整を狂わせるため。

 

 ムーンフォース

 最高威力のフェアリー技。追加効果も優秀。

 

 マジカルシャイン

 フェアリーの全体技。ジオコントロール使用後は,ダブルダメージとは思えない程の火力を叩き出す。

 

 ジオコントロール

 このポケモンの採用理由。この技を成功させることを意識しながら,立ち回る。

 

 守る

 ジオコントロールという存在により,ヘイトを集めやすいため。また,ターン稼ぎや隣にガオガエンが並ぶまでの時間を稼ぐための技。

 

 サン・ムーンシリーズに引き続き使用したポケモン。このポケモンの強さは,サン・ムーンシリーズの記事で余すことなく説明しましたので,VGC2019ルールにおいて,このポケモンと心中した理由について記述していきたいと思います。
 自分は対戦ゲームにおいて,逆張りの人間であることをVGC2018の記事で記述しています。VGC2016ルールで猛威を奮っていたこのポケモンがVGC2019ルールで急激に弱くなるわけがないので,メタが多少緩んだタイミングを見計らって使用を決意したという話です。このポケモンに強い一般ポケモンが7世代で増えたのが誤算ではありましたが,VGC2016ルールよりメタが緩んだ中で,あまり不快に感じることなく使用することができました。

 

 2-5.ガオガエン 

f:id:Koheibrain:20190726013032g:plain

 持ち物:突撃チョッキ

 性格:慎重

 特性:威嚇

 実数値(努力値):H200(236)-A136(4)-B111(4)-x-D154(236)-S84(28)

 技:フレアドライブ/バークアウト/蜻蛉帰り/猫騙

 

 調整

 H:4nにすることで,ピンチベリーを所持している可能性を残すため。

 A:余り。

 B:余り。

 D:11nでの最大値。

 (突撃チョッキのみ)

 C221ゲンシカイオーガのダブルダメージ雨潮吹き(威力150)を7/16で耐え(H200D155なら,9/16で耐えだったので考察不足)。C201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のダブルダメージC+2マジカルシャインを2耐え。C219ウルトラネクロズマのブレインフォース補正の大地の力を2耐え。達人の帯持ちのC158トリトドンの大地の力を15/16で2耐え。

 (突撃チョッキ+光の壁)

 C201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを2耐え。C201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のダブルダメージC+2マジカルシャインを3耐え。C221ゲンシカイオーガの雨熱湯を29/32で2耐え。

 S:性格が控えめのカイオーガが拘りハチマキ持ちのA232メガレックウザの画竜点睛を15/16で耐える配分の素早さの最大値(S実数値124)+1(S実数値125)のポケモンをS-1(S実数値換算83)で+1。つまり,自分のカプ・レヒレ(S実数値125)より遅いポケモンは,凍える風1回で自分のガオガエンより遅くなる。最遅90族(S実数値85)-1。

 

 突撃チョッキ

 上記の耐久を実現するため。

 

 慎重

 上記の配分を満たすため。

 

 威嚇

 この構築のコンセプトである「相手の攻撃を凌いでからのカウンター」を実現しやすくするため。特性発動順でミラー対面での素早さを判断できるのも大きい。

 

 フレアドライブ

 ゼルネアスやモロバレルソルガレオ等の鋼タイプのポケモンのHPを大きく削るため。

 

 バークアウト

 ネクロズマやゼルネアス,カイオーガ等の特殊火力を削いで,ジオコントロールの使用の機会をうかがうため。この指止まれや怒りの粉を無視できるのも評価。 

 

 蜻蛉帰り

 ガオガエンの素早さが遅いことを利用して,相手のポケモンの攻撃を受けてから,後続のポケモンに交代したいため。後出しでの交代になるため,交代が裏目になることが少ないのも評価。

 

 猫騙

 ジオコントロールや滅びの歌のサポートに必要な技。

 

 「このポケモンに笑い,泣いた。」と言っても過言ではない程のVGC2019ルールを象徴するポケモンだったと思います。でも,自分はこのポケモンが好きではありませんので,2度と使うことはないと思います(今後,このポケモンを使わないと勝てないルールを作るのは,勘弁して欲しいです)。

 

 2-6.カプ・レヒレ

f:id:Koheibrain:20201229160438g:plain

 持ち物:ミストシード

 性格:穏やか

 特性:ミストメイカ

 実数値(努力値):H177(252)-x-B145(76)-C116(4)-D168(20)-S125(156)

 技:熱湯/自然の怒り/凍える風/光の壁

 

 調整

 H:持ち物のミストシードは,場に繰り出した瞬間に発動するため,ピンチベリーを所持している可能性を残す意味はないのと,奇数にすることで,弱点技を耐える可能性を残すため。

 B:最優先事項であるHP,D,Sの努力値を確保してから,残りの努力値メガレックウザの画竜点睛を耐える可能性を残すために割いた。

 C:余り。

 HD:

 (D+0)

 C161カプ・コケコのフィールド補正10万ボルトを確定耐え。

 (D+1)

 C147カプ・コケコの10万ボルトZのダメージ(65.5%~77.9%)が性格が穏やかで変化する最初の値。C147カプ・コケコの雷を255/256で2耐え。C161カプ・コケコのボルトチェンジ+フィールド補正10万ボルトを255/256で耐え。C201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のダブルダメージC+2マジカルシャインを2耐え。

 (D+1かつ光の壁)

 C201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを123/128で2耐え。C201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のダブルダメージC+2マジカルシャインを3耐え。

 S:性格が控えめのカイオーガが拘りハチマキ持ちのA232メガレックウザの画竜点睛を15/16で耐える配分の素早さの最大値(S実数値124)+1。

 

 ミストシード

 「この持ち物の強さを説明したいために,この記事を書いた。」と言っても過言ではない程,大活躍した持ち物。この持ち物については,構築経緯の方で余すところなく説明したので,省略。

 

 穏やか

 上記の配分を満たすため。

 

 熱湯

 ゲンシグラードンガオガエンツンデツンデ等を意識した技。事前に自然の怒りを見せていると,相手の思考から水技が外れていることが多いことを試運転で気付いたことと,基本的に先発に繰り出すことが多いこのポケモンに,相手のポケモンを倒す手段が必要と判断したことから採用に踏み切った(自然の怒り+熱湯で上記のポケモンは基本的に倒せる)。

 熱湯では,ゲンシグラードンを1撃で倒せない場合があるが,ガオガエンツンデツンデの処理を確実に行いたいため,ハイドロポンプは採用せず。

 

 自然の怒り

 相性が不利なポケモンに対しても,HPを確実に大きく削る事ができる技。

 特に,突撃チョッキ持ち以外のガオガエンに対して,今までは,こちらのジオコントロール使用後のゼルネアスが相手の後続のガオガエンの交代を読んで,ガオガエンが繰り出される方向にムーンフォースを選択する択が発生していた。

 しかし,自然の怒りを序盤に打ってHPを半分以下にすることで,C+2のダブルダメージかつフェアリーオーラ補正のマジカルシャインでも倒せるようになり,プレイングに余裕が生まれる結果に繋がった。

 ルナアーラに対しても,特性のファントムガードを無視してHPを大きく削る事ができるのが非常に大きい。

 

 凍える風

 相手の持ち物の気合の襷やルナアーラのファントムガードを潰しつつ,本来ゼルネアスやレックウザの上から大ダメージを与えるポケモンとのS関係を逆転させるため。

 また,ガオガエンの個別解説でも記述してある通り,ガオガエンを動かしやすくするためにも重宝する。

 

 光の壁

 特性が威嚇の霊獣ランドロスガオガエンが入っている自分の構築を見て,相手は特殊攻撃で攻めるプランを取ってくることは自明である。そこで,ミストシード持ちのこのポケモンに光の壁を搭載することによって,相手のプランを崩しにいくため。

 

 この構築のMVPです。開発者には頭が上がりません。今思えば,特殊耐久が過剰であったため,性格を図太いにしても良かったのかもしれません。

 

 3.選出

 

 3-1.vsレックウザ+ゼルネアス f:id:Koheibrain:20191007225816p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain


 先発 f:id:Koheibrain:20190118151918p:plain f:id:Koheibrain:20190118145203p:plain

 

 後発 f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 3-2.vsグラードン+ゼルネアス f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain


 先発 f:id:Koheibrain:20190118151918p:plain f:id:Koheibrain:20190118145203p:plain


 後発 f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain 

 

 3-3.vsカイオーガ+レックウザ f:id:Koheibrain:20190726010828p:plain f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain

 後発 f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 3-4.vsレックウザ+ソルガレオ f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726011505p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190118151918p:plain f:id:Koheibrain:20190118145203p:plain


 後発 f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain 

 

 3-5.vsレックウザ+ルナアーラ(ネクロズマ) f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain f:id:Koheibrain:20201230165649p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain

 

 後発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain 

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 後発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190118145203p:plain 

 

 3-6.vsグラードン+ルナアーラ(ネクロズマ) f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain  f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain f:id:Koheibrain:20201230165649p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain


 後発 f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain 

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain

 後発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain 

 

 

 3-7.vsカイオーガ+ルナアーラ(ネクロズマ) f:id:Koheibrain:20190726010828p:plain f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain f:id:Koheibrain:20201230165649p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20191007225816p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain



 後発 f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain 

 

 3-8.vsグラードン+イベルタル f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain


 後発 f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 3-9.vsカイオーガ+イベルタル f:id:Koheibrain:20190726010828p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain


 後発 f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 3-10.vsゼルネアス+ルナアーラ(ネクロズマ) f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain f:id:Koheibrain:20201230165649p:plain

 

 先発 f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190118145553p:plain



 後発 f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain 

 

 4.苦手な構築

 

 ・カプ・テテフ+催眠技(グラードン+ネクロズマ)

 ほぼ無理だと思います。BO1の対戦なら,催眠一点読みの選出をすれば,何とかゲームにはなるとは思います(それでも勝つのは難しいと思います)。

 

 ・1ターン目でカプ・レヒレを倒す術を持っている構築。

 構築経緯でも記述しましたが,隣のポケモン(基本的にレックウザ)を無視して,Zワザなどをカプ・レヒレに叩き込まれてしまうと,後のゲームプランに支障を来します。

 実際に,PJCS2019本戦で負けた要因の一つとして,カプ・レヒレを序盤に失った対戦がほとんどでした。まだまだ自分が甘かったと突き付けられましたね。

 

 5.WCS2019が終わって

 

 ・ルナアーラを食わず嫌いしていたことに後悔

 ルナアーラは,ゴーストタイプと悪タイプの2つのタイプが4倍弱点であることに,目がいきがちでありますが,「その2つのタイプ以外は,弱点ではない」という初歩的なことにWCS2019が終わって気付きました。

 ゴーストタイプは,ルナアーラ自身でなんとかできる可能性がありますので,WCS2019で優勝したペンギンさんのナモの実持ちルナアーラは,自分がこのルールに対しての考察が甘かったことを突き付けられたような衝撃を受けました。

 

 ・禁止伝説のポケモンを変更するという考え

 WCS2019で準優勝した構築(グラードン+イベルタル)を見たときに,改めて自分の構築のレックウザとゼルネアスが浮いているように感じました。滅びの歌展開の時に厳しかったエスパータイプトリックルームは,確かにグラードンイベルタルの2体で解決できますので,もう少し広い視野を持たないと今後のVGCルールで戦っていくことができないと感じました。

 

 

 6.Special Thanks

 原案を作って下さった方:ちなみに,WCS2019に出場されている方です。

 ゆとりさん:特性がせっかちのレックウザを提供。

 ジュニオさん:ゼルネアスの配分案。

 さきえさん:ゲンガーの配分案。

 shinさん:第39回がにゅーオフで,2枚威嚇の強さを教えて下さった。

 

 ここまで見て下さってありがとうございました。

Pokemon VGC Communityの紹介

 

 こんばんは。

 今回は,自分が新たに創設したPokemon VGC Communityの紹介の記事となります。

 従来のポケモン対戦のコミュニティとは異なる新たな試みを取り入れていますので,最後までご覧頂けると嬉しいです。

 

 目次

  

 1.Pokemon VGC Communityの目的

 

 Pokemon VGC Communityでは,「メンバー全員のPJCS2021への出場」を目標に活動しようと考えています。この高い目標を達成するために,まずは,メンバー全員が快適にポケモン対戦ができる環境を整える必要があると考えました。冠の雪原が配信された直後に,コミュニティを活発化させたかったので,このタイミングでの発表となりました。

 

 2.現時点でのメンバーの紹介

 

 コウヘイ(Twitter@keima1212ab)

 PJNO2020 準優勝

 PJCS2018 ベスト16

 PJCS2021 出場権獲得

 鹿児島のポケモン勢です。このコミュニティのリーダーを務めています。

 

 ゆとり(Twitter@rajnk3)

 第2回 てるるんチャレンジ優勝

 第37回 がにゅーオフ 4位

 福岡のポケモン勢です。様々な構築を作成することが好きです。スマブラもやっています。

 

 鮭(Twitter@sakie_poke)

 神速オフ チーム3位

 鹿児島のポケモン勢です。トップメタの構築を扱うのが好きです。スマブラもやっています。

 

 3.活動内容

 

 活動は,Discordで行います。現時点でPokemon VGC Communityでの活動内容は,

 

 ・構築相談

 ・環境調査

 ・育成代行

 ・レイド

 ・フレ戦

 

 を考えています(今後増える可能性あり)。

 そして,コミュニティのメンバー1人1人に担当を割り振ろうと考えています。コミュニティを運営していく中で,例えば,「ランクバトルに潜って環境を教えてくれる人」や「構築を一緒に考える人」などの対戦面をカバーしてくれる人だけではなく,「仕事等で育成する時間がない人の代わりに育成代行をしてくれる人」や「ハピナスレイドを出してくれる人」などのサポート面をカバーしてくれる人も重要になってきます。

 なので,コミュニティのメンバーになるための条件はありません。チームの勝利を自分のように喜ぶことができる人なら,誰でも大歓迎です

 

 4.人数について

 

 コミュニティの人数があまりにも多すぎると,運営が難しくなってしまうことが懸念されますので,人数制限を設けたいと思います。

 Pokemon VGC Communityの人数は,私たち3人を含めて「15人」を予定しています。なお,人数は多少前後する可能性がございます。もちろん,ジュニアやシニアの方も大歓迎です。

 この記事を読んで,興味を持たれた方,質問がある方は,自分(Twitter@keima1212ab)にDMを送ってください。

 

 5.最後に

 

 いかがだったでしょうか。

 VGC2021の戦いの火蓋は,既に切られています。シーズンが終わった後に,「ああすれば良かった。」や「時間がなかった。」等の後悔がないような充実したシーズンを送っていきましょう!

 ここまで見て頂き,ありがとうございました。

 

VGC2020総括

 

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 ブログでは,お久しぶりです。

 VGC2020は,皆さんの応援やご協力もあり,「PJNO2020準優勝」「PJCS2021出場権獲得」という満足のいく成績を残すことができました。ありがとうございました。

 上記の成績より自分は,皆さんから順風満帆なシーズンであったと思われていそうですが,冗談抜きでVGC2020ルールは,一番苦手なルールでした(その理由は,後述)。

 そこで,VGC2020シーズンにおいて,どのような取り組み方や意識を持って,この状況を打開していったかを,今後の自分や同じような経験を味わった方への参考となるように書きましたので,最後までご覧頂けると嬉しいです。

 

 目次

 

 1.シリーズ1~2

 

 まず,最初に取り組んだことは,「自分を知る」ことでした。

 つまり,今までどのようなジャンルの構築を使ったり,プレイングをしたりしたら,勝率が高かったかという成功体験を8世代でも生かそうと考えました。

 自分は,PJCS2018ベスト16という成績を残したパワープレーガルーラスタン等の「高火力ビートダウン」構築や初めてPJCS予選を突破した瞑想クレセ+シードカグヤ等の「要塞化して詰める」構築を好んで使用する傾向があると分かりましたので,8世代における「高火力ビートダウン」構築は「リザードンf:id:Koheibrain:20201014003313p:plain+エルフーンf:id:Koheibrain:20201014003447p:plain」,「要塞化して詰める」構築は「アーマーガアf:id:Koheibrain:20201014003528p:plain+タルップルf:id:Koheibrain:20201014003606p:plain」ではないかと推測しました。

 「これで,PJCS2020の権利はもらったな。」と,当時は思っていましたが,そう簡単にうまくいかないのがポケモンというゲーム。8世代の新要素である「ダイマックス」が壁となって立ちはだかります。

 単刀直入に言うと,ダイマックス」という要素は,自分が今まで勝ちを積み上げてきた「高火力ビートダウン」構築と「要塞化して詰める」構築を否定するものでした。

 まず,「高火力ビートダウン」構築について,ダイマックスによるHP増加により,1撃で倒すことが難しくなったことと,Z技やメガシンカとは違い,誰でもダイマックスする可能性があることから,生半可な攻撃となり,返り討ちに遭ってしまうことが予想されます。

 そして,「要塞化して詰める」構築について,ダイマックス技使用後のバフとデバフによって,受けが成立しないことが予想されます。しかも,ダブルバトルでは,ダイマックス技の使用者や被弾者の隣のポケモンにもバフ及びデバフがかかるため,尚更厳しいです。

 このことから,ダイマックスによって自分が8世代で勝つ術を失ってしまい,2020 International Challenge February(以下,2月INC)で,バンギラスf:id:Koheibrain:20201014003700p:plain+ドリュウズf:id:Koheibrain:20201014003735p:plain構築を見よう見まねで使用し,当然のように惨敗しました。

 

 2.シリーズ3 f:id:Koheibrain:20201014004013p:plainf:id:Koheibrain:20201014004105p:plainf:id:Koheibrain:20201014005301p:plainf:id:Koheibrain:20201014005517p:plainf:id:Koheibrain:20201014005713p:plainf:id:Koheibrain:20201014005358p:plain


 2-1.先人の知恵を借りる

 

 2月INCは,「枠にとらわれていた」ということを反省としてあげました。実際に,自分が扱うのを避けてきた多くの構築がPJCS2020(後のポケモン日本一決定戦2020予選)の出場権を獲得していました。

 このことから,シリーズ序盤は,自分が扱うのを避けてきた構築を使って,「何故勝てているのか」を肌で感じることで,未だに7世代以前の感覚に固執している自分の考えを叩き直そうと考えました。

 使用したのは,カ・エールさんのミロサマヨf:id:Koheibrain:20201014003815p:plainf:id:Koheibrain:20201014003908p:plain(レンタルチームを公開していらっしゃったので,本当に助かりました)。自分が苦手としている「トリックルーム」と「ドラパルト」と「サマヨール」が入っている構築です。何十戦か対戦してみて,ダイマックスポケモンとS操作(今回は,トリックルーム)の並びを同時に対応することがほぼ不可能であることと,ドラパルトのダイマックスプランとミロカロスダイマックスプランに同時に対応できることがほぼ不可能であることがこの構築の一番の強みであると理解しました。

 この構築をベースにシリーズ3を戦うという考えもありましたが,ミラーの多発を嫌ったことと,フシギバナの眠り粉でしかこの構築を止められないと判断したプレイヤーが続出したことから,リバティノートに寄稿したエレメンタルリザピッピf:id:Koheibrain:20201014004013p:plainf:id:Koheibrain:20201014004105p:plainを作る流れとなりました。

 ここからは,重複するところもありますが,リバティノートに書かれていないことを中心に書いていきたいと思います。

 この構築のキョダイリザードンミミッキュの並びを対応することがほぼ不可能であることと,リザードンに有利なバンギラス+ドリュウズ構築やセキタンザン構築等のメタとして,ウォッシュロトムローブシン(後のゴリランダー)を裏選出に据えることは,カ・エールさんのミロサマヨ構築とほぼ同じコンセプトです。そこに,ピッピを加えることによって,各ポケモンに対するヘイト(負担)が分散し,任された役割を果たしやすくなりました。

 このピッピの強さを自分に気付かせて下さったのが,バルドルさんのリザガアピッピf:id:Koheibrain:20201014004013p:plainf:id:Koheibrain:20201014003528p:plainf:id:Koheibrain:20201014004105p:plainとアンセナさんのインテバニラピッピf:id:Koheibrain:20201014004226p:plainf:id:Koheibrain:20201014004235p:plainf:id:Koheibrain:20201014004105p:plainの記事です。本当にありがとうございました。

 

 2-2.PJCS2020の出場権を獲得するために


 エレメンタルリザピッピの約8割は,この時点(2020年3月中旬)で完成しており,プレイングを煮詰めることができれば,2020 International Challenge April(以下,4月INC)で上位30位に入ると確信しました。

 この時点で,一番やってはいけないことは,構築の情報が4月INC前にバレてしまうことだけでしたので,身内とのフレ戦やオフ会(南白オフ),ランクバトルであえて3桁台をキープすることで(予選を兼ねたインターネット大会で1位を目指す意味は薄いし,自分より下のレートの人にいかに取りこぼさないかを重視しているためです),プレイングを磨きながら情報バレをケアしつつ4月INCに臨むことができました。だから,オフで使った構築バラされるの本当にやめて欲しいのですよね。結局,南白オフの結果が不甲斐なかったので,サブロムで沢山潜ってしまったのですが・・・。

 

f:id:Koheibrain:20201014001336j:plain

 

 2-3.環境の変化に惑わされない

 

 2-2での策が見事にハマり,4月INCでPJCS2020の出場権を獲得・・・,と言いたかったところなのですが,4月INCの結果が発表される前に,PJCS2020の中止と4月INC入賞者の権利剥奪という衝撃的なニュースが飛び込んできます。

 後に,リバティノート様がオンラインでの全国大会(後のPJNO2020)を開催するという嬉しいニュースも飛び込んできますが,この時期からパッチラゴンと厚い脂肪カビゴン,速いドサイドンが環境に蔓延し始めます。自分は,情報を隠し通していたので,恐らく何かのメタに巻き添えを食らってしまう最悪の展開です。

 この時点で,一番やってはいけないことは,「無理に環境を追いかけること」だと考えています。構築を無理矢理環境に合わせてしまうと,元々の強みすらも失ってしまう危険性があります。なので,自分は「環境が変わることを待つ」という行動を選択しました。上手く言語化できなくて申し訳ないのですが,例を挙げると,セキタンザン構築が特に強い時期(ギミック発見時の12月とメタが薄くなった4月と8月)とそうではない時期があったように(あくまでも個人的な見解です),VGC環境が一周するスピードの速さに注目しました。

 その行動のメリットとして,他の構築を試す時間の確保があります(実際に,VGC2018において,ボーマンダ構築を使って成功しています)。逆に,その行動のデメリットとして,慣れないプレイングを要する構築を試す訳ですから,ただ時間を浪費してしまう危険性がありますが,自分の成功体験を信じました。この時間を使って,エレメンタルリザピッピでは,勝てないと判断していたひろきんぐさんのドラパバンギf:id:Koheibrain:20201014004406p:plainf:id:Koheibrain:20201014003700p:plain構築を使っていました。

 

 

 3.シリーズ4(PJNO2020) f:id:Koheibrain:20201014004013p:plainf:id:Koheibrain:20201014004105p:plainf:id:Koheibrain:20201014005301p:plainf:id:Koheibrain:20201014005517p:plainf:id:Koheibrain:20201014005358p:plainf:id:Koheibrain:20201014004535p:plain

 

  2-3での策も見事にハマり,シーズン6で高い勝率でレート2000に到達することができました(PJNO2020で勝つことが最優先なので,ここでも構築バレをケアするために,上位を目指すのはグッと堪えます)。

 しかし,速いドサイドンに瞬殺されたり,厚い脂肪カビゴンに嫌がらせされたり等,まだまだ不安要素は残っていたところに,リベロエースバーンf:id:Koheibrain:20201014004505p:plainとグラスメイカーゴリランダーf:id:Koheibrain:20201014004535p:plainの解禁,鎧の孤島の配信からグラススライダーの登場により,「アニメのご都合展開か?」と言わんばかりに,不安要素が全て消し飛んで,PJNO2020は準優勝という自分では出来過ぎなくらいの結果で終わることができました。

 ちなみに,準決勝の2戦目でバンギラス+ドリュウズ構築に対してリザードンを選出した理由についてなのですが,4月INCで構築を共有していたあへあへさんに「リザードンを選出しても勝てるのではないか?」というアドバイスを頂き,それを信じてリザードンを選出したところ,準決勝の対戦も含めてバンギラス+ドリュウズ構築に2戦2勝することができました。本当に,ありがとうございました。

 折角なので,マッチングを書いておきます(敬称略)。

 

 Day1(5-2,11-7)

 R1 カキ・クケコ (×〇〇) W(2-1)

 f:id:Koheibrain:20201014004945p:plainf:id:Koheibrain:20201014003908p:plainf:id:Koheibrain:20201014005027p:plainf:id:Koheibrain:20201014004505p:plainf:id:Koheibrain:20201014005105p:plainf:id:Koheibrain:20201014003447p:plain
 R2 わいぽん (×〇〇) W(2-1)

 f:id:Koheibrain:20201014004945p:plainf:id:Koheibrain:20201014005228p:plainf:id:Koheibrain:20201014005301p:plainf:id:Koheibrain:20201014005328p:plainf:id:Koheibrain:20201014004505p:plainf:id:Koheibrain:20201014005358p:plain
 R3 ファイツ (××-) L(0-2)

 f:id:Koheibrain:20201014005823p:plainf:id:Koheibrain:20201014005849p:plainf:id:Koheibrain:20201014004535p:plainf:id:Koheibrain:20201014003700p:plainf:id:Koheibrain:20201014003908p:plainf:id:Koheibrain:20201014005301p:plain
 R4 くにのり (○○-) W(2-0)

 f:id:Koheibrain:20201014005944p:plainf:id:Koheibrain:20201014010011p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plainf:id:Koheibrain:20201014003447p:plainf:id:Koheibrain:20201014010105p:plainf:id:Koheibrain:20201014004535p:plain
 R5 天音 (×〇〇) W(2-1)

 f:id:Koheibrain:20201014004013p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plainf:id:Koheibrain:20201014004535p:plainf:id:Koheibrain:20201014005944p:plainf:id:Koheibrain:20201014005358p:plainf:id:Koheibrain:20201014004105p:plain
 R6 リンヤ (○○-) W(2-0)

 f:id:Koheibrain:20201014004505p:plainf:id:Koheibrain:20201014005328p:plainf:id:Koheibrain:20201014004945p:plainf:id:Koheibrain:20201014005358p:plainf:id:Koheibrain:20201014005228p:plainf:id:Koheibrain:20201014005301p:plain
 R7 ネイティオ? (×〇×) L(1-2)

 f:id:Koheibrain:20201014004406p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plainf:id:Koheibrain:20201014003735p:plainf:id:Koheibrain:20201014005517p:plainf:id:Koheibrain:20201014005849p:plainf:id:Koheibrain:20201014010334p:plain

 Day2(4-1,9-3)

 Top32 がぶmasa (〇〇-) W(2-0)

 f:id:Koheibrain:20201014005849p:plainf:id:Koheibrain:20201014003908p:plainf:id:Koheibrain:20201014003735p:plainf:id:Koheibrain:20201014003700p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plainf:id:Koheibrain:20201014005517p:plain
 Top16 ネイティオ? (〇〇-) W(2-0)

 f:id:Koheibrain:20201014004406p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plainf:id:Koheibrain:20201014003735p:plainf:id:Koheibrain:20201014005517p:plainf:id:Koheibrain:20201014005849p:plainf:id:Koheibrain:20201014010334p:plain
 Top8   てるるん (〇×〇) W(2-1)

 f:id:Koheibrain:20201014004406p:plainf:id:Koheibrain:20201014005358p:plainf:id:Koheibrain:20201014005944p:plainf:id:Koheibrain:20201014004535p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plainf:id:Koheibrain:20201014003908p:plain
 Top4   じーん (○○-) W(2-0)

 f:id:Koheibrain:20201014003700p:plainf:id:Koheibrain:20201014003735p:plainf:id:Koheibrain:20201014004406p:plainf:id:Koheibrain:20201014005849p:plainf:id:Koheibrain:20201014005517p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plain
 Final   キヌガワ (〇××) L(1-2)

 f:id:Koheibrain:20201014004945p:plainf:id:Koheibrain:20201014010011p:plainf:id:Koheibrain:20201014010035p:plainf:id:Koheibrain:20201014010732p:plainf:id:Koheibrain:20201014003908p:plainf:id:Koheibrain:20201014005228p:plain
 

 Total(9-3,20-10)

 

 準決勝(4:35:34~)と決勝(8:25:58~)の対戦が配信されています。 

 https://www.youtube.com/watch?v=Bge1UtJ4tTo&t=30358s

 

 キヌガワさん視点での決勝戦1本目

 

 キヌガワさん視点での決勝戦2本目

  キヌガワさん,3本目の動画はまだですか・・・(小声)

 

 4.シリーズ5(ポケモン日本一決定戦2020本戦) f:id:Koheibrain:20201014010844p:plainf:id:Koheibrain:20201014003700p:plainf:id:Koheibrain:20201014005849p:plainf:id:Koheibrain:20201014010334p:plainf:id:Koheibrain:20201014005944p:plainf:id:Koheibrain:20201014004406p:plain


 4-1.地獄のシリーズ5開幕

 

 シリーズ5は,エレメンタルリザピッピを長らく使用していた身にとって,地獄のシーズンでした。そう考えた理由は,大きく分けて3つあります。

 1つ目は,キングドラテラキオンの解禁により,リザードンの上から弱点を突くポケモンの増加です。このことに関しては,同じく解禁されたキョダイフシギバナを使用することで解決できるのですが,フシギバナをキョダイマックスさせると,当然リザードンがキョダイマックスできませんので,ダイマックス前提の技構成(ブラストバーンと守る無し)が使用し辛いということです。個人的に,命の珠持ちキョダイリザードンのダイアース(威力120)で,突撃チョッキ持ち以外のガオガエンを倒すことだけは,どうしても譲れなかったので,火力が控えめなフシギバナに命の珠を持たせられないのも厳しいです(ポケモン日本一決定戦2020で優勝されたシャンディさんのリザバナウーラオスf:id:Koheibrain:20201014004013p:plainf:id:Koheibrain:20201014004703p:plainf:id:Koheibrain:20201014004712p:plain構築の達人の帯持ちのフシギバナには,感銘を受けました)。

 2つ目は,ウォッシュロトムの置物化です。モロバレルやキョダイフシギバナの解禁,ゴリランダーの使用率の高さにより,貴重な電気打点と水打点を失ってしまいました。これにより,今まで対等に戦えていたバンギラス+ドリュウズ構築やセキタンザン構築に不利を取ってしまいます。

 3つ目は,ミラーの増加です。これが一番の理由で,前の2つの問題点を解決するだけでも厳しいのに,ミラーへの対応を構っている暇なんてありません。

 以上より,鎧の孤島環境のリザードン構築に魅力は感じつつも,今の自分では上手く扱うことができないと判断し,使用を断念することになりました。

 

 4-2.逆境だからこそ,焦らずそして冷静に

 

 シリーズ1~2と同様に,振り出しに戻ってしまいました。また,7月の前半の2週間は,実生活の関係で考察や対戦する時間がありませんでした。しかし,それを言い訳にしてしまうのは,絶対に嫌だったので,逆境の中でも何か手は無いかと模索し始めます。

 まず,もう一度初心に帰って「自分を知る」ことで,何かヒントを掴もうと考えました。自分は,PJCS本戦やWCSが懸かった大会において,同速勝負が多発するポケモンを好まないことをふと思い出しました(例:VGC2020だとドラパルトとドリュウズ,VGC2019だとルナアーラグラードンカイオーガ)。しかし,シリーズ5の環境を考察していく中で,エースバーンとトゲキッスポリゴン2等のドラパルトとの殴り合いに強いポケモンが増加しているように感じました。そこで,「今ならドラパルトの同速勝負が発生し辛いのではないか?」という予測を立てました。

 ここで,シリーズ3の序盤で使用したカ・エールさんのミロサマヨ構築とシリーズ4の終盤からシリーズ5の序盤にかけて使用したひろきんぐさんのドラパバンギ構築の経験が生きることとなり,何とか首の皮1枚繋ぐことができました。

 

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  5.最後に

 いかがだったでしょうか。

 VGC2020は,自分を極限まで苦しませた嫌なルールではありましたが,あらゆる手を尽くして,何とか乗り切ることができました。今思えば,自分の可能性を広げる必要なシーズンだったのかもしれません。

 もちろん,今回たまたま上手く噛み合っただけで,次はないと考えています。なので,VGC2021では,苦しむことがないように準備をしっかりしていきたいと思います。

 ここまで,ご覧頂きありがとうございました。

 

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インターネット大会(ウルトラファイナル) レート1815(34-9) 「超攻撃的テッカグヤ詰め」

 

f:id:Koheibrain:20191008002402p:plain

 

 先日行われたインターネット大会のウルトラファイナルで使用した構築を紹介します。

 

構築経緯

  1.  f:id:Koheibrain:20190129020726p:plain
     禁止伝説や幻のポケモンが使用できるルールの対戦は,種族値の高さを利用した殴り合いで勝敗を決することが多い。つまり,裏を返すと,小細工な戦法に対応している余裕がないと解釈することができる。このことから,インターネット大会のウルトラスーパーハイパーチャレンジで好成績を収めることが出来た「テッカグヤ+@」の組み合わせによる詰めが今回も有効ではないかと考える。

  2.  f:id:Koheibrain:20190727120003p:plain  f:id:Koheibrain:20191007225816p:plain
     インターネット大会のウルトラスーパーハイパーチャレンジで使用した「テッカグヤ+ジメンZ持ちジガルデ」で考察してみたところ,ジガルデのA+1サウザンアローZで耐久無振りのアルセウスに耐えられてしまったり,控えめなS種族値に不安を覚えてしまったため,ゲンシグラードンへの耐性は落ちるが,同時にカイオーガへの耐性が上がるのを評価してレックウザを採用した。

  3.  f:id:Koheibrain:20191007230221p:plain  f:id:Koheibrain:20191007230123p:plainf:id:Koheibrain:20190726005705p:plain
     レックウザを採用したこともあり,インターネット大会のウルトラスーパーハイパーチャレンジで使用したバンギラスに強さを感じられなくなった。バンギラスには,ネクロズママーシャドーを始めとした持ち物の気合いの襷を特性の砂起こしで潰す役割があったため,その役割の遂行をイベルタルゴツゴツメットを持たせることで可能にした。

  4.  (f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain or f:id:Koheibrain:20190118151918p:plain or f:id:Koheibrain:20191007230436p:plainf:id:Koheibrain:20190726012457p:plain)  f:id:Koheibrain:20191007230558p:plain

     ここまででカプ・コケコやメガゲンガーが重く,参加賞の色違いのカプ・コケコ目当てのプレイヤーに負ける可能性を危惧して,拘りスカーフ持ちのカイオーガを考えたが,「ただでさえゲンシグラードンが怪しい構築なのにそれは違うのではないか。」と我に返った。上記のポケモンに強い新たな候補を探したところ,アタックフォルムのデオキシスが拘りスカーフ持ちの性格が控えめのカイオーガより速いことを発見し,インターネット大会のウルトラスーパーハイパーチャレンジとインターネット大会のシャドースチールの両方の大会で使用した信頼感もあり,採用することに決めた。

  5.  f:id:Koheibrain:20191007230221p:plain  f:id:Koheibrain:20191007230715p:plain
     デオキシスを採用したことで,相手のマーシャドーの選出を強く誘うため,マーシャドーに強いポケモンイベルタルの他にもう一体欲しいと考えた。イベルタルは,持ち物のゴツゴツメットや特性のダークオーラ補正のイカサマで物理ポケモンに圧力をかけることができるので,特殊ポケモンに圧力をかけることができるポケモンを探したところ,瞑想と鬼火と自己再生を覚えるアルセウスに辿り着くことができた。アルセウスへのマーシャドーの最高打点をシャドースチールにしたり,イベルタルへ大きな圧力をかけるために,フェアリータイプを選択。
     この鬼火という技がとても優秀で,マーシャドーレックウザの襷を削りながら起点にしたり,本来不利である鋼タイプの物理ポケモンに鬼火を入れることで,起点にされることを防ぐことができる。
     確かに,技範囲を考えると大地の力も欲しいところではあるが,いくらアルセウスが瞑想を積んでも,相手の死に出しからのウルトラネクロズマ等で上から攻撃されて倒されてしまうのがオチなので,ミラー以外は要塞化は控える。そもそも瞑想を1回積んだだけでは,ゲンシグラードンや黄昏の鬣フォルムのネクロズマ(以下,日食ネクロズマ),メガクチートを倒せずに,返り討ちに遭ってしまう。

  6.  (f:id:Koheibrain:20191007230836p:plainf:id:Koheibrain:20190727120923p:plain  f:id:Koheibrain:20190726010854p:plain)  f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain
     最後に,Zクリスタルが余っていたので,ウルトラバーストによるタイプの変更による相手の深読みを誘うことができる日食ネクロズマを採用。本来,全てのフォルムのネクロズマは,イベルタルに不利を取ると考えられているが,考察段階で「最強の技」を発見することができたため,自信を持ってインターネット大会のウルトラファイナルに臨むことができた。

 

以下,使用した構築とその解説です。

 

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レックウザメガレックウザ

性格:陽気

実数値:352-399-216-x-216-317→352-459-236-x-236-361
特性:エアロック→デルタストリーム
持ち物:気合いの襷
技構成:ガリョウテンセイ 神速 Vジェネレート 竜の舞

 

 持ち物は,画竜点睛やVジェネレートと相性の良い気合の襷。VジェネレートのSランクダウンの相殺や持ち物の気合の襷を利用して2枚抜きを狙える竜の舞を採用。

 

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デオキシス(アタックフォルム)

性格:無邪気
実数値:241-397-76-459-68-438

努力値:0-4-0-252-0-252

特性:プレッシャー
持ち物:気合いの襷
技構成:サイコブースト 神速 冷凍ビーム 悪の波動

 

 技構成は,これ以外有り得ない。相手のイベルタルが不意打ちを持っていないため対面で勝てる。サイコブーストを外すな。外すなら,凍らせろ(1回も凍らせず)。

 

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アルセウス(フェアリータイプ)

性格:臆病
実数値:382-x-276-339-276-372

努力値:4-x-0-252-0-252

特性:マルチタイプ
持ち物:精霊プレート
技構成:裁きの礫 鬼火 瞑想 自己再生

 

 技構成は構築経緯の通り。

 配分については,原始グラードンに1ダメージでも多くのダメージを与えたいため。

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イベルタル

性格:陽気
実数値:456-298-227-x-232-326

努力値:252-0-4-x-0-252

特性:ダークオーラ
持ち物:ゴツゴツメット
技構成:イカサマ 不意打ち 毒々 羽休め

 

 最速の理由は,ミラーで50%以上の確率で毒々を入れるため。S勝っていないのに,挑発してきて笑った。配分について,総合耐久を上げるためだが,考察不足。

 不意打ち切って挑発入れている人は,自分のデオキシスウルトラネクロズマに殺されるので,「何やっているの?」って感じ。
 選出誘導が主で,選出は低めだが,レート1800チャレンジでこのポケモンだけで3タテを決めた(そのときの相手のレートが1810で,「そうですか・・・。」って感じ)。

 

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テッカグヤ

性格:慎重
実数値:398-238-242-x-331-159

努力値:252-0-0-x-252-4

特性:ビーストブースト
持ち物:食べ残し
技構成:ヘビーボンバー 宿り木の種 身代わり 守る

 

 瞑想アルセウスやゼルネアスを意識して,HD特化。正直特化する必要はないと思ったが,雷搭載のゼルネアスにマッチングしたので,正解だった(麻痺って負けたので,ゴミ)。

 裁き,コスモパワー,身代わり,自己再生の食べ残し持ちのアルセウスに悪あがきを選ばせて勝った。マジで時間の無駄なので,早く降参してくれ。

 

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ネクロズマ(黄昏の鬣フォルム)→ウルトラネクロズマ

性格:陽気
実数値:335-413-290-x-255-278→335-433-230-x-231-392

努力値:0-252-0-x-4-252

特性:プリズムアーマー→ブレインフォース
持ち物:ウルトラネクロZ
技構成:フォトンゲイザー 地震 岩雪崩 剣の舞

 

 メテオドライブを誰に打つのか教えてください。

 デオキシスの所でも記述したが,イベルタルが不意打ちを持っていないため岩雪崩で破壊できる(不意打ち入れていないのが悪いので,運負け主張やめてください)。

 岩雪崩は大変優秀な技で,Zお祝いホウオウを破壊したり,対面はしなかったが,ルナアーラをA+2岩雪崩で怯ませてから,A+2天焦がす滅亡の光で倒せる。

 

選出(1番目のポケモンが先発)

A f:id:Koheibrain:20191007230558p:plain f:id:Koheibrain:20191007230715p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain

B f:id:Koheibrain:20191007230558p:plain f:id:Koheibrain:20190129020726p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain

C f:id:Koheibrain:20191007230558p:plain f:id:Koheibrain:20191007225816p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain

D f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20191007230715p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain

E f:id:Koheibrain:20191007230715p:plain f:id:Koheibrain:20190129020726p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain

F f:id:Koheibrain:20191007225816p:plain f:id:Koheibrain:20190129020726p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain

G f:id:Koheibrain:20191007225816p:plain f:id:Koheibrain:20191007230715p:plain f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain

 

Q.「ゲンシグラードン重くないですか?」

A.「何故かグラードンデオキシスが先発で対面することが多いので,サイコブーストで削って終了です。」

 

成績(後日,追記)

レート1815 34勝9敗

 

f:id:Koheibrain:20191008000722j:plain

 

感想

・ 本当は運負けツイートをしたくないのですが,その気持ちを凌駕するほどの下振れを結構引いて,マジで呪われていた感じがあります。落ち度はなかったのですが,先日の件で逆恨みされていますね,絶対に。

・ VGCルールと同じレベルで真面目に考察していたので,レート1800を超えなかったら自殺するレベルでしたが,最低限の結果は残せたので,安心はしました。

・ ただでさえ,同速勝負が不毛なのに,追加効果が加わるとこんなにも恐ろしいルールになるのかと感じました。上位の人も追加効果絡みの構築が多かったので,追加効果を上手く扱うことができた人が勝率やレートが高かったのかなと思いました。

・ また,自分の悪い癖である食わず嫌いも露呈した大会でした。ゲンシグラードンとか同速負けたら終わるじゃん・・・。

 

Special Thanks

・Vジェネレート搭載のレックウザを貸して下さったケースィ。さん。

・構築相談に付き合って下さったゆとりさん。

 

 ここまで,見てくださってありがとうございました。

 

【VGC2019 Moon Series】 2019 International Challenge February 日本32位(レート1827) 「九州最強グラゼルネ」

 

 VGC2019のムーンシリーズで使用した構築を紹介します。


 自分は,人に文章で説明するのが下手で,どうしても毎回長文になってしまうのですが,同じ構築を共有したケースィ。さんの構築記事の方が分かりやすく解説しているので,見やすさを重視している方は,下記の構築記事を拝見することをお勧めします。
 この記事では,ムーンシリーズで自分たちが使用したグラードン+ゼルネアス構築についての全てを余すところなく記述していこうと思います。

 

 構築経緯

  1.  f:id:Koheibrain:20190726011551p:plainf:id:Koheibrain:20190801232345p:plain vs f:id:Koheibrain:20190726011551p:plainf:id:Koheibrain:20190801232345p:plain    
     時期:2018 International Challenge November(以下,11月INC)終了後
     11月INCでのPJCS2019の出場権の獲得の有無に問わず,ウルトラシリーズに向けてVGC2019のダメージ感覚に慣れるために,ムーンシリーズをプレイすると決めていたため,本来の日程(2019.01.08~2019.04.02)より約1ヶ月早いが,11月INCが終了したのを機に,ムーンシリーズの考察を開始した。
     ムーンシリーズは,サンシリーズのルールからウルトラネクロZ以外のZクリスタルが解禁されたルールであり,皆さんのほとんどがVGC2019の3つのシリーズの中で最もプレイしたくないと第一印象で思ったルールである。その一番の原因として挙げられるのは,ルナアーラの専用Z技であるムーンライトブラスターであろう。
     サンシリーズのルナアーラは,特性のファントムガードの効果により,何もできずに倒されることが少なく,S操作や強力な攻撃を叩き込むことが出来たので,使用率の高いポケモンであった。しかし,ムーンライトブラスターの存在により,ルナアーラの攻撃を守るで凌いだとしても,Zワザは守るを貫通してしまうため(本来の1/4のダメージ),特性のファントムガードが消えてしまい,次のターンにシャドーレイで倒されてしまうので,ムーンシリーズのルナアーラは,サンシリーズの頃でさえ不毛であった同速勝負がさらに不毛になってしまった。
     上記のような,強力なタイプ一致技のZワザに加えて,思考の外からのZワザ(ルナアーラカプ・テテフミュウツーの気合い玉Z等)の存在も考えなければならないため,ムーンシリーズを一言で表すと,「園児が包丁を振り回しているような非常に危ない環境」と,Twitterのフォロワーの誰かがつぶやいていた程であった。

  2.  f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20190726012333p:plain  
     時期:~11月INC結果発表(2018.12.14)
     サンシリーズの頃から,ムーンシリーズはサンシリーズの延長線上であると考えていたため,サンシリーズで使用したゼルネアス+イベルタル構築の6体にZクリスタルを持たせるところから,自分のムーンシリーズの考察は始まった。コンセプトを失わずに,自然とZクリスタルを持たせられるポケモンを考えてみたところ,イベルタルツンデツンデの2体が最終候補に挙がった。
     まず,ツンデツンデストーンエッジZに注目した。サンシリーズのツンデツンデは,ガオガエンに大ダメージを与えられても,特性の威嚇の影響で,急所以外では一撃で倒すことが出来なかったので,ガオガエンにほぼ確実に仕事をさせられてしまったが,それを許さないストーンエッジZは,活躍が大いに期待できるZワザであると考えた。また,カイオーガモロバレルラランテス等のサンシリーズで打点が不足していたポケモンに,ストーンエッジZで大ダメージを与えられることも強みであると考えた。
     しかし,サンシリーズでツンデツンデを使用した感想として,ツンデツンデのHPを大切に扱わなければならない場面が多々あったことを思い出した。サンシリーズの記事でも記述した通り,ツンデツンデトリックルームは意地でも阻止しなければならないため,ウルトラネクロZ以外のZクリスタルが解禁されたムーンシリーズで,ツンデツンデZワザの的になることが非常に多いと考えた。「1」で記述した通り,ツンデツンデに対して放つ相手のZワザを上手く守るで凌いだとしても,その貫通したダメージが致命傷になり,ツンデツンデの本来の役割を果たせない対戦が増えてくるのではないかと懸念し,ムーンシリーズでツンデツンデの使用を諦めることにした(ムーンシリーズでもツンデツンデが強いポケモンであるのは間違いないですが,ただ自分が上手く扱えないと判断しただけです)。
     次に,イベルタルZワザについて考察してみた。イベルタルはサンシリーズのルール上,叩き落とすを搭載し得であり,イベルタルの火力を下げるために,特性が威嚇のガオガエンが十中八九繰り出されることが分かっていたので,それを逆に利用したプレイングを行うことが出来,想定していたプランが大きく崩れることがなかったが,Zワザは,相手のポケモンに大ダメージを与えるために採用してする技であり,ガオガエンの特性の威嚇で妨害されてしまうと,プランが大きく崩れてしまうので,イベルタルの型を物理型から特殊型に変更した(物理型だと,技構成が「叩き落とす,不意打ち,イカサマ,守る」になるので,追い風を搭載できなくなることも大きな理由)。
     これで,本来のあるべきZワザのパワーを取り戻すことができた。しかし,Zワザを使用した後は,当然,持ち物がない状態で対戦することになる。特性のダークオーラの恩恵により,イベルタルが火力が高いポケモンであることは間違いないのだが,他の禁止伝説のポケモンに比べて,メインの技の威力が大きく劣るため(悪の波動の威力は80)持ち物がない状態のイベルタルは,試合を決定付ける火力がないことが発覚する。そのことがサンシリーズの頃に,イベルタルに処理をほぼ一任させていた対カプ・テテフにおいて大きく響いた。
     サンシリーズの頃と比べて,悪の波動Zで耐久無振りのカプ・テテフを確実に倒すことができるようにはなったが,裏を返せば,耐久無振りのカプ・テテフを倒すために,わざわざZワザを消費しなければならないということである。もちろん,禁止伝説のポケモンに対してZワザを消費するために,Zクリスタルをイベルタルに持たせている(ちなみに,イベルタルの悪の波動Zの威力ととルナアーラムーンライトブラスターの威力はほぼ同じです)。しかし,こちらのプランがカプ・テテフによって崩壊しかねない構築であるため,禁止伝説のポケモンのために残しておきたいZワザを序盤のカプ・テテフの処理に消費する選択肢しかとることができず,終盤の伝説のポケモン同士の対面で力負けしてしまうことを大いに懸念し,ムーンシリーズでイベルタルにZクリスタルを持たせる構築は,自分には上手く扱えないと判断し,事実上ゼルネアス+イベルタル構築は解散となった。
     上記のことは,サンシリーズで消去法でゼルネアス+イベルタル構築だけに絞った自分にとって,ムーンシリーズで使用する構築が1つもないことを意味した。この事実に気づいたのが11月INCの結果発表直後であったので,サンシリーズでPJCS2019の出場権を獲得できなかったショックに追い討ちをかける形になり,途方に暮れてしまった。


  3.  f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190801232602p:plain
     時期:11月INC結果発表(2018.12.14)直後
     失意に陥った自分を救ってくれたのは,共に励まし合い,共に高め合って,毎回のVGCルールを戦い抜く原動力になっている九州勢の仲間だった。2018年12月8日にムーンシリーズで開催された第2回ひなたオフで,優勝されたWolfe Glick(ケースィ。)さんの構築と準優勝されたぺいさんの構築が,11月INCでPJCS2019の出場権を獲得されたじーんさんとアルカナさん,ねっちさんの構築(グラードン,ゼルネアス,ガオガエンモロバレル,カプ・コケコ,フシギバナ)の6体と全く同じであったので,ねっちさんを加えたお三方に話を伺ってみたところ,自分の常識が覆された衝撃的な話を聞かせて下さった。
     それは,グラードン構築に対しては,フシギバナを選出に組み込み,カイオーガ+トルネロス構築に対しては,モロバレルを選出に組み込み,それ以外の構築に対しては,先発カプ・コケコ+ガオガエン,後発グラードン+ゼルネアスの選出でこの構築は勝てることが多いということであった(雲の上の存在だと勝手に考えているじーんさんやアルカナさんのような方のレベルの高いプレイングはできないため,ケースィ。さんやぺいさん,ねっちさんがそのような自分に分かりやすく教えて下さりました)。
     「1」,「2」で記述したように,Zワザの存在も考慮しなければならないムーンシリーズに対して,サンシリーズよりさらに不安定になるというマイナスのイメージをこの話を聞くまで抱いていた。しかし,第2回ひなたオフの結果から,ムーンシリーズでも各構築に対しての選出がほぼ固定で勝てることが多いことと,サンシリーズの対戦を複雑にさせた諸悪の根源であるH200B111のガオガエンをA170グラードンのA-1断崖の剣Zで倒せる(この攻撃を耐える突撃チョッキ持ち以外のガオガエンは,C183ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースで確定で倒せるので大丈夫です)ことを知ったことでムーンシリーズに対して,プラスのイメージを持つようになった。
     以上より,ムーンシリーズでグラードン+ゼルネアス構築を使用することに決めたのだが,自分の謎の正義感から,他人の構築を勝手に使用するのは,気持ちの良いものではないと考えた。そこで,じーんさんに構築の使用の許可をお願いし,無事に使用の許可を頂いたので,その日から堂々と,グラードン+ゼルネアス構築を使用することができた。

  4.  f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190727115511p:plain  f:id:Koheibrain:20190802011935p:plain
     vs f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain (f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain or f:id:Koheibrain:20190801232602p:plain or f:id:Koheibrain:20190118151935p:plain or f:id:Koheibrain:20190802012804p:plain etc...)
     時期:~2018年12月末
     「3」のお話の中で,アルカナさんがサンシリーズで使用されたグラードン+ゼルネアス構築の記事をブログに公開する予定であることを聞いた。つまり,特性が慎重で特殊耐久に厚く,技構成が「断崖の剣,剣の舞,吠える,守る」のグラードン特性が腕白のガオガエン攻撃技が電気技のみのカプ・コケコバコウの実持ちのモロバレル眠り粉の代わりにめざめるパワー(炎)を搭載したフシギバナ等のBO1を勝ち抜く要素が盛り沢山の最強の構築が公に明かされることを意味する(じーんさんとアルカナさんのグラードン+ゼルネアス構築を使用させて頂いている身でありますので,もちろん納得していますし,当然ながら,自分がこのことに関して言及する権利はないです)。しかし,納得しているとは言っても,この構築記事の公開後のミラーの増加が自明であるため,グラードン+ゼルネアス構築が相対的に弱くなることを恐れ,一瞬,グラードン+ゼルネアス構築の使用を躊躇いかけたが,この構築記事の公開を逆手に取る方法を発見することができたので,グラードン+ゼルネアス構築で勝てることに確信を持つことができた。

     ※これから,自分の勝手な妄想が非常に強く現れている文章になっていますので,ご了承下さい。

     アルカナさんの構築記事は,とても丁寧で細かく,そして誰が読んでも分かりやすいため,多くの人に絶賛されている。当然,グラードン+ゼルネアス構築の記事も非常にレベルの高い構築記事になると予測できるため,構築記事の公開に多少の時間がかかると考えた。アルカナさんは,2018年の12月18日にグラードン+イベルタル構築の記事を公開しており,グラードン+ゼルネアス構築の記事の公開は,早くても1ヶ月後の2019年の1月20日くらいになるのではないかと予想した。2019年の1月18日に第38回がにゅーオフが開催されることを知っていたので,じーんさんとアルカナさんのグラードン+ゼルネアス構築が公に明かされていない中,レベルの高いオフで良い成績を残すことができれば,構築記事が公開された後の情報がバレている環境でもプレイングで上手く対応することができるのではないかと考えた。
     また,2月INCまでに残された期間が1ヶ月を切っているので,アルカナさんが構築記事を公開してからの使用では,立ち回りの考察の時間が確実に足りない奥深い構築であると,構築の詳細を教えて頂いた時に考えた。よって,構築に対しての理解力が,1ヶ月以上も前から考察している自分たちと上記の人たちでは,圧倒的な差があるため,構築記事の公開直後に,グラードン+ゼルネアス構築が環境に蔓延はするものの,考察時間の不足が原因で,この構築の強さに気付くことができず,構築記事の公開前の使用率に戻るのではないかと考えた。その使用率の変化が止まるのが2・3週間後,つまり,2月INC(2019.02.22~2019.02.25)の開催の1週間前という絶妙なタイミングで予測していたので,2月INCでのミラーの対戦数は少なくなり,ミラーの対戦は確実に勝てると考えたからである。

  5.  f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain (f:id:Koheibrain:20190801232602p:plain  f:id:Koheibrain:20190118144954p:plain)
     時期:~第38回がにゅーオフ
     サンシリーズで知り合いになったゆとりさんも加えて,チーム「九州グラゼルネ」が結成され,第38回がにゅーオフに向けてのグラードン+ゼルネアス構築の立ち回りを詰めていくことにした。この時点での課題は以下の2つの構築である。

    5-1. vs f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190802012804p:plain

     7世代のファイアローは,サイコフィールド(浮いていないポケモンのみ)や特性の女王の威厳とビビットボディの登場で,技を使用せずに先制技を防ぐことができるようになったり,自身の特性である疾風の翼の弱体化(HPがMAXのときのみ,飛行技の優先度を+1)の影響で,使用率が6世代と比べて著しく減少した。しかし,ムーンシリーズでのウルトラネクロZ以外のZクリスタルの解禁の影響で再び日の目を浴びるようになった。
     この構築でファイアローを倒すためには,カプ・コケコを選出に組み込むことが必須なのだが,ファイアローグラードン+ゼルネアス構築に採用されている場合は,カプ・コケコがグラードンに有効打が全くないため,非常に厳しい戦いを強いられる。グラードンの断崖の剣に対して受け出してきたところに,ガオガエンの蜻蛉返りを命中させて特性の疾風の翼を潰しつつ,カプ・コケコを繰り出すことでしか打開できないため,正直マッチングしたくない構築である。

    5-2. vs f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190727114833p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118151935p:plain

     カイオーガの雨補正の潮吹きを特性が日照りのグラードンを繰り出して弱めながら,ゼルネアスのジオコントロールを使用するプレイングを雨乞い搭載のトルネロスが妨害されたり,トルネロスに有効打のあるポケモンが実質ゼルネアスだけであることが原因で(カプ・コケコはトルネロスを倒すことができるが,散り際に特性の悪戯心で追い風等の補助技をカプ・コケコの上から使用されるので,後続のゼルネアスやカイオーガカミツルギに縛られてしまう)トルネロスにどうしても多くの仕事をされるため,厳しい戦いを強いられる。この時点では,正解の選出やプレイングが見えていなかったため,こちらの構築も正直マッチングしたくない構築である。

     「九州グラゼルネ」で何度も通話を行ってはいたが,他人の構築をほぼそのまま使用していることもあり,立ち回りが完全には詰め切れていない状態で,第38回がにゅーオフを迎えてしまった(この時点で,この構築でフシギバナが違うとは皆考えていたが,それに代わるポケモンを見つけることができなかった)。運が良いことも重なり,第38回がにゅーオフを準優勝で終わることができたが,反省すべき点が2点あった。

    5-A. f:id:Koheibrain:20190801232602p:plain  f:id:Koheibrain:20190118144954p:plain

     第38回がにゅーオフで優勝されたScarさんと予選と決勝の2回対戦し,どちらの対戦も為す術無く負けてしまった。Scarさんは,自分がフシギバナを採用していた枠に,ホノオZ持ちの技構成が「オーバーヒート,追い風,吹き飛ばし,守る」のウルガモスを採用した構築を使用されていた。2次会に向かう途中にScarさんと話す機会があり,「眠り粉を搭載していないフシギバナは,ムーンシリーズでは通用しない」という貴重な意見を下さり,フシギバナを諦めることにした(カミツルギを倒すために必要なめざめるパワー炎に変えて命中率が怪しい眠り粉を搭載する考えには至らなかったため)。

    5-B. vs f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190727114833p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118151935p:plain

     「もしかしたら,上記の構築と対戦せずにがにゅーオフが終われるかもしれない。」と考えた直後の準々決勝で対戦したshinさんが上記の構築を使用されていて,頭を抱えた(現実は甘くないですね)。本人も思い出したくない対戦だったと思われるので,対戦の詳細は伏せますが,立ち回りが粗かったにもかかわらず勝ってしまった(shinさん,あの時は本当にごめんなさい)。
     この時は,先発の拘りスカーフ持ちのカイオーガを意識して,先発ガオガエン+モロバレル,後発グラードン+ゼルネアスの選出をしたが,上記の構築を使用している全員が,カイオーガが拘りスカーフを持っていたり,先発に繰り出したりする訳ではないので,選出を1から詰め直す必要があると考えた。

     また,「2月INCまでには,今回のがにゅーオフの結果記事を公開する。」と,がにゅーオフの2次会でバルドルさんが仰っていたので,記事の公開後に使用率が明らかに増えるであろうグラードン+ゼルネアス構築に強いウルガモスへの対抗策を優先するべきであると考えた(がにゅーオフでScarさんが全勝優勝された時点で,ウルガモスの強さは証明されているため,カイオーガ+トルネロス構築への立ち回りの考察を後回しにせざるを得なかった)。

  6.  f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190806104843p:plain
     時期:アルカナさんの構築記事とがにゅーオフの結果記事の公開直後~2月INC
     2019年1月24日にアルカナさんのグラードン+ゼルネアス構築,2019年2月1日に第38回がにゅーオフの結果記事が公開され,グラードン+ゼルネアス構築の強さが公になる前に,フシギバナの代わりにウルガモスを採用して試運転をしてみたところ,気になる点が3点あった(ウルガモスの使用率が増えた後に使用してしまうと,ウルガモスの強さや弱さが分かりにくくなってしまうため)。




    6-1. f:id:Koheibrain:20190118144954p:plainf:id:Koheibrain:20190806212541p:plain vs f:id:Koheibrain:20190118144954p:plainf:id:Koheibrain:20190806212541p:plain

     ウルガモスの使用率の増加で最も懸念される事項が,「ミラー対面での同速勝負」であることは言うまでもないだろう。よって,ウルガモス同士の同速勝負の勝敗が,対戦の勝敗にそのまま直結する可能性が大いにあるため,非常に不安定である。

    6-2. f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain vs (f:id:Koheibrain:20190118152124p:plain  f:id:Koheibrain:20190118144954p:plain)

     確かに,ウルガモスグラードン+ゼルネアス構築に有効であるのは間違いないが,特性の日照りで炎技の威力を上げてしまうため,相手は余程の事が無い限り,グラードンを先発に繰り出すことはしない。つまり,ウルガモスグラードンと対面するためには,グラードンの攻撃(主に,断崖の剣)にウルガモスを受け出さなければならないことが多い。しかし,持ち物無しのA170グラードンのダブルダメージ補正の断崖の剣でH161B85のウルガモスに最低102ダメージ入ったり,A136ガオガエンの晴れ補正のフレアドライブでH161B85のウルガモスが一撃で倒されてしまう程,ウルガモスの物理耐久の低さは深刻であり,その行動のリスクがあまりにも大きいことが懸念される。

    6-3. f:id:Koheibrain:20190118144954p:plainf:id:Koheibrain:20190806212541p:plain  f:id:Koheibrain:20190118144954p:plain vs (f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain or f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain)

     ウルガモスの攻撃技がオーバーヒートのみであるため,オーバーヒートの効果より(使用後に特功が2段階下がる),一回目の攻撃でホノオZを消費しなければならない。そのため,オーバーヒートZを確実に決めなければならないが,相手もウルガモスがホノオZを持っていることを分かっているので,毎回そう簡単に決まるわけではない。よって,無駄にホノオZを消費した(消費させられた)後のウルガモスの単体性能の低さが懸念される(ホノオZを大切にする立ち回りを取ったとしても,「6-2」の課題が重くのしかかる)

     以上より,ウルガモスの使用を諦めざるを得ない結論に至ったが,上記の課題をできるだけ解決できて,ウルガモスと同等の役割を果たすことができる机上論のようなポケモンなんているわけ・・・
























    f:id:Koheibrain:20190806213302g:plain

    いた。

     「6-1」について,当時,リザードンに注目している人が少なかったため,ミラーが起こりにくく(ミラーが発生しても,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正がないとリザードンを倒せないし,わざわざリザードンの強力な炎技を食らうリスクがあるのに,グラードンを繰り出して天候を晴れにするプレイングをされるのは考えにくい),タイプ相性において,ウルガモスに一方的に有利である(S種族値が同じなのも大きい)。
     「6-2」について,リザードンは飛行タイプであり,グラードンの断崖の剣に対して,無償で受け出すことができるので(特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削れるのみ),その行動に対するリスクがほとんどない。
     「6-3」について,リザードンのオーバーヒートZを読まれて,守るで弱められようが,タイプ相性が半減のポケモンで受けられようが,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正による爆発的な威力では,相手のポケモンに大ダメージを与えることに変わりはない。よって,特性がサンパワーのリザードンのあまりにも過剰すぎるZワザの威力は,バークアウトの被弾やオーバーヒートの使用で,特功が下がった状態でも,単体性能が低くなることが少ない(できるだけ,フルパワーの状態でZワザを使用したいところですが・・・)。また,特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削れることに対して,多くの方がデメリットであると考えているとは思うが,上記のことによって,リザードンの単体性能が低くなったとしても,特性のサンパワーで勝手にHPが削れて,置物になる前に退場することができるため,そのことをデメリットであると考えたことは一度もない。

     以上より,グラードン+ゼルネアス構築の最後の枠にリザードンを採用することが決まった。最後に,カイオーガ+トルネロス構築への立ち回りを完璧にできれば,2月INCでPJCS2019の出場権を獲得できると信じていたが,この時点で2月INCの開催まで1週間を切っていた。「流石に,時間が足りないな・・・」と諦めかけていたときに,「九州グラゼルネ」の皆さんが,ほぼ毎日の通話やTwitterのDMのやりとりに付き合って下さったことで,カイオーガ+トルネロス構築への完璧な立ち回りが2月INCの開催までに完成し,改めて「九州グラゼルネ」は,本当に最高のチームであった。

 

 以下,使用した構築とその解説です。

 PokePaste→(https://pokepast.es/5333d87ac09fc9ee)
 

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リザードン
性格:臆病
実数値:154-x-98-161-105-167
努力値:4-0-0-252-0-252
特性:サンパワー
持ち物:ホノオZ
技構成:オーバーヒート 熱風 追い風 守る

 

配分の理由

H:サンパワーの反動ダメージを意識したため。
C:バークアウトの被弾後やオーバーヒートの使用後の単体性能の低下をカバーするため。
S:ウルガモスに先制できる可能性を残すために最速。

臆病:同上。

ホノオZ:このポケモンを選出に組み込むときは,必ずグラードンも選出に組み込むので,2Z選出になってしまうのだが,2Z選出をする場合は,リザードンのホノオZかグラードンのジメンZのどちらかが有効的に決まれば,勝てると考えているため。晴れ補正かつ特性のサンパワー補正のオーバーヒートZを守るで凌いだとしても,次の晴れ補正かつ特性のサンパワー補正のオーバーヒートや熱風で,ほとんどのタイプ相性が等倍以上のポケモンを倒すことができるため,相手の強気な行動を許さず,択を減らすことができる。「九州グラゼルネ」では,ホノオZ以外の持ち物の候補の見当がつかなかったが,2月INC終了後に,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正かつダブルダメージ補正の熱風でH164D101の霊獣ランドロス(C182カプ・テテフのサイコフィールド補正のサイコキネシスを15/16で耐え)を確定で倒すために(持ち物無しでは,1/4の低確率でしか倒せない),木炭を持たせていらっしゃる方を見かけ,考察不足を痛感した(2月INCが開催される前に発見したとしても,上記の理由からホノオZで採用することに揺らぎはありませんでしたが)。

サンパワー:タイプ相性やバークアウトの被弾やオーバーヒートの使用の特攻の低下を無視できる程の火力を獲得できるため。

オーバーヒート:1ターン隙を見せるだけでも命取りになるルールより,ブラストバーンがNGのため,ブラストバーンを除いたリザードンが覚える最高威力の炎技。特性や天候のお蔭で,ホノオZを消費せずとも,禁止伝説のポケモンが使用するZワザの火力を上回ることができる。

 

熱風:C161リザードン晴れ補正かつ特性のサンパワー補正の火力が,VGC2018で猛威を奮っていたC232メガリザードンYの晴れ補正の火力をギリギリ上回るので,採用しない理由がない技(しかも,VGC2018のメガリザードンYは,C実数値211以下がほとんどであったため,非常に恐ろしい火力であることは想像がつくだろう)。

 

追い風:相手の追い風に合わせたり,散り際に使用したりして,後続のポケモンがすぐに暴れられる環境を作るために必要な技。

 

守る:特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削られることを逆手に取られて,集中攻撃をされるのを防ぐ技。

 

 火力だけを考えると,実質3体目の禁止伝説のポケモンであり(レギュレーション違反ですねw),相手はこのポケモンの攻撃で,構築が崩壊してしまうことを防がなければならなく,グラードンとゼルネアスのメタが相対的に弱くなることがこのポケモンの一番の強みであると感じました。
 実は,ウルガモスに強いと言っておきながら,C187ウルガモスの晴れ補正のオーバーヒートZでH154D105のリザードンが11/16という中乱数で倒されてしまいます。H159D113のリザードンなら,15/16で耐えることができますが,特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削られるので,耐久調整をするのに抵抗があったことと,そもそもこの状況を起こすには,相手がグラードンを繰り出して天候を晴れにしなければならないため,同速勝負に勝つ前提の非常にリスクの高い行動であることと(同速勝負に負けたら,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正のリザードンの攻撃を無防備で受けることになりますからね)リザードンの使用率が低かったので,ダメージ感覚が分かっていない人が多いだろうと考えたことから(タイプ相性を考えると,晴れ補正のC187ウルガモスのオーバーヒートZをリザードンに打っても,耐えられそう等),上記の配分で使用しました。しかし,あまりにも火力が過剰であったので,Cの努力値を少し落として,耐久に努力値を割いても良かったかもしれません(考察不足)。

 

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グラードン
性格:慎重
実数値:205-170-160-x-156-113
努力値:236-0-0-x-252-20
特性:日照り
持ち物:ジメンZ
技構成:断崖の剣 剣の舞 吠える 守る

 

配分の理由
じーんさんとアルカナさんが使用した配分を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。

HD:C222カイオーガの晴れ補正かつダブルダメージ補正の潮吹きを251/256で2耐え。C189ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを確定耐え(C201なら11/16で耐え)。
S:アルカナさんの構築記事を拝見した後に,周辺付近の実数値で仮想敵へのダメージ計算をしてみたところ,変更の余地がない美しい配分であると理解した。よって,ムーンシリーズでは,このS実数値を意識したS実数値が蔓延することは予想でき,多くの人がAとBの努力値をSの努力値に回して,S実数値を112にすると考えたため,S実数値を113に設定した(準速ガオガエン(S実数値:112)+1なのも〇)。この変更による弊害は,C198ゼルネアス(サンシリーズでバルドルさんが使用された配分)のフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを3/4→11/16で耐えと命の珠持ちのC156ルンパッパの威力120の草結びを15/16→7/8で耐えの2点で,ギリギリ目を瞑れる範囲だったので,変更を決意した。ちなみに,これ以上耐久を削ると,コンセプトであるC222カイオーガの晴れ補正かつダブルダメージ補正の潮吹きを251/256で2耐えやC198とC201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースの乱数が変わってしまう。よって,自分のグラードンより速いグラードンは吠えるを搭載していないことが分かるため,ゼルネアスが安心してグラードンの前でジオコントロールを使用することができる(これで吠えるを搭載していたら,改悪以外の何物でもない)。実際に,2月INCでレート1827に到達することになった対戦で,相手のカイオーガのS実数値が112だったらしく,ラス1対面で上から断崖の剣を当てて勝利したので,この変更は間違いなかったと確信している。

 

慎重:上記の耐久調整を満たすため。

 

日照り:この特性しかないため。特性発動順で素早さを判断できるのが大きい。

 

ジメンZA170グラードンのA-1断崖の剣ZでH200B111のガオガエンを倒すため。上述でも解説したが,リザードンとの2Z選出については,構築の核となるポケモンに大ダメージを与えたい時にリザードン,その取り巻きのポケモンに大ダメージを与えたい時にグラードンZワザを使用することが多く,試合の流れによってZワザを使い分けられるので,それがデメリットであると感じたことは一度もない。グラードンのミラー対面で,ピンチペリーを発動させずに倒すことも可能である。

 

断崖の剣:地面技の中で最大の威力の技。グラードンの主な役割は,ゼルネアスが暴れられるためのサポーターであり,自身が攻撃する回数は,多くても2・3回であるから(場合によっては,1回しか攻撃できないときもある),多用する技ではないため,命中率よりZワザの威力を取った(そもそも,味方を巻き込む地震と単体技の地団駄を採用する気にはなれなかった)。

 

剣の舞:断崖の剣は全体攻撃(ダブルダメージの補正がかけられることがほとんど)なため,ガオガエンの特性の威嚇を加えれば,脅威はないと甘く考えているプレイヤーに刺さる技。単体性能を高めることで,リザードンとゼルネアスのメタが相対的に弱くなることやグラードンのミラー対面に強くなることも評価。

 

吠える:ジオコントロール使用後のゼルネアスを退場させる技。サンシリーズではトリックルーム対策も兼ねていたが,ムーンシリーズではウルトラネクロZ以外のZクリスタルの解禁により,相手のトリックルームに合わせて剣の舞を選択して,次のターンに交代を躊躇させる程の高火力の技を叩き込んだ方が強いと考えたため,ゼルネアス以外には基本的に選択しない。アルカナさんの構築記事の公開後,ガオガエン猫騙しと同じく,相手に認知されているだけでも意味がある技だと解釈している。

 

守る:ジオコントロール使用後のゼルネアスに確実に吠えるを選択したり,カイオーガに奪われた天候を奪い返すために(気合の襷でカイオーガの攻撃を持ちこたえたカプ・コケコのボルトチェンジを利用して),隣にガオガエンを繰り出す際に使用する技。また,Zワザの的になりやすいポケモンであるため,後続のポケモンZワザを被弾したくないときに,凌ぐことができる技。

 

 サンシリーズで不安要素であった断崖の剣の命中不安や特性の威嚇による妨害をジメンZで解決したことにより,ゼルネアスをさらにサポートできるようになったポケモンゼルネアスをサポートすることを第一に考えているため,禁止伝説のポケモンでありながら,捨て身の行動を取る選択肢もあることも強みであると感じています(相手視点だと,「パワーのある禁止伝説のポケモンは大切に扱うはず。」と,どうしても考えてしまうため)。

 また,あえてシリアルコードで入手できる色違いを採用することで,「貴重なプレシャスボール入りの色違いのグラードンは,ウルトラシリーズでも使用したいはずなのに,性格をムーンシリーズまでしか適応できない"慎重"を選択するのは,もったいない。」という大多数の思い込みを利用して,この構築のコンセプトを隠すことができます。姑息な手段ではありますが,他人の構築を使用しているからには,何としてでも勝って結果を残さなければならないため,少しの不安材料も抹消したかったからです(そもそも,ウルトラシリーズグラードンを使用したいとは思わなかったのも理由の一つ)。

 

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モロバレル
性格:生意気
実数値:221-x-90-106-145-31
努力値:252-x-0-4-252-0 (S個体値0)
特性:再生力
持ち物:バコウの実
技構成:草結び ヘドロ爆弾(~2月INC)→クリアスモッグ(2月INC~) キノコの胞子 怒りの粉

 

配分の理由

HD:カイオーガ+ゼルネアス構築以外の構築には,選出する必要がないと考えており,物理攻撃より特殊攻撃を受ける回数が圧倒的に多いため(モロバレルの物理耐久の目安の一つとして挙げられるA136ガオガエンフレアドライブを無天候やA±0で被弾することが全くといって良い程無いため)。
C:余り(任意のカイオーガに1ダメージでも多くのダメージを与えるため)。

生意気:上記の配分を満たしつつ,サンシリーズの終盤で流行したトリックルーム中の黒い鉄球系統持ちのカイオーガの上からキノコの胞子や草結びを打つため。

 

バコウの実トルネロスの飛行技のダメージを抑えるため。

 

再生力:モロバレルには,1試合で出来るだけ沢山の仕事をしてもらいたいため。

 

草結び:カイオーガをHPを大きく削る技。モロバレルの草結び被弾後のC222カイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きをグラードンガオガエンも耐えることができる。

 

クリアスモッグ(ヘドロ爆弾):DAIKIさんの記事から,カイオーガ+ゼルネアス構築との対戦において,ジオコントロール使用後のゼルネアスの対策がグラードンの吠えるだけでは,ゼルネアスを上手く退場させたとしても,カイオーガが無償で繰り出される最悪の事態が発生する危険性がある。よって,カイオーガに有利なモロバレルにジオコントロール使用後のゼルネアスを止めるクリアスモッグを搭載させた。ヘドロ爆弾は,モロバレルに強いトルネロスガオガエンのHPを一番大きく削ることが出来る汎用性の高い技だが,わざわざモロバレルで上記のポケモンのHPを削らなくても勝てる立ち回りを2月INCの開催までに完成したため(詳しくは,後述),クリアスモッグに変更すべきだった(考察不足)。

 

キノコの胞子:ガオガエン猫騙しと同じく,相手に認知されているだけでも意味がある技。基本的に,カイオーガに草結び,ゼルネアスやガオガエントルネロスに当時はヘドロ爆弾を選択した方が裏目がなかったため,使用機会は意外と少なかった。

 

怒りの粉:トルネロスの挑発からゼルネアスを守るため。

 

 2月INCでカイオーガ+トルネロス構築とマッチングすることが一番多いと予測していたので,汎用性を落としてまでも,確実に勝てるバコウの実持ちのモロバレルを使用し続けましたが,YTさんからツンデツンデでも確実に勝てるという事を聞き,リザードンの持ち物に引き続いて,視野の狭さを露呈してしまう結果になりました。しかし,モロバレルであったからこそ,相手の行動が素直で読みやすかったので,カイオーガ+トルネロス構築との対戦は,ほぼ作業ゲーでしたし,カプ・コケコの型をカイオーガ+トルネロス構築の次に多くマッチングすると予想していたルナアーラ+ゼルネアス構築に特化できたことが,とても大きかったです(詳しくは,後述)。要するに,2月INCは,1位を目指す大会ではなく,日本人の中で30位を目指す大会だと解釈していたので,負けたらレートが13~17下がってしまう,上または同じくらいのレートの対戦よりも,負けたらレートが20以上下がってしまう,下のレートの対戦の方を意識した方が賢明であると考えたということです(構築経緯の「2」より,ムーンシリーズでツンデツンデを上手く扱える自信が自分にはなかったため)。
 また,特殊耐久に振り切ったお蔭で,2月INCでは,カイオーガの冷凍ビームZを耐えて勝った対戦もあったので(C222なら,9/16で耐える乱数でしたが・・・),仮想敵に予想の斜め上の行動をされても対応できるのも強みだと感じました。

 

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ゼルネアス
性格:控えめ
実数値:221-x-115-198-118-135
努力値:156-x-0-228-0-124
特性:フェアリーオーラ
持ち物:パワフルハーブ
技構成:ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール 守る

配分の理由
バルドルさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。
C:11n。H146D95のカプ・コケコをフェアリーオーラ補正のムーンフォースで確定。H175D161のカイオーガをフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースで確定。
S:最速ルンパッパ(S実数値134)抜き,S+1で最速カプ・コケコ(S実数値200)抜き。


控えめC183ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを耐える調整を崩すため。

パワフルハーブ:ジオコントロールを1ターンで使用できるため。

フェアリーオーラ:この特性しかないため。特性発動順で素早さを判断できるのが大きい。

ムーンフォース:フェアリー技の中で最大の威力の技。追加効果も評価。

マジカルシャイン:フェアリー技の中で最大の威力の範囲技。

ジオコントロール:このポケモンの最大の採用理由。

守る:ジオコントロールを使用しやすい環境を作りやすくするため。また,ヘイトを集めやすいポケモンであるため,ジオコントロール使用後の露骨な集中攻撃を防ぐため。

 

 グラードンの型をゼルネアスのサポートに寄せており,ゼルネアスの火力の高さが,この構築の強さを引き立てると言っても過言ではないので,サンシリーズに引き続き,バルドルさんの配分を拝借しました。ムーンシリーズでは,アルカナさんの構築記事の影響で,ガオガエンの性格が慎重である必要性が徐々に薄れていったため,サンシリーズと比べて,フェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースで突撃チョッキ持ち以外のガオガエンを1撃で倒すケースが増えたのは非常に大きかったです。
 また,サンシリーズと同様に,ゼルネアスの性格を控えめにすることで,特性順で相手のゼルネアスの調整が判断できることがあります。相手のゼルネアスが遅いなら,こちらのゼルネアスが有利ですし,速いなら,C183ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースをこちらのH200D154のガオガエンやH205D156のグラードンが耐えるため,ゼルネアスをフリーにしながらのガオガエンの受け出しやグラードンの吠えるが裏目になりにくいので,ゲームプランを組み立てやすくなります。

 

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ガオガエン
性格:慎重
実数値:200-136-111-90-154-84
努力値:236-4-4-0-236-28
特性:威嚇
持ち物:フィラの実
技構成:フレアドライブ バークアウト 蜻蛉返り 猫騙

 

配分の理由
H:自然の怒りや怒りの前歯2回で確実にフィラの実が発動する4n。
A:余り(晴れ補正のフレアドライブでH161B85またはH160B86のウルガモスを確定)
B:余り。
D:C183のゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを確定耐え。
S:最遅カイオーガ(S実数値85)-1。ミラーで出来るだけ上から猫騙しや蜻蛉返りで逃げられる前に叩き落とすを打ちたいため。

慎重C183のゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを耐えるため。

フィラの実ゼルネアスやグラードンのサポートのために,グラードンの断崖の剣やルナアーラムーンライトブラスターウルガモスのオーバーヒートZに対して,受け出しをしなければならない場面があるため。性格が勇敢や生意気,呑気の可能性が消えるマゴの実はNG。仮想敵であるC189ルナアーラの気合い玉Zを高乱数(3/4)で耐えるため,突撃チョッキは過剰なケアであると判断(相手がこちらのガオガエンZワザを使用すると,禁止伝説のポケモン同士の殴り合いが不利になると考えているため)。

威嚇:構築全体の物理耐久を上げるため。特性発動順でミラー対面での素早さを判断できるのが大きい。

フレアドライブモロバレルやゼルネアス,ウルガモスのHPを大きく削るため。フィラの実との相性も評価。

バークアウトルナアーラやゼルネアス,カイオーガ等の火力を削いで,ジオコントロールや吠えるの使用の機会をうかがうため。この指止まれや怒りの粉を無視できるのも評価。

蜻蛉返り:ガオガエンの素早さが遅いことを利用して,相手のポケモンの攻撃を受けてから,後続のポケモンに交代したいため。後出しでの交代になるため,交代が裏目になることが少ないのも評価。

猫騙し:ジオコントロールや追い風,吠えるのサポートに必要な技。

 

 このポケモンがいるからこそ,この構築が成立すると言っても過言ではない程,この構築に欠かせない存在です。後で詳しく記述しますが,どの構築にもガオガエンを絶対に選出に組みこむ程なので,ガオガエンを序盤に失うまたはガオガエン選出しないと,余程の事がない限り,その対戦は負けを意味します。そのため,仮想敵であるC189ルナアーラの気合い玉Zを高確率で耐えなければならないため,性格を原案の腕白ではなく慎重を採用しました。

 ムーンシリーズの環境は,ウルトラネクロZ以外のZクリスタルの解禁やアルカナさんの構築記事の影響により,カミツルギや攻撃力が高いグラードンの使用率が減ったので,個人的にガオガエンの性格を腕白にする必要性が感じられなかったからです。また,性格を原案から変更することにより,相手がこちらのグラードンやカプ・コケコの技構成を判断し辛くなることも期待できます。

 

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カプ・コケコ
性格:臆病
実数値:145-x-106-147-95-200
努力値:0-x-4-252-0-252
特性:エレキメイカ
持ち物:気合の襷
技構成:ボルトチェンジ 自然の怒り 挑発 守る

 

配分の理由

B:余り(実用性は不明だが,鋼鉄プレートまたはメタルコート持ちのA189ソルガレオメテオドライブを確定で耐える)。

C:カイオーガのHPを1でも多く削って,後続のポケモン(主にグラードン)が受ける潮吹きのダメージを減らすため。

S:同じS種族値130族(S実数値)に50%以上の確率で先に行動したいため。

 

臆病:上記の配分を満たすため。

 

気合の襷ルナアーラやゼルネアスに挑発を選択しても裏目がないため。特に,ルナアーラZ持ちのルナアーラは,カプ・コケコに対して攻撃するとき,シャドーレイでは一撃で倒すことが出来ないため,ムーンライトブラスターを選択することが多い(構築経緯の「2」のイベルタルと同様)。基本的に自分がカプ・コケコを選出するときは,ガオガエンと共に先発で繰り出すため,ガオガエンの隣にゴースト技が一貫してしまう(一貫させるように,意図して繰り出している)。よって,相手は,カプ・コケコ方向にムーンライトブラスターは選択し得であると考えているところを,カプ・コケコが気合いの襷で持ちこたえることで,禁止伝説のポケモンであるグラードンやゼルネアスにムーンライトブラスターを選択したい気持ちを押し殺した勇気のある決断を否定され,精神的に大ダメージを受ける結果になる。技の解説でも,この持ち物について触れていく。

 

エレキメイカー:この特性しかないため。特性発動順で素早さや拘りスカーフの有無を判断できるのが大きい。

 

ボルトチェンジ自身が持っている気合いの襷を守りつつ,相手のポケモンにダメージを与えられる優秀な技。特性の日照りにより,天候の上書きができるグラードンや特性の威嚇により,構築全体の物理耐久を上げたり,次のターンに使用可能である猫騙しで,隣のサポートができるガオガエンを交代先に選ぶことが多く,さらに,ボルトチェンジで引っ込めたカプ・コケコを再度繰り出すことで,自身の特性であるエレキメイカーでフィールドを塗り替えることもできる。また,トリックルームまたは相手の追い風中に,カプ・コケコが上から縛られて,かつ受け出すポケモンが誰もいないとき,気合いの襷で持ちこたえて強引に後続のポケモンに交代できるのも非常に大きい(例:拘りスカーフ持ちのカイオーガの攻撃を気合いの襷で持ちこたえて,ボルトチェンジカイオーガに当てながら,グラードンに交代して天候を上書きする)。

 

自然の怒り:原案は10万ボルトであるが,雷プレートまたは磁石ではなく,気合いの襷を持たせているため,10万ボルトの火力が期待できない。そこで,相性が不利なポケモンに対しても,HPを確実に大きく削る事ができるこの技に注目した。特に,突撃チョッキ持ち以外のガオガエンに対して,今までは,こちらのジオコントロール使用後のゼルネアスが相手の後続のガオガエンの交代を読んで,ガオガエンが繰り出される方向にムーンフォースを選択する択が発生していたが,自然の怒りを序盤に打ってHPを半分以下にすることで,C+2のダブルダメージかつフェアリーオーラ補正のマジカルシャインでも倒せるようになり,プレイングに余裕が生まれる結果に繋がった。ルナアーラに対しても,特性のファントムガードを無視してHPを大きく削る事ができるのが非常に大きい。

 

挑発主にルナアーラやゼルネアスの補助技を防ぐため。気合いの襷の解説でも記述した通り,挑発を読まれて攻撃技を選択されても,どんな攻撃も一回は耐える事が出来ることから裏目が無いため,相性は抜群である。上記のポケモンに対して,挑発を確実に決めることで,後続のゼルネアスやグラードンが非常に動きやすくなるので,決まるときは積極的に選択していく(挑発を受けているという事実がどうしても欲しい)。

 

守る:相手の追い風やトリックルームのターンを無駄に使用させたり,守りながら隣にガオガエンを繰り出すことで,次のターンのボルトチェンジや交代で安全に場から離れさせて,かつ後続のポケモンへの被害も最小限に抑えることができるため。

 

 「相手のS操作やゼルネアスのジオコントロールによる一方的な展開の阻止する挑発」,「カイオーガのHPを大きく削ってグラードンガオガエン,ゼルネアスを動かしやすくするボルトチェンジ」,「ダメージレースにおいて,優位に立つことができる自然の怒り」,「構築全体に催眠耐性を付与したり,フィールドを塗り替えることができる特性のエレキメイカー」,どれをとっても優秀なスペックを有するこの構築の司令塔。
 このポケモンもアルカナさんの構築記事の影響で,自然の怒りや持ち物の気合いの襷が読まれにくいのが大きく,こちらのプラン通りに進んでいく対戦がほとんどでした。

 

選出(前2体が先発,後2体が後発)

 

基本選出(お互いの命中率70以上は当たる前提,追加効果30%以下と急所は考慮しない)

A f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 序盤は,カプ・コケコとガオガエングラードンで場を荒らし,S操作を含む補助技を防いだり,凌いだりします。中盤以降に,相手がこちらのゼルネアスのジオコントロールへの対応に余裕がなくなったところで,ジオコントロールを使用して,一気に詰めに入っていくプランです。

 

B f:id:Koheibrain:20190806104843p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 相手の追い風展開による上からの一掃を,こちらのリザードンの追い風により阻止しつつ,リザードングラードンの高火力による圧力でゼルネアスがジオコントロールを使用する隙を埋めていき,詰めに入っていくプランです。

 

C f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 主に,カイオーガ+トルネロス構築に対する選出です。詳しくは,後述。

 

D f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain (f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain or f:id:Koheibrain:20190806104843p:plain) f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain (f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain or f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain)

 

 主に,トリックルーム構築に対する選出です。カプ・コケコの挑発やグラードンの吠えるでトリックルームの使用を阻止したり,リザードングラードンの超高火力でトリックルーム要因を倒したり,隣のアタッカーに大ダメージを与えて,トリックルームのターンを有効的に使用させないようにしたりして,攻撃の手を緩めないようにします。


vs f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190727114833p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118151935p:plain

 

 f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 ボーナスゲームです。絶対に負けてはいけません。

 

 各先発に対する立ち回り

 

A f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain f:id:Koheibrain:20190727114833p:plain

 

 1ターン目,ゼルネアスをグラードンに交代して,特性の日照りで天候を晴れにしつつ,モロバレルの草結びをカイオーガに選択します。相手の行動は主に2パターン存在します。

 

A-1.グラードンの交代を読んで,トルネロスは雨乞い,カイオーガに潮吹きを選択する場合

 

 グラードンカイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きを受けきれずに倒されてしまいますが,モロバレルの草結びでカイオーガのHPを半分以上削ります(トルネロスの挑発をモロバレルに選択してきた場合を考慮すると,キノコの胞子をカイオーガに選択することはできません)。

 2ターン目,グラードンの死に出しからゼルネアスを繰り出し,トルネロスの挑発や暴風Zからゼルネアスを守るために,モロバレルは怒りの粉,HPが半分以上削れたカイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きのダメージの少なさから,ゼルネアスにジオコントロールを選択します(大半の相手は,カイオーガを後続のポケモンに交代させますが・・・)。

 3ターン目,モロバレルが生き残っていて,2ターン目にカイオーガをゼルネアスに交代してきた場合は,ゼルネアスのマジカルシャインを選択してトルネロスを倒しながら,モロバレルクリアスモッグ(2月INC時は,ヘドロ爆弾)をゼルネアスに選択して,2ターン目にカイオーガカミツルギガオガエンに交代してきた場合は(上記の先発で,モロバレルを選出されたことは一度もないです),ガオガエンに交代します(ガオガエンの吠えるを警戒しないのは,サンシリーズのDAIKIさんの構築記事に記述されている考えを信用しているため)。モロバレルが2ターン目に倒された場合は,死に出しで繰り出されたガオガエン猫騙しをトルネロスに,ゼルネアスのマジカルシャインを選択してトルネロスを倒し,追い風の使用を阻止します。

 4ターン目以降は,こちらのゼルネアスが先にジオコントロールを使用しているため,ガオガエンモロバレルを絡めて一気に詰めに入っていきます。

 

A-2.カイオーガの潮吹きとトルネロスの暴風Zをモロバレルに選択する場合

 

  グラードンの特性の日照りで天候を晴れに変えたことにより,カイオーガの潮吹きのダメージが半分になったため,トルネロスの暴風Zが急所に入らなければ,バコウの実持ちのモロバレルは集中攻撃を耐えられますので,モロバレルが草結びをカイオーガに選択することができます(グラードンカイオーガの晴れかつダブルダメージ補正の潮吹きで受けるダメージは,最大でもHPの半分)。

 2ターン目,モロバレルガオガエンに交代し,グラードンカイオーガに断崖の剣Zを選択します。この選択は,トルネロスの雨乞いとカイオーガの潮吹きに対応できていませんが,モロバレルが草結びを最低乱数のダメージで受けたカイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きを1ターン目の攻撃と合わせて2047/2048で耐えることができます(構築記事を執筆するにあたり,改めて計算し直したところ,モロバレル努力値配分をH244C12D252に変更すれば,H176D160のカイオーガへの草結びのダメージの乱数が変わって,上記の確率が4095/4096に変わるので,考察不足でした)。もちろん,相手がそのようなことを知っている前提での話ではなく,カイオーガモロバレルの草結びを受けた後の最大威力の半減以下である潮吹きを,トルネロスの雨乞いでわざわざ強化して突っ張るよりは,素直に後続のポケモンに交代して,再び繰り出した時に,根源の波動や熱湯で拘って攻撃参加した方が裏目がないという思考を利用した選択です(目分量で見ても,このターンにカイオーガの攻撃だけではモロバレルを倒せないのは分かりそうですが・・・)。よって,相手はカイオーガの交代を余儀なくされ,繰り出したポケモングラードンの断崖の剣Zを受けることになります。相手のトルネロスは追い風または挑発,天候が晴れ状態の暴風(命中50)をモロバレル方向に選択していると思います。

 

 カイオーガの交代で繰り出すポケモンは,モロバレルの任意の行動に受け出せるガオガエンカミツルギの2体に限定されます。この2パターンについても詳しく解説していきます。

 

A-2-1.ガオガエンが繰り出された場合

 

 グラードンのA-1断崖の剣Zでガオガエンが倒れ,ガオガエンの死に出しから繰り出すポケモンによって,さらに2パターンに分岐します。

 

A-2-1-1.ガオガエンの死に出しからゼルネアスが繰り出された場合

 

 3ターン目,相手の行動として一番考えにくいのは,天候が晴れの状態でトルネロスグラードン方向に暴風を選択してくることなので,グラードンモロバレルに交代,ガオガエン猫騙しをゼルネアスに選択します。相手は,トルネロスカイオーガに交代または挑発をグラードンに選択していると思います。

 4ターン目,トルネロスがどちらの行動を取ってきたとしても,モロバレルグラードンに交代,ガオガエンにバークアウトを選択して,相手のポケモンの火力を削ぎながら,こちらのゼルネアスが安全にジオコントロールを使用できる機会を伺い,詰めに入っていきます。

 

A-2-1-2.ガオガエンの死に出しからカイオーガが繰り出された場合


 3ターン目,グラードンをゼルネアスに交代,ガオガエン猫騙しをカイオーガに選択します。トルネロスは,暴風をガオガエンに選択していると思います(2ターン目の暴風がガオガエンに当たっていれば,高確率でフィラの実が発動)。

 4ターン目,ガオガエンモロバレルに交代,ゼルネアスに守るを選択します。相手はカイオーガに根源の波動,トルネロスの挑発または暴風をゼルネアスに選択していると思います。ちなみに,H176D160のカイオーガへのC106モロバレルの草結び+A136ガオガエン猫騙し+A170グラードンのダブルダメージ補正のA-1断崖の剣の最低ダメージが161なので(C107モロバレルなら,最低ダメージが163になります),断崖の剣の命中率を考えると,このターンのガオガエン猫騙しをカイオーガグラードンに断崖の剣は,多少リスクのある選択になります。

 5ターン目,相手はカイオーガに根源の波動,トルネロスの暴風をゼルネアスに選択するので,モロバレルに怒りの粉,ゼルネアスにジオコントロールを選択します(C222カイオーガの雨かつダブルダメージ補正の根源の波動とC177トルネロスの暴風でH221D118のゼルネアスが確定で落ちるため)。(※)

 6ターン目,モロバレルの死に出しからガオガエンを繰り出し,ガオガエン猫騙しをトルネロスに選択して,トルネロスの特性の悪戯心によって優先度+1で使用される追い風を阻止し,ゼルネアスにマジカルシャインを選択して,トルネロスカイオーガを倒します。

 7ターン目,こちらのゼルネアスのムーンフォースガオガエンフレアドライブを相手のゼルネアスに選択して勝ちとなります。

 

(※)

 H221D145のモロバレルに対して,C177トルネロスの暴風ZとC222の晴れかつダブルダメージ補正の潮吹きと雨かつダブルダメージ補正の根源の波動×2の最大ダメージ305のため(モロバレルの元々のHP+特性の再生力が1回発動したときのHPが294),高めの乱数を引かれると倒されてしまいますが(計算が大変なので,正確な値は出せませんが,急所に当たる確率より低い確率で倒されます),根源の波動を3回当てる確率と1ターンの選択時間の45秒間で,このターンまでの正解択を当てられる確率を合わせると,現実的ではないので,割り切っています。

 

A-2-2.カミツルギが繰り出された場合

 

 グラードンの断崖の剣Zを高めの乱数で耐えられます(耐えられる前提で話を進めます)。

  3ターン目,グラードンモロバレルに交代,ガオガエンの蜻蛉返りをカミツルギに選択し,カミツルギを倒しながらゼルネアスを繰り出します。2ターン目と3ターン目に天候が晴れ状態の暴風が連続してガオガエンに命中しても,低めの乱数を引かなければ,HPが3/4以上削られるため,持ち物のフィラの実が発動し,カミツルギのA-1聖なる剣を耐える事ができます。

 4ターン目以降,相手はカミツルギの死に出しからゼルネアスまたはカイオーガを繰り出すので,どちらの場合もモロバレルに怒りの粉,ゼルネアスにジオコントロールを選択して,後続のガオガエングラードンを絡めながらジオコントロールを使用したゼルネアス同士の殴り合いを制します(4ターン目にモロバレルが生き残れば,ほぼ勝ちです)。

 

B f:id:Koheibrain:20190727114833p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 1ターン目,相手はガオガエン猫騙しをゼルネアス,トルネロスの挑発をモロバレルに選択するので,モロバレルガオガエンに交代,ゼルネアスに守るを選択します。

 2ターン目,相手はトルネロスの挑発をゼルネアスに,ガオガエンに蜻蛉返りやバークアウトを選択してくるので,ガオガエン猫騙しをガオガエンに,ゼルネアスのムーンフォーストルネロスに選択します。H155D100のトルネロスに対して,C198ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のムーンフォースが9/16で耐えられるので,耐えられる前提で話を進めます(トルネロスが倒れたら,その時点で勝ちなので)。

 3ターン目,ゼルネアスをモロバレルに交代,ガオガエンの蜻蛉返りをトルネロスに選択して,トルネロスを倒しながらゼルネアスを繰り出します。相手は,トルネロスの暴風Zをゼルネアス方向に,ガオガエンにバークアウトや蜻蛉返りを選択してきます。モロバレルの持っているバコウの実によって,トルネロスの暴風Zのダメージを最大HPの2/3以下に抑えることができ,多くの場合,カイオーガ構築のガオガエンの素早さは,こちらのガオガエンより速いので,ガオガエンのバークアウトを受けずにゼルネアスを繰り出すことができます。相手は,次のターンのこちらのグラードンの交代を考えると,トルネロスの死に出しからゼルネアスをガオガエンと並べて繰り出した方が良いと考えます。

 4ターン目以降は,トルネロスを倒したことで,こちらの選出した4体のポケモンが動きやすくなったため,交代を繰り返しながら,ゼルネアスが安全にジオコントロールが使用できる機会を伺い,詰めに入っていきます。

 

C f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 あまり繰り出されたことのない並びですが,一応記述しておきます。

 1ターン目,ゼルネアスをガオガエンに交代,モロバレルはゼルネアスにキノコの胞子を選択します。こちらのガオガエンの特性の威嚇のお蔭で,相手のガオガエンフレアドライブモロバレルが耐える事が出来るので,キノコの胞子がゼルネアスに決まります。以降は,ガオガエン猫騙しやゼルネアスの守るで,モロバレルのキノコの胞子が決まらなかった場合を記述していきます。

 2ターン目,こちらのガオガエン猫騙しを相手のガオガエンに,モロバレルのキノコの胞子をゼルネアスに選択します。ゼルネアスの2連守るが成功する以外は,モロバレルのキノコの胞子が決まります。

 3ターン目以降は,相手のゼルネアスが眠っている間に,こちらのゼルネアスが安全にジオコントロールを使用できる場を作り,こちらのゼルネアスのジオコントロールが安全に使用できると,後はゼルネアスで詰めに入っていけます。



vs f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain (+@1)

 

 f:id:Koheibrain:20190806104843p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 一見,不毛に見えるマッチアップですが,既にこちらのグラードンの配分で優位に立っています(個別解説で記述したグラードンの配分について,以下でさらに詳しく解説します)。

 相手のグラードンが自分のグラードンより遅い場合は,吠えるを搭載している可能性が高く,耐久寄りの配分が多いので,安易にゼルネアスにジオコントロールを選択せずに,ムーンフォースで相手のポケモンのHPを削ったり,こちらのグラードンが剣の舞を使用して,断崖の剣または断崖の剣Zを相手のグラードンの上から放つことで,ダメージレースで優位に立ち,受けが回らなくなったところにこちらのゼルネアスにジオコントロールを選択して,詰めに入っていきます。「相手のゼルネアスより先に,こちらのゼルネアスがジオコントロールを選択したら負け」という意識で立ち回ります(例外あり)。

 相手のグラードンが自分のグラードンより速い場合は,吠えるを搭載している可能性が低く,攻撃的な配分が多いので,積極的にゼルネアスにジオコントロールを選択していき,ダメージレースに遅れを取らないようにします。グラードンの吠えるのタイミングが鍵となっていきます。


 各「@1」を含めた選出に対する立ち回り

 

A f:id:Koheibrain:20190118144954p:plain  f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain (f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain or f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain)

 

 個人的に,どの構築に対しても,極端なメタを張られていない限り,グラードンとゼルネアスとガオガエンは,必ず選出に組みこまないといけないと考えているため,この選出を崩しているかつ,グラードン構築にリザードンの対策のみでカプ・コケコを選出してくるプレイヤーには負けてはいけません。

 1ターン目,相手はこちらがガオガエン猫騙しをカプ・コケコに,リザードンに追い風を選択してくることを考慮して,ウルガモスは追い風,カプ・コケコはリザードンに任意の電気技を選択してくることが多いです。なので,こちらはリザードングラードンに交代して,カプ・コケコの電気技を無効にしながら,グラードンの特性の日照りで天候を晴れにし,ガオガエンの晴れ補正のフレアドライブウルガモスに選択して,ウルガモスを倒します(ガオガエン努力値の余りを攻撃に振るのは,このためです)

 2ターン目,相手の追い風を許す展開になってしまいましたが,相手の盤面にグラードンに何もできないカプ・コケコが残っているため,こちらが優勢であるのは言うまでもないでしょう。ウルガモスの死に出しで繰り出されるポケモンによって,立ち回りが以下のように変わります。

 

A-1.ウルガモスの死に出しでゼルネアスが繰り出された場合

 

 グラードンの吠えるをゼルネアスに(この時点での負け筋がゼルネアスにジオコントロールを使用されることだけなので,読まれてジオコントロールを使用されなくても大丈夫です),ガオガエンの蜻蛉返りをカプ・コケコに選択して(カプ・コケコは居座る意味がないため,ボルトチェンジ等で交代してきます),リザードンを繰り出します。

 3ターン目以降,リザードンの追い風のタイミングを伺いながら,サイクルを回していき,リザードンが追い風を使用できた後は,こちらのゼルネアスのジオコントロールリザードンの晴れかつ特性のサンパワー補正のオーバーヒートZ,グラードンの断崖の剣Z等で一気に詰めに入っていきます。

 

A-2.ウルガモスの死に出しでグラードンが繰り出された場合

 

 カプ・コケコがガオガエンボルトチェンジを選択してくるのは自明ですが,ガオガエンを居座わらせてしまうと,グラードンの断崖の剣で倒されてしまい,グラードンやゼルネアスの猛攻を止める手段を失ってしまうため,ガオガエンリザードンに交代して犠牲にし,グラードンは剣の舞を選択します。

 3ターン目,こちらはリザードンの死に出しでガオガエンを繰り出し,相手はボルトチェンジによる交代でゼルネアスを繰り出します(ガオガエンだった場合は,この時点でこちらの勝ちなので考えません)。ここで,注意したいのは,グラードンの断崖の剣Zでガオガエンが倒されてしまうことなので,ガオガエン猫騙しをグラードンに,グラードンはA+2断崖の剣Zをゼルネアスに選択します(これが決まるとほぼ勝ちなので,ゼルネアスが守るを選択した場合で話を進めていきます)。

 4ターン目,グラードンの守る補正のA+2断崖の剣Zで削れたゼルネアスは,余程耐久に振ってない限り,ダブルダメージ補正のA+2断崖の剣で倒すことができるので,グラードンは断崖の剣をゼルネアスに,ガオガエンは上記の攻撃が耐えられる最悪の事態と,相手のグラードンの持ち物が分かっていない場合,ガオガエンがA-1断崖の剣Zで(持ち物や配分によっては,ダブルダメージ補正のA-1断崖の剣でも)縛られている可能性があることを考慮してゼルネアスに交代を選択して,相手はゼルネアスにジオコントロールグラードンに断崖の剣を選択していると思います。そして,このターンで相手の追い風が止みます。

 5ターン目,上述の最悪の事態が起こった場合,相手のグラードンの吠えるの可能性も考慮して,ゼルネアスを守らせながら,こちらのグラードンは吠えるを相手のゼルネアスに選択します。当然相手は,その行動を許してはくれないため,ゼルネアスのムーンフォースをこちらのグラードンに選択します。こちらのグラードンは,相手のグラードンの断崖の剣のダメージでゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースの圏内に入ってしまっているので,倒されてしまいます。

 6ターン目,グラードンの死に出しからガオガエンを繰り出し,ガオガエン猫騙しを相手のゼルネアスに,ゼルネアスにジオコントロールを選択します。こちらのポケモンは残り2体なので,相手のグラードンの吠えるは無効ですし,グラードンのダブルダメージ補正のA-2断崖の剣をゼルネアスはおろか,ガオガエンも耐える可能性があるので,急所以外は全く裏目のない選択です。

 7ターン目以降,4ターン目の相手のゼルネアスの耐久の高さから,こちらのゼルネアス(S実数値:135×2=270)の方が確実に速いことが分かるので,詰めに入っていけます。

 上記の立ち回りは,断崖の剣が当たる前提で記述していますが,1ターンの選択時間の45秒間で,膨大な選択肢の中から毎ターン上記の正解択を確実に選択できるのは,相当な時間をかけて深い考察が為されている強いプレイヤーであるに間違いありません(そもそも,強いプレイヤーはカプ・コケコとウルガモスを同時に選出しない)。そして,そのようなプレイヤーとは高いレート帯で対戦することが多いので,命中率85の断崖の剣が外れたとしても,下がるレートは多く見積もったとして20を超えることはないので,「マッチング運が悪かった」と率直に考えることができて,割り切ることができます。

 

B (f:id:Koheibrain:20190118144954p:plain or f:id:Koheibrain:20190806104843p:plain) f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

 

 1ターン目,お互いに追い風とガオガエンの隣に猫騙しを選択。

 2ターン目,ガオガエンの隣を守らせながら,ガオガエンにバークアウトを選択。

 3ターン目,ガオガエングラードンに交代して,先にガオガエンの隣へオーバーヒートZを決めた方が勝つゲームです(いわゆる,同速ゲー)。

 

 以下のポケモンに対しては,選出を変えなければいけません。

 

C f:id:Koheibrain:20190801232602p:plain

 

 f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190806104843p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 こちらのガオガエンの素早さの実数値が84のため,グラードン+ゼルネアス構築の中では遅い方なので,こちらの先発がリザードン+ガオガエンでは,相手の先発のグラードン+ガオガエンに対して,1ターン目のグラードンフシギバナに交代して,2ターン目のリザードンへのヘドロ爆弾Zや眠り粉の対応ができません。また,相手の先発のグラードン+フシギバナに対して,1ターン目のグラードンの守るやガオガエンに交代読みのリザードンの追い風を読まれて,岩雪崩や断崖の剣Zでリザードンガオガエンに大ダメージを与えられてしまう等,不安定な先発であることは確かです。

 しかし,こちらの先発をグラードン+リザードンにして,1ターン目に,グラードンガオガエンに交代すると,フシギバナのヘドロ爆弾Zや眠り粉からリザードンを,草結びからグラードンを守りつつ,2ターン目に,ガオガエン猫騙しをフシギバナに,リザードンに追い風を選択して,リザードンが上から縛ることができる形になりますので,詰めに入っていけます。

 グラードンに眠り粉という思考は,外れた場合のリスクと,草結びという強力な打点があるのにわざわざ選択する必要があるかということと,そもそも隣に晴れかつ特性のサンパワー補正のリザードンを無視できるのかということの3点から,常軌を逸しているという判断を下しましたが,2月INCでAleikに上記の行動をされて負けたんだよなぁ~(ガン萎え)

D f:id:Koheibrain:20190802012804p:plain

 

 f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 ファイアローを早急に倒せるポケモンがカプ・コケコしかいないため,仕方なく選出します。こちらがグラードン+ガオガエンの並びのときに(できれば,ガオガエン猫騙しを使用することができると,尚良い),ファイアローがこちらのグラードンの断崖の剣に受け出してきたタイミングで,ガオガエンが蜻蛉返りをファイアローに選択し,特性の疾風の翼の効果を消しながら,カプ・コケコを繰り出して縛り返すことができれば,詰めに入っていけます。

 ちなみに,このプレイングを2018年の鹿児島の忘年会の対戦で見事に決めたのですが,回線エラーが発生してBVが残せませんでした(萎え)。

 

vs f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190129223208p:plain

 

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 コケコに挑発を搭載しているため,ボーナスゲームです。絶対に負けてはいけません。

 

各先発に対する序盤の立ち回り(特に繰り出される2パターンを紹介)

 

A f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain f:id:Koheibrain:20190129223208p:plain

 

 1ターン目,相手はガオガエンの任意の悪技を警戒して,ドーブルガオガエン猫騙しを打ってくるので,カプ・コケコはルナアーラに挑発,ガオガエンはバークアウトを選択します。ほとんどの場合,相手はルナアーラに追い風かカプ・コケコにムーンライトブラスターを選択してきますが,カプ・コケコが気合いの襷を持っているため,どちらの行動をされても大丈夫です(ムーンライトブラスターを被弾した場合で話を進めていきます)。

 2ターン目,相手はルナアーラが挑発を受けているため,挑発をリセットかつ特性のファントムガードを守るために交代を選択するか,ガオガエンの隣にゴースト技が一貫しているので,カプ・コケコを倒すまたは後続のポケモンにある程度の削りを入れるためにシャドーレイをカプ・コケコ方向に選択してきます。その行動に対して,こちらはカプ・コケコを守らせながら,ガオガエンはバークアウトを選択します。この選択の意図として,ドーブルガオガエンのバークアウトでカプ・コケコのエレキフィールド補正のボルトチェンジ圏内のHPに入れることが一番の理由です。もし,2ターン目にボルトチェンジとバークアウトをドーブルに選択してしまうと,相手のルナアーラがカプ・コケコ方向にシャドーレイを選択していた場合,グラードンまたはゼルネアスがC±0のシャドーレイを被弾してしまい,終盤のゼルネアス同士の殴り合いに不安が残ってしまうので,あまり良い選択ではないと考えます。

 3ターン目,カプ・コケコはドーブルボルトチェンジを選択して,ドーブルを倒したら,グラードン+ゼルネアス+ガオガエンで詰めに入っていけますが,ドーブルの特性のムラっけが相手の良い方向に働いた場合は,上記の立ち回りを多少変更して臨機応変に対応する場合があります。

 

B f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190129223208p:plain

 

 1ターン目,カプ・コケコの特性のエレキメイカーのお蔭で,ドーブルの催眠技を考慮する必要がないため,カプ・コケコは挑発,ガオガエン猫騙しを共にゼルネアスに選択します。ドーブルはこの指止まれかどちらかに猫騙しの選択しか存在しませんので,裏目のない選択です(相手の構築にカプ・テテフがいる場合は,ゼルネアスをカプ・テテフに交代して,特性のサイコフィールドでエレキフィールドをサイコフィールドに塗り替えながら,ドーブルが催眠技を選択してくることが一番の負け筋なので,カプ・コケコはドーブルに挑発,ガオガエンはバークアウトを選択します)。

 2ターン目,相手はカプ・コケコの挑発やガオガエンの吠えるを警戒して,ドーブルはこの指止まれ,ゼルネアスはジオコントロールを選択してくるので,カプ・コケコはドーブルボルトチェンジガオガエンはバークアウトを選択して,ドーブルを倒しながらボルトチェンジの交代先としてグラードンを繰り出します。

 3ターン目以降は,グラードンの吠えるや断崖の剣Z,ガオガエンのバークアウトで,相手のC+1,D+2,S+2のゼルネアスと死に出しで繰り出されたルナアーラの攻撃を上手く受け流しながら,単体性能が低くなった頃合いを見て,ガオガエンの蜻蛉返り等でこちらのゼルネアスを繰り出し,ジオコントロールを安全に使用して詰めに入っていきます。

 

vs f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain 

 

追い風:f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 カプ・コケコの扱いが鍵となるマッチアップです。

 挑発でルナアーラの補助技を防いだり,ボルトチェンジグラードンガオガエンに交代しながら,反撃の機会を伺ったりするのに,持ち物の気合いの襷が輝きます。

 相手のガオガエンの方がこちらのガオガエンより速いことが多いのも,注意しなければなりません。

 

トリックルームf:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain (f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain or f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain)

 

 相手は確実にトリックルームを決めるために,ルナアーラガオガエンを先発に繰り出してくることが多いです。相手のガオガエンの方がこちらのガオガエンより確実に速いと言っても過言ではないため,こちらの先発にガオガエンを繰り出すのはNGです。

 1ターン目,グラードンに剣の舞,カプ・コケコの挑発をルナアーラに選択します。相手のガオガエン猫騙しを選択しても,どちらかの行動は通るので大丈夫です。相手のルナアーラは,当然トリックルームを選択。

 2ターン目,グラードンの断崖の剣Zとカプ・コケコのボルトチェンジガオガエン方向に選択します。ルナアーラムーンライトブラスターガオガエンの晴れ補正のフレアドライブグラードンに重ねられたら,負けという裏目のある行動なのですが,この行動がよく決まります(申し訳ありませんが,理由は分かりません・・・)。

 3ターン目以降,トリックルームのターンが終了するまで,守るや猫騙し等を駆使して粘り,終了後にゼルネアスとグラードンで詰めに入っていきます。

 どうしても,この構築に勝ちたい人は,モロバレルクリアスモッグを日本晴れにすると良いでしょう(ツンデツンデスキルスワップ対策)。

 

vs f:id:Koheibrain:20190727120923p:plain f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain

 

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 相手はグラードンの地面技を警戒してくるはずなので,グラードンを先発に繰り出すことは有効的ではないと解釈しています。また,ルナアーラと違い,猫騙しが有効なので,カプ・コケコとガオガエンを先発に繰り出すことに裏目はないです。

 黄昏の鬣フォルムのネクロズマ(以下,日食ネクロズマ)の弱点保険に注意しながら,カプ・コケコのボルトチェンジガオガエンの蜻蛉返り等を駆使して,何度も交代を繰り返して,ガオガエンの特性の威嚇で日食ネクロズマを,グラードンの特性の日照りでカイオーガの水技を弱めて,安全にジオコントロールを使用したゼルネアスで詰めに入っていきます。


vs f:id:Koheibrain:20190727210417p:plain f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain

 

 f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 序盤の立ち回りは,日食ネクロズマ+カイオーガ構築とほぼ同じです。

 禁止伝説のポケモンの組み合わせだけを見ると有利に見えますが,このマッチアップで一番注意しなければいけいないのが,相手の雨乞い搭載のクロバットなので,カプ・コケコを上手く扱う必要があります。

 

vs f:id:Koheibrain:20190727212603p:plain f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain


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 パルキアは単体攻撃が主体なので,モロバレルの怒りの粉が輝くマッチアップなのに,メモでは何故か(f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain)の選出で戦うことになっていました。必死に立ち回りを考えていたあの時間は一体・・・。

 

vs f:id:Koheibrain:20190726011505p:plain f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain

 

 f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 ソルガレオワイドガードに注意しなければいけないため,グラードンの断崖の剣Zを選択するタイミングに気をつけます。そのためにも,カプ・コケコとガオガエンで丁寧にサイクルを回す必要があります。

 

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 勝ち筋がこちらの手持ちが2体の状況でゼルネアスのジオコントロールを2回使用することなので,現実的ではありません(要するに,ほぼ無理です)。もし実現するのであれば,ガオガエンの特性の威嚇でホウオウの攻撃を極限まで下げるために,グラードンがこちらのガオガエンに何度も吠えるを選択していきます(グラードンを引っ込めてしまうと,再び繰り出したときに,特性の日照りで天候が晴れに変わり,ホウオウの聖なる炎の火力を上げてしまうため)。

 後に,YTさんからモロバレルを選出すれば勝てることを聞き,この構築に対しての考察が不足していたと感じました。

 
vs f:id:Koheibrain:20190911232746p:plain f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain

 

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 発想が天才過ぎて無理です。

 A202レックウザの空を飛ぶZでH221B90のモロバレルが15/16で倒されることとレックウザの神速がモロバレルの怒りの粉を無視することから,モロバレルの選出はNGだと思います。

 

vs f:id:Koheibrain:20190911233154p:plain f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain

 

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 追い風Zの効果により,急所ランク+2が付与されたジオコントロール使用後のゼルネアスの特殊耐久の上昇を無視するルギアのエアロブラストに注意しなければいけません(元々の急所ランク+1と加えて急所ランク+3となり,確定で急所に当たるようになる)。

 Zワザの仕様により,カプ・コケコの挑発を無視して追い風を使用されてしまいますが,ガオガエン猫騙しやグラードンの特性の日照りで,追い風のターンを何とか凌ぎ,カプ・コケコが2回目のルギアの追い風を挑発で止めて,ボルトチェンジでルギアの特性のマルチスケイルを潰しながら,ガオガエンとゼルネアスの並びを作り,ジオコントロール使用前のゼルネアスがルギアのエアロブラストを受けないように立ち回るのが理想です(実際,厳しいマッチアップです)。

 このマッチアップも,モロバレルの選出が有効的であると2月INCが終了後に感じたので考察不足でした。


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 グラードンリザードンの横の相性の良さがとても輝くマッチアップです。

 グラードン+イベルタル構築は,受け寄りの構築だと解釈しているので,グラードンリザードンガオガエンで相手の受けが回らなくなったタイミングで,ゼルネアスのジオコントロールを使用して,一気に詰めに入っていくプランでしたが,2月INCでレート178xのときに,レート158xのWCS2019ベスト4のぶらありさんに,マッチングしてしまい,こちらのグラードンの断崖の剣Zをぶらありさんのグラードンにミリ耐えされて負けました(乱数だったらしいですが,これに動揺した影響で,それ以降のターンにプレイングミスしたのでダメですね)。

 

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 パルキア以外はリザードンが刺さっているため,ガオガエンパルキアを止めながら,リザードンを通していくか,リザードンの大きな圧力を利用して,グラードントリックルームを阻止していくかの2パターンの立ち回りを序盤に取り,終盤にゼルネアスのジオコントロールを使用して,詰めに入っていきます。

 対戦したことがないので,見当違いの立ち回りかもしれません。

 

vs f:id:Koheibrain:20190727211136p:plain f:id:Koheibrain:20190118153228p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain

 

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 ミュウツーの気合い玉Z一点読みで,ガオガエンをゼルネアスに交代して強引に受けることから,対戦が始まるので,厳しいマッチアップです(ガオガエンの持ち物が突撃チョッキなら,素直に蜻蛉返りを選択して良いです)。

 カプ・コケコのボルトチェンジで,カプ・テテフの特性のサイコメイカーで展開されるサイコフィールドを,再び繰り出すことで特性のエレキメイカーでエレキフィールドに塗り替えたいため,ミュウツーとカプ・コケコの素早さが同速なのも厳しいです。

 

vs f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain

 

A f:id:Koheibrain:20190118145519p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

B f:id:Koheibrain:20190806104843p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190727115253p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain

 

 取り巻きにランドロスがいなければ,ゼルネアスのジオコントロールを止めることだけに集中すればよいので,Aの選出で戦います。

 取り巻きにランドロスがいれば,殴り合いによる勝利を目指す必要があるため,Bの選出で戦います。

 個人的に,サンシリーズでゼルネアス+イベルタル構築を使用していたこともあって,ムーンシリーズのゼルネアス+イベルタル構築をあまり評価していないため,普通に立ち回っていたら,気がついたら勝っていますので,ボーナスゲームです。

 

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 剣の舞からの断崖の剣Zや吠えるでラッキーのガードシェアの解除等,グラードンがとても輝くマッチアップです。

 

 
成績

2019 International Challenge February 日本32位(レート1827) ※1人繰り上げ

 

f:id:Koheibrain:20190912001702j:plain

 

〇〇〇〇〇|〇〇✖〇✖|〇〇〇〇〇|〇✖✖〇〇|✖✖〇〇〇|〇〇〇✖✖|
〇〇〇〇〇|〇〇✖〇〇|〇(1801)〇(1814)〇(1827)

 

f:id:Koheibrain:20190912001719j:plain



感想
・この構築は,ムーンシリーズの環境の中心であったカイオーガ+トルネロス構築やグラードン+ゼルネアス構築,ルナアーラ+ゼルネアス構築へ確実に勝ちを積み上げてきたので,完成度には非常に満足しています。しかし,上記の構築への立ち回りの考察に多くの時間を費やしてしまい,他のカイオーガ構築への立ち回りの考察が不足してしまったことは反省しなければなりません(実際に,2月INCの9敗の内の半分以上がカイオーガ構築でした)。

・この構築を使用していて,有象無象の構築に採用されている拘りスカーフ持ちのカイオーガが苦手であると感じました。特にS操作がメインの構築に採用されているカイオーガが拘りスカーフを持っていると,プランが崩壊してしまいます(カプ・コケコのボルトチェンジカイオーガより先に選択できるのと,できないのでは立ち回りが180°変わってしまうため)。その原因が,この構築のモロバレルの役割のほとんどがカイオーガ+トルネロス構築であると断定したことにあると,2月INC終了後に感じました。成果が出る出ないに問わず,モロバレルが主体となった選出を考える行動は,起こした方が良かったのかもしれません。

・ボーダーに関しては,11月INCの日本人32位(※2ロム抜けが2人)のレートが1826だったため,マッチング待機画面でレート1827の表示を見た瞬間に,予選抜けを確信していたことと(もっと言えば,1ページ目あたりだと思っていました),互いの2連守るの成功やこちらのグラードンの断崖の剣の回避,相手のカイオーガの根源の波動の回避という運要素がとても強く現れた対戦に勝利して,レート1827に到達したことから(相手の2連守るが決まらなければ,こちらも2連守るをする必要がなかったのですが・・・),残り2戦を消化する気持ちは全くありませんでしたので,潜らなかったことに悔いはありません(むしろ,皆さんが2月INCでレート1830以上を目指していたことに驚きを隠せないので,なぜそういう経緯に至ったのか,よろしければ教えて頂きたいです)

・2月INCで後悔したことを挙げるとするならば,サブロムの対戦が時間内に消化しきれずに,15戦も残ってしまったことです。大変愚かな話ですが,25戦消化したところで,最終日の午前3時から午前7時過ぎまで寝落ちをしてしまいました。メインロムのレートの数値から,大丈夫であると当時は考えていましたが,2月INCの結果発表や2月INC終了後のTLを見た瞬間に,一気に後悔に変わりました(30戦で23勝7敗だったので,残りの15戦を消化し切ったとしても,ボーダーに届くかどうかは怪しいとは思いますが・・・)。

 

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・サンシリーズの構築記事でも記述しましたが,ウルトラシリーズの勝ち方のビジョンが全く見えてなかったので,「2月INCで絶対にPJCS2019の出場権を獲得して,ウルトラシリーズの考察の猶予をPJCS2019まで延長する!」と今まで以上に意気込んでいたため,レートがあと「1」足りなかったことに,大きなショックを受けました。具体的に記述すると,PJCS2019予選を残して,既にPJCS2019の出場を諦めていたり,協力して下さった方,応援して下さった方に流石に顔向けできないと勝手に考えていたため,「スタッフとして初めて参加する南白オフでさえ,参加したくない。」と,思い詰めるレベルでした(関係者の方々,その節は大変申し訳ありませんでした)。

 

Special Thanks

・構築の使用を許可して下さったじーんさん。

・構築の原案者であるじーんさんとアルカナさん。
フシギバナで止まっていた九州グラゼルネの考察を動かして下さったScarさん。

リザードンを薦めて下さり,リザードンを下さったゆとりさん。

・カプ・コケコに自然の怒りを搭載する発想を下さったねっちさん。

・2月INC合宿の場所を提供して下さったケースィ。さん

・自分のわがままに付き合って下さり,共にグラードン+ゼルネアス構築を考察し,構築を共有した九州グラゼルネのメンバーであるケースィ。さん,ゆとりさん,ぺいさん,OK-5_7さん(※)。

 

(※)

 構築経緯に記述していなかったので,OK-5_7さんについて簡単に説明すると,ファイアロー入りのグラードン+ゼルネアス構築で,S14の中盤のWCSレートで1位に到達したプレイヤーです。この構築を2月INCでも使用するだろうと,他のメンバー全員が思っていました(ファイアローを使用する側の意見が欲しかったので,メンバーに入れていました)。

 しかし,2月INC当日になって,メンバーの誰にも言わずに,2月INCでこの構築を持ち込んでレート1800手前まで到達しましたが,通話に全然参加していなかったので,モロバレルの持ち物がバコウの実であることを知らず,気合いの襷を持たせていたため,レート1800チャレンジでカイオーガ+トルネロス構築にボコボコにされて罰が当たりました。

 何が言いたいかというと,複数人で環境の考察や構築を共有したいときは,信頼できてかつ,チームメンバーの勝利を自分のように喜ぶようなプレイヤーに限定した方が良いです。Twitter等で不特定多数の人に呼びかけるのは,論外ですね。

 

 

 「構築記事」に関しては,以上です。ここまで見て下さってありがとうございました。

 

 

 ここからは,ムーンシリーズにおいて腑に落ちなかったことを記述します。

 昨今,日本各地で多くのポケモンのオフライン大会が行われていますが,オフライン大会に参加する一番の目的が,1次会や2次会(オフによっては,0次会や3次会以上もあるかもしれません)で同じゲームをプレイしている大勢の人同士が一堂に会して交流して楽しむことであると,自分は考えていますが,今回の件は,オフライン大会に参加する目的の一つとして挙げられる質の高い対戦ができることについてです。

 オンライン対戦とは違い,対戦相手が目の前にいるので,対戦終了後の感想戦やアドバイス,決勝戦等の上位の人の対戦の観戦等で,新たな知識や自信または確信を得られやすく,配信を除いたら,会場内という狭い範囲のみでしか情報が流出しないこともオフライン大会の良いところです。

 この良さを利用して,第38回のがにゅーオフでは,2月INC開催の約1ヶ月前であり,不特定多数の人に情報を与えてしまうのを防ぎたかったので,Scarさんと自分は共に,決勝戦の配信方法を会場内配信のみで希望していました。また,スタッフの方々が参加者に会場内のみで決勝戦の情報を共有することのお願いを呼びかけて下さりました。しかし,「ある参加者」にTwitter上でオフライン大会の結果記事が公開される前に,優勝したScarさんの使用構築をツイートされたり,自身のブログで無断で対戦した人の使用構築や搭載していた技,持たせていた持ち物を公開されたりして,自分を含め被害に遭われた全員が不快な気持ちになりました。

 2月INCの成績に関わるとまではいきませんが,PJCS2019やその先のWCS2019に向けて,真剣に取り組んでいる人に水を差して,動揺を誘う行為や今後の対戦で不利益を被りかねない行為はいかがなものかと思いました。

 この記事の最後をこのような形で終わらせてしまうのに,非常に抵抗がありましたが,全てのオフライン大会の今後の発展や今回の当事者の行為が参加者としてふさわしくないことであると恐らく気付いていないこと,そして,この件が発覚してから今までの間で自分が溜めこんでいたやり場のない感情を発散するために(当事者自らが気付かないと意味がないため,ここまで見てくださっている方は,もちろん詮索する必要はないです),記述しました。なので,今回の記事をもって,この件について蒸し返さないことを決意します。

 

 このような駄文まで見て下さり,ありがとうございました。

 

【VGC2019 Sun Series】 US・UMリーグ シーズン13 WCSレート 7位(レート1866) 「Surprise Xerneas+Yveltal」

 

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 VGC2019のサンシリーズで使用した構築を紹介します。

 

 構築経緯

  1.  f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain  f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726010828p:plain f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726011505p:plain  f:id:Koheibrain:20190726011551p:plain  f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain  f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain
     時期:2016年11月(7世代開幕直後)
     自分は,禁止伝説のポケモンが使用できるルールで,消去法で禁止伝説のポケモンを選択することがよくある。このことをVGC2016で使用したカイオーガ+レックウザの構築を例に挙げて説明する。
     


     VGC2016では,ジオコントロールという最強の積み技を覚えるゼルネアスとゼルネアスが苦手なポケモンの多くに有利なゲンシグラードンの組み合わせ,いわゆるBIG系統の構築が環境初期から終盤まで猛威を奮っていた。自分がその構築の強力さを理解しているのに,使用しなかった理由として,ミラーに対して自信のある解答が出せなかったからである。
     ゼルネアス+ゲンシグラードンの構築は,分かりやすい強さが売りなので,レートの高低を問わずに,よくマッチングする。よって,同速勝負を仕掛けなければならない場面が他の構築より明らかに多くあるので,そのことに向き合う勇気やそれを覆せるプレイングスキルが自分になかった。これが一番大きな理由だったので,ゼルネアスとグラードンは候補から外れた。
     次に,無天候の構築では,相手のゲンシグラードンに思う存分に暴れられてしまう場面が多発して,プレイングが歪んでしまうので,ゲンシグラードンと同等の特性を有するゲンシカイオーガまたはメガレックウザの少なくとも1体は採用すべきであると考えた。ゲンシカイオーガは,ゼルネアスより素早さ種族値が低いので,先攻でジオコントロールを選択されて,強力な水技を簡単に受けられてしまったり,ゼルネアスと一緒の構築に組みこまれていることが多いゲンシグラードンの特性の終わりの大地によって,妨害される場面が多いことが気になったりしたので,メガレックウザを禁止伝説の1枠目に選択した。
     しかし,ゼルネアスやグラードンより個体数が少ないとは言っても,いざ,レックウザでミラー対面したときに,「同速勝負に勝つ前提で考える」といった考えは,あまりにもふさわしくないことやレックウザの天敵であるメガレックウザより素早さ種族値の高いメガボーマンダや特性の悪戯心で意地でも妨害してくる化身ボルトロスへの対抗策として,マニューラを採用することで解決できた(流石に,個体数が少ないマニューラのミラー対面は,同速勝負に勝つ前提で考えさせて下さい・・・)。
     これで,先発マニューラ+レックウザという最強の並びができあがった。マニューラに搭載している叩き落とすや命の珠持ちのメガレックウザの破壊力により,相手のゼルネアスがジオコントロールを選択し辛くなったが,ゼルネアスは,この2体に対して,ジオコントロールを使用しなくても一撃で倒すことができるので,どうしても序盤の行動が択になってしまうことが気になった(6世代では,メガシンカ後の素早さ種族値がすぐに適用されなかったことも大きく影響)。
     なので,ゼルネアスの攻撃(もし,行動を読まれてジオコントロールを選択されることも想定)を受けられるポケモンがこの構築に求められた。そのポケモンは,ゼルネアスの攻撃に耐性があるだけではなく,ゼルネアスに対してジャイロボールという大きな打点を有し,加えて,ゲンシカイオーガにも強いナットレイにすぐ決まった。あとは,ゲンシグラードンへの明確な対抗策があれば,あらゆる構築に対して戦っていけると考え,強い雨状態のナットレイの強さに考察段階で気付くことができたので,ゲンシカイオーガを禁止伝説の2枠目に選択した(クロバットメガゲンガーの採用理由については,上記の記事で詳しく記述しているため省略)。

     以上の経験を踏まえて,7世代で使用する2体の禁止伝説をVGC2017ルールの考察に行き詰まったときの気分転換として考察していた。
     サン・ムーンで新たに追加された禁止伝説は,10%フォルムのジガルデ,特性がスワームチェンジの50%フォルムのジガルデ,パーフェクトフォルムのジガルデ,コスモッグコスモウムソルガレオルナアーラネクロズマの計6体(8種類)である。
     この中で,フェアリー技に耐性があり,高火力の鋼技を覚えるソルガレオ,特性のファントムガードにより多くの場面で行動保証があるルナアーラは,誰もが注目していたポケモンであろう。特に,明らかにゼルネアスに殺意のあるソルガレオというポケモンの登場により,VGC2016のゼルネアス環境に一石を投じることになったのは間違いなく,「とりあえず,ゼルネアスを構築に採用しておけば,何とかなるだろう。」と安易に考える人が少なくなったことを見込んで,7世代はゼルネアスを使用することに決めた。
     前後の文だけ見ると,明らかに矛盾している考えだが,ここで,上述のVGC2016での禁止伝説のポケモンの選択についての記述を思い出して欲しい。自分は,ミラー対面の多さに対して言及したのであって,決してメタに対して言及したわけではない(今思えば,ゼルネアスを使用しなかったことで,当時,どこから来るか分からないレッドカードや電磁波,吠える等の露骨なメタに精神を削られなくて良かったですが・・・)。しかも,自分は,「ゼルネアスより素早さ種族値が低い」,「グラードンカイオーガ,そしてイベルタルに弱い」,止めを刺すように,「対極の禁止伝説であるルナアーラに弱い」という3点からソルガレオはゼルネアス構築の対策とは言えないと考えた(当時,メタグロス(アローラのすがた)と揶揄されたのも,今では懐かしい話ですね)。
     そもそも,皆さんは,ソルガレオよりルナアーラのことに注目していたはずである。特に,VGC2016でトリックルーム構築を使用していた人は,ルナアーラの登場に衝撃を受けたと考える。誰もが7世代でのルナアーラの使用率の増加を予想していると考えたので(新たに登場した禁止伝説であるから,1度は使用してみたいという好奇心も考慮して),特性のファントムガードを貫通してルナアーラを倒すことができるイベルタルを禁止伝説の2枠目に採用した(ソルガレオに強いのも〇)。
     6世代の頃のイベルタルは,ゼルネアスの使用率の高さに陰を潜めていたが,グラードンカイオーガレックウザと互角に戦えることを評価していた人は多いと考える。7世代でソルガレオルナアーラ,カプ系統の登場により,本来より1世代分遅れはしたが,イベルタルが相対的に強い環境に変化した。きっと,イベルタルもこの時を待っていたであろう。
     また,イベルタルの持ち物について,6世代はガルーラやファイアローダークホール搭載のドーブルの影響でトリックルームの構築が肩身の狭い思いをしていた(ゲンシグラードンゲンシカイオーガ種族値の高さで強引に解決していた印象)が,7世代でそれらが弱体化されたので,トリックルーム構築をより意識する必要があると考えた。つまり,トリックルームを覚えるクレセリアドータクンゴチルゼル等を一撃で倒さなければならないので,アクZを持たせた(不意を付きにきたソルガレオルナアーラトリックルームを阻止できるのも〇)。

  2. f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20190726005901p:plain f:id:Koheibrain:20190726005910p:plain

     時期:2016年12月頃
     上述より,トリックルーム構築への対策の1つとして,イベルタルにアクZを持たせたが,それだけではあまりにも危険だと判断したため,トリックルーム構築を強く意識することを念頭に置いて,取り巻きの考察を始めた。
     持ち物や特性を除き,トリックルームを完全に阻止する方法は,「挑発,猫騙し,吠えるまたは吹き飛ばし,キノコの胞子,トリックルーム読みトリックルームトリックルームを搭載させたポケモンで封印」の6項目(間違っていたらすみません)だが,相手依存にならないことと汎用性が高いことを評価して,挑発と猫騙しを構築の中に組みこむことにした(キノコの胞子はトリックルームをされた後に使用するイメージ)。この枠は,特性の精神力と高いS種族値で行動保証があり,怒りの前歯や追い風,黒い霧といった優秀なサポート技を覚えるクロバットゼルネアスとイベルタルが苦手とするレックウザに強く,特性のプレッシャーで相手の持ち物の判別に貢献したり,イベルタルのダークオーラを利用して,ソルガレオルナアーラクレセリアを始めとしたトリックルームを覚えるポケモンに大打撃を与えたりできるマニューラにすぐ決まった。これで,先発マニューラ+クロバット,後発ゼルネアス+イベルタルの基本選出ができ,残りの2体の考察の前に,マニューラクロバットの持ち物と技を決めることにした。

     この2体は,VGC2016ルールでも使用しており,その強さを誰にも負けない程熟知していたが,7世代で新たに登場したカプ・コケコカプ・テテフにより,その強さに疑念が生じる事態となってしまった。これにより,クロバットには気合いの襷,マニューラには倒される前に倒すという精神で,命の珠を持たせなければならなくなった。当時は,クロバットの気合いの襷をあまり考慮されていなかったが,環境が進むにつれて,多くの人が「どうせ,クロバットは気合いの襷を持っているから,1ターン目にマニューラを狙って倒した方が良い。」と気付くと考えたため,マニューラに守るを搭載した。
     これで,1つ問題を解決できたが,このままだとマニューラの技構成が「氷柱落とし,叩き落とす,猫騙し,守る」となってしまい,クロバットの怒りの前歯と重ねた攻撃が,グラードンカイオーガディアルガ等の高種族値ポケモンに耐えられて,返り討ちに遭ってしまう問題が新たに発生したが(結果的に,先発マニューラ+レックウザという最強の並びができたので,良かったですが,VGC2016ルールでは,先発マニューラ+クロバットを繰り出すことはあまりなかった),DJさんがバトルロードオブグロリア2016の本戦で使用されたダメ押し搭載のマニューラによって,すぐに解決できた(耐久振りのゲンシグラードンには耐えられてしまうので,注意しましょう)。その記事を初めて見たとき,天才だと思ったのと同時に,マニューラをずっと使用してきたのに,なぜ思いつかなかったのだろうと虚無感に襲われた。
     また,怒りの前歯がルナアーラに無効だったので,クロバットの挑発をクロスポイズンに変更した(挑発も欲しい技ではあるが,トリックルームに対して過剰なメタを張っていると感じたため)。 
     


     これで残りの2体の考察に移ることができ,ボーマンダギルガルド,ゲンガー等のポケモンを色々試してみたが,その当時は正解が導き出せなかった。そうしている間に,VGC2017ルールが盛り上がってきたので,一旦考察を中断した。

  3. f:id:Koheibrain:20190726005901p:plain f:id:Koheibrain:20190726005910p:plain  f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

     時期:2018年3月
     月日は流れ,時代はVGC2018ルール真っ只中のある日,衝撃的なニュースが舞い込んできた。特性が威嚇のガオガエンの解禁である。
     VGC2018の記事でも,特性が威嚇のガオガエンが初期の頃に使用したガルーラ+クレセリア+テッカグヤ構築に大打撃を与え,ショックを受けたと記述したが,実は,最強だと考えていたマニューラ+クロバットの並びが特性が威嚇のガオガエン1体により,簡単に崩壊したことの方がショックであった。ちなみに,ガオガエンはわりと軽いので,怒りの前歯+命の珠持ちのA-1のマニューラのけたぐり(威力80)でも倒せないのも結構ショックだった。
     その現実を受け止めきれられずに,禁止伝説が使用できるダブルバトルへの考察を放棄してしまい,6月にPJCS2018が控えていたということもあり,しばらくはVGC2018ルール1本に集中することにした(そう言いながら,PJCS2018直前のインターネット大会には真剣に取り組んでいた)
     

  4. f:id:Koheibrain:20190726005901p:plain f:id:Koheibrain:20190726005910p:plain  f:id:Koheibrain:20190118153228p:plain f:id:Koheibrain:20190118152124p:plain

     時期:2018年7月下旬
     PJCS2018での好成績でWCS2018への出場権を獲得したが,WCS2018まで残り1ヶ月を切ったのにも関わらず,まだ使用する構築の方向性が定まっていない中,後にスタッフとして参加させて頂く南白オフの開催のお知らせが飛び込んできた。そのメインルールは,後に開催されるインターネット大会のアンリミテッドトライアルのルールであった(PJCS2019とWCS2019のルールは,2019年1月に解禁するナゾの実,ミクルの実,イバンの実,ジャポの実,レンブの実の5種類の木の実と2019年3月に解禁する特性が負けん気のナゲツケサル,特性が強制のヤレユータンが使用できるため,正確な表現ではない)
     WCS2019のルールが禁止伝説のポケモンが使用できるルールであると予想していたものの,「3」で記述したことが大きく影響して,WCS2019のルールが発表されてから取り組もうと考えていた(当時は,毎回前年の11月頃にルールが発表されるので,WCS2019も同じ流れだと勝手に決めつけて,一足早く考察を進めている人たちに遅れを取っても巻き返すことができると判断した)。しかし,考察不足でオフ会に臨むことは絶対にしたくなかったので,重い腰を上げてWCS2018と並行して考察を進めることにした。

     取り巻きに求める条件は,構築から外れたマニューラクロバットが担っていた役割であるトリックルームの阻止」,「ルナアーラの迅速な処理」,「レックウザやカプ・コケコ,ゲンガー等の超高速のポケモンへの対応」,「置物にならずに,禁止伝説と同等の圧力をかけられる(ちなみに,クロバットは怒りの前歯や追い風,マニューラはダメ押し)」の4点に,「ガオガエンへの対応」を加えて計5点である。

     まず,一番手が付けやすい「レックウザやカプ・コケコ,ゲンガー等の超高速のポケモンへの対応」に注目した。これに関しては,すぐに拘りスカーフ持ちのカプ・テテフが適任であると分かった。拘りスカーフ持ちのカプ・テテフは,グラードンカイオーガ(拘りスカーフを持っていても上から攻撃できる)イベルタルゼルネアス(フェアリーオーラをタダ乗りできる)に圧力をかけられることを,第3回ポケモン竜王戦で理解していたので,試してみる価値はあると考えた。


     しかし,拘りスカーフ持ちのカプ・テテフは,「トリックルームの阻止」,「ルナアーラの迅速な処理」,そして,一番の問題である「ガオガエンへの対応」が解決できないので,カプ・テテフとの相性が良く,これらの問題を解決できる(あまり仕事をさせない)ポケモンを探すことにした。
     そのポケモンは,カプ・テテフと共に基本選出として選出することを考えていたため,ゼルネアス,イベルタルカプ・テテフの3体に共通する弱点について考えてみた。単体で挙げるとすると,メガクチート,カプ・コケコ,ナットレイツンデツンデカミツルギメガメタグロス(イベルタルより,素早さが速いため)等の高速高火力のポケモンと高火力の鋼タイプのポケモン,そしてガオガエンが弱点であることが分かったと同時に,ガオガエン以外のポケモンは,HP種族値がそこまで高くないことも分かった。VGC2016ルールの環境の終盤(WCS2016終了後)に,ジュニオさんや海外の方が拘りスカーフ持ちのドーブルの命懸けで,クチートドータクン等のゼルネアスが苦手なHPの低いポケモンを強引に削る戦法を取っていたことを思い出したので,カプ・テテフと相性が良く,命懸けを覚えるPJCS2018のスイスドロー最終第7戦でWCS2018のDay1を賭けた熱い試合を行った超高速のポケモンと言えば・・・























    f:id:Koheibrain:20190726010228g:plain 
    そう,このポケモン

     また,アギルダーは,アンコールとアシッドボムを覚えることができるのが非常に優秀である。これにより,命懸け一点読みという非常にリスクがある行動は選択し辛いので,相手は,アギルダーのやることが分かっていても,防ぐことが難しい。
     さらに,拘りスカーフ持ちのカプ・テテフと組み合わせることで,ルナアーラや暁の翼フォルムのネクロズマ(以下,月食ネクロズマ),グラードン,気合いの襷持ちのメガレックウザ,拘りスカーフ持ちのカイオーガ等の禁止伝説のポケモンを倒すことができたり,今後,使用者が増えるであろうと予測していた気合いの襷持ちのクロバットに仕事をさせずに倒すことができるのがとても強力であった。



  5.  f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain    f:id:Koheibrain:20190726010828p:plain f:id:Koheibrain:20190726010838p:plain f:id:Koheibrain:20190726010845p:plain f:id:Koheibrain:20190726010854p:plain f:id:Koheibrain:20190727105118p:plain f:id:Koheibrain:20190727105233p:plain
     時期:2018年8月下旬(WCS2018) 
     自身初の世界大会は,Day1敗退に終わってしまったが,日本人への応援やVGC2018ルールの答え合わせを確認するために,Day2も会場に足を運んだ。その日のトップカットの発表を待っている間に,WCS2019についての衝撃の発表があった。その内容は,VGC2019は,「サンシリーズ」,「ムーシリーズ」,「ウルトラシリーズ」の3シリーズに区切られ,サンシリーズは,「Zクリスタルとメガストーン,藍色の玉,紅色の玉,ガリョウテンセイを覚えたレックウザ」を制限,ムーンシリーズは,「ウルトラネクロZとメガストーン,藍色の玉,紅色の玉,ガリョウテンセイを覚えたレックウザ」を制限,ウルトラシリーズは,サンシリーズやムーンシリーズでの制限を解いたルールということであった。上記の2項目の発表でも衝撃に値する発表ではあったが,自分を含め,皆さんが何より衝撃だったのが,VGC2019の最初のシリーズであるサンシリーズがWCS2018終了の翌週(2018.09.04~2019.01.08)から始まるという発表に違いないだろう(ムーンシリーズは,2019.01.08~2019.04.02,ウルトラシリーズは,2019.04.02~Worlds(WCS2019)の期間で開催される)。
     今までは,4で記述した通り,前年の11月頃に新しいルールが発表されるため,世界大会終了後の約3ヶ月間は,余韻に浸るオフシーズンとして設けられていたので(なので,World Cup of VGCは毎年盛り上がりますよね),この発表は,誰もが予想だにしない事件と言っても過言ではないだろう。遂に,プレイヤーに休む暇さえも与えてくれない水準で,「VGC」というコンテンツが進歩を遂げていると実感した瞬間であった。
     そして,冷静になって考えてみると,サンシリーズとムーンシリーズでは,VGC2016で中心となっていた「ゲンシグラードン」と「ゲンシカイオーガ」と「メガレックウザ」,7世代で追加された「ウルトラネクロズマ」は,使用が制限されているのに,上記の3体のポケモンと同様にVGC2016で大暴れしていた「ゼルネアス」は,何故か3つのシリーズ通して使用可能であることに会場がどよめいた(VGC2019のルールの紹介の画像にゼルネアスが一番目に使用されていたのも,今思えば皮肉でしたねw)。この発表を聞いて,サンシリーズは,使用できるポケモンの組み合わせで最もパワーの大きい「拘りスカーフ持ちのカイオーガ+ゼルネアス」を中心とした環境になるということは,誰もが予想していたであろう。
     しかし,VGC2019について,引っかかることが1つある。それは,PJCS2019とWCS2019はウルトラシリーズで行われるということである。つまり,言い方が悪いが,サンシリーズとムーンシリーズで費やした時間が無駄になってしまう可能性があるということである。
     このことを危惧して,ウルトラシリーズのみの考察に切り替える人もいた中,自分は,「VGC」というコンテンツを最大限に楽しみたかったことと,VGC2019の全てのシリーズの中で,サンシリーズが禁止伝説のポケモンが使えるルールで各ポケモンのパワーが一番小さいルールなので,徐々にVGC2019のダメージ感覚に慣れていこうと考えたことから,VGC2019の全てのシリーズをプレイすることを決めた。VGC2018終了後に,いきなりウルトラシリーズを考察しても,パワーが桁違いなことと,この時期のウルトラシリーズをプレイする人は少ない(レートも実装されていないため)と考えたことから,見当違いな考察が生まれてしまうのではないかと危惧したのも理由の一つである。
     WCS2018が終了した翌日(2018.08.27)の現地時間の夜(日本では,2018.08.28の昼)に,PGLでもWCS2019の概要が発表された。その中で,皆さんが一番注目した内容は,PJCS2019の出場権を賭けた予選をPJCS2018と同じく計3回開催され,今回の3回の内訳が全てのシリーズで1回ずつであることも発表されたことに違いないだろう。後日(具体的な日付は忘れました),PGLからPJCS2019の出場人数もPJCS2018と同じく100人であることと,PJCS2019の出場権を賭けた3つのインターネット大会名が「2018 International Challenge November(以下,11月INC)」,「2019 International Challenge February(以下,2月INC)」,「PJCS2019予選」であること,そして,各インターネット大会の予選抜けの人数が,11月INCは30人,2月INCは30人,PJCS2019予選が40人で,PJCS2019に出場する100人を選ぶことが発表され,「2年連続で予選を抜けて,PJCS2019に出場する!」という感情を駆り立てた。PJCSに出場するまでは,1回だけでもPJCSやWCSに出場できれば,結果はどうあれ,思い残すことは無いだろうと考えていた。しかし,自分がその立場を経験したからこそ,高レベルな対戦ができる権利を易々と誰かに受け渡すことに,強い違和感を覚えたので,各シリーズの考察を煮詰め切るのに,多少の不安があったが,1発(ウルトラシリーズ)勝負に賭けるよりはリスクが低いと考え,より一層,現時点でのルール(サンシリーズ)だけに集中しようと決意した。

  6. f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20190118153228p:plain f:id:Koheibrain:20190726011207p:plain f:id:Koheibrain:20190118144106p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain

     時期:2018年9月上旬(第15回南白オフ)
     「5」で,サンシリーズに集中するとは言ったものの,WCS2018が終了した次の週末に南白オフが控えていたので,「4」で考察したカプ・テテフ+アギルダー入りのゼルネアス+イベルタル構築で臨もうと考えた。しかし,ある程度の試運転をしてみたところ,基本的にアギルダーは,カプ・テテフとセットで選出するするため,カプ・テテフ+アギルダーの組み合わせに劣らないような裏選出の2体を探す必要があった(現段階では,先発カプ・テテフ+アギルダーの選出を必ずと言って良い程,警戒されることと,ウルトラシリーズの知識が不足していたため,選出を深く考えることを諦めて,上記の選出に依存している傾向があったため)。
     そこで,この構築の核であるゼルネアスを徹底的に立てるプランを作ることができれば,裏選出への信頼が高まると考えた。ゼルネアスをサポートする方法として,PJCS2018でじーんさんやYTさんが使用されていたガルーラとガオガエン猫騙しを覚えるポケモンを2体組みこみ,積み技やS操作のサポートをする構築が強かったことを思い出した。



     自分が決めた謎ルール(下記の記事の最後に詳しく記述しています)により,VGC2018では,ガオガエンを使用することができなかったが,VGC2019でやっと,ガオガエンを使用することができるので,最後の2枠にガルーラとガオガエンを採用した。基本選出で,頭を悩ませていた鋼タイプへの対処やメガシンカ枠,そして,Zワザ枠を全て満たせることができたので,逆に,出来過ぎかなと感じてしまった。さらに,ガオガエンに蹴手繰り,ガルーラに炎のパンチと手助けを採用し,鋼タイプに対しての鬼のメタを施して,南白オフに臨んだ。



     南白オフの結果は,予選ブロック4勝3敗の予選落ちで,負けの内訳は,トリックルームディアルガ+クチートが無理,択負け,急所(こちらも運で1勝しているので,文句は言えない)だった。しかし,この構築で負けたことより,勝ったことに手応えを感じてしまう結果となり,この段階では,カプ・テテフ+アギルダーの組み合わせが自分に合っていないと気付くことができずに,がにゅーオフでも同様の構築を持ち込むことになってしまった。
     自分が気付くことができた南白オフでの唯一の反省として,先発カプ・テテフ+アギルダーを繰り出したとき,相手の一方のポケモンを必ずフリーにしてしまうので(この時点で,さっさと諦めて自分に合っていないと気付いてくれ),先発カプ・テテフ+アギルダーの初手の動きで択負けをしても中間択があれば(択負けを考えている時点で,さっさと諦めてくれ),一方的に不利な展開にはならないと考えた。
     南白オフ終了後に,同じ鹿児島勢のさきえさんにそのことを話してみたところ,アギルダーに虫の抵抗を採用してみてはどうか。」という意見を頂いた。今まで,自分はカプ・テテフ+アギルダー構築に対し,相打ち以上の結果で相手のポケモンを確実に倒して,数的有利を取り,裏のエースに繋げて制圧する認識だった。しかし,アギルダーカプ・テテフが場から離れた後に,相手の禁止伝説のポケモンとジオコントロール使用前のゼルネアスの対面ができてしまい,この状況からジオコントロールを使用しなければならないことが懸念事項だった(イベルタルの追い風や悪の波動Zでゼルネアスをサポートすることができるが,たいていの場合,アギルダーまたはカプ・テテフのどちらかが残った状態で,ゼルネアスまたはイベルタルを繰り出すので,2体が場に揃う間に相手に猶予を与えてしまう)。
     そこで,アギルダーに虫の抵抗を採用することで,具体的な例として,モロバレル(ドーブル)+ゼルネアスやカイオーガ+クロバットの並びへの択が不要となり,かつ,特攻を下げることで,ゼルネアスのジオコントロールの起点が作りやすくなる(クチート以外の物理ポケモンは,イベルタルで対応することができる)。つまり,先発カプ・テテフ+アギルダーで相手のポケモンを倒さない選択肢を取れることが何よりも大きく,カプ・テテフ+アギルダー構築への認識が変わった瞬間であったので,さきえさんには本当に感謝している。

  7. f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain (f:id:Koheibrain:20190118153228p:plain f:id:Koheibrain:20190726011207p:plain)  f:id:Koheibrain:20190726012333p:plain f:id:Koheibrain:20190118152124p:plain

     時期:2018年9月下旬(第37回がにゅーオフ) 
     「6」を踏まえて,がにゅーオフや11月INCに向けての考察を開始した。サンシリーズは,モロバレルの処理が厄介である」と皆さんが口を揃えて言う程,モロバレルが一番輝くルールであると考え,メガストーンの使用が禁じられているということもあり,南白オフで使用したガルーラの枠をモロバレルに変更したが,防塵ゴーグル持ちのツンデツンデに勝てない欠陥がある構築だということに,がにゅーオフに向かう新幹線の中で気づいた。しかし,残された時間がないことと,最悪マッチングしなければ良いと考え,がにゅーオフに臨んだ。
     がにゅーオフの結果は,予選ブロック4勝3敗の6すくみで予選落ちで,負けの内訳は,グラードン+ゼルネアス+ドータクンに為す術無く負け,拘りスカーフ持ちカイオーガの扱いが上手くて負け,考慮外の調整に崩されて負けだった。予選落ちしたこともショックであったが,この大会で準優勝のバルドルさんが,防塵ゴーグル持ちのツンデツンデを使用されていたことが何よりもショックであり,カプ・テテフ+アギルダー構築に暗雲が立ち込めたが,バルドルさんと3位のウォルフォンさんがゼルネアス+イベルタル構築を使用されていたので,悲観することばかりではなかった。後日,バルドルさんのブログにがにゅーオフで使用されたゼルネアス+イベルタル構築の記事が公開されたので隈無く拝見し,同じ構築を使用している身として,参考になることが3点あった。


    7-1 イベルタルについて f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain
     自分は,このルールで使用率の高いガオガエンの威嚇による妨害を嫌いイベルタルの技構成を「悪の波動,デスウイング,追い風,守る」の特殊型をがにゅーオフで使用していた(カプ・テテフを同じ構築に採用していたことも要因)。
     しかし,バルドルさんの記事で記述されているように,サンシリーズでは,叩き落とすが「5」で記述した持ち物の制限により,ほとんどの場合で追加効果が発動する大変入れ得な技であることを自身のがにゅーオフでの対戦でも痛感した(イベルタルの攻撃をギリギリで耐えられて,ピンチベリーを使用される場面が多々あった)。また,そもそもガオガエンイベルタルの役割対象にするのが間違っているということを今更ながら理解した。
     

    7-2 拘りスカーフ持ちのカイオーガへの立ち回りについて f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain
     バルドルさんのがにゅーオフ準々決勝の対戦を観戦したところ,相手の拘りスカーフ持ちのカイオーガに対して,バルドルさんは拘りスカーフ持ちのカプ・コケコを用意されていたが,拘りスカーフ持ちのカイオーガの隣に猫騙しや怒りの粉(この指とまれ)搭載のポケモンがいると,厳しい立ち回りを強いられる印象を強く受けた。
     がにゅーオフの2次会で,バルドルさんにそのことについて伺ってみたところ,序盤は,どうしても相手の奇襲に対して,受けに回らないといけないため,やはり厳しいという返答が返ってきた。

    7-3 ツンデツンデについて f:id:Koheibrain:20190726012333p:plain
     このルールで最も対策すべきポケモンであるゼルネアスに対して,非常に強いポケモンである。ゼルネアスのHPを大きく削ることができるジャイロボールを覚えることはもちろんのこと,トリックルームも覚えるので,2連守るという甘えた行動も許さない。また,ガオガエンにも強いため,ゼルネアス+イベルタル構築にツンデツンデは採用し得であることを強く理解した。
     
     以上より,イベルタルの技構成を「叩き落とす,不意打ち,追い風,守る」の物理型に,そして,自分の考察不足により,何も考えずに火力と素早さに振り切っていた努力値配分もバルドルさんが使用されていた努力値配分に変更した。
     また,自分の現在の構築にツンデツンデを採用することは確定したが,消去法でカプ・テテフアギルダーのどちらかのポケモンを変更しないといけない。アギルダーは,単体だとあまりも役割が限定的であり,カプ・テテフは,イベルタルの不意打ちやガオガエン猫騙しとアンチシナジーである(アギルダーと組んでいた影響で,上記のデメリットはあまり感じなかった)。つまり,カプ・テテフ+アギルダーのコンビが解散した今,2体同時に変更する必要がある。
     よって,最後の1枠に拘りスカーフ持ちのカイオーガに強いポケモンを入れなければならないが,バルドルさんが使用されていた拘りスカーフ持ちのカプ・コケコを自分が扱える自信は無く,どうしたら良いのか分からず,途方に暮れていた。

  8. f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190726012333p:plain f:id:Koheibrain:20190129022512p:plain

     時期:2018年10月~11月(11月INC)
     バルドルさんがTwitterで,ゼルネアス+イベルタル構築にルンパッパを採用して,WCSレートでレート1900台に乗せたつぶやきをしたのを見て衝撃が走った。今まで,ルンパッパはカイオーガとセットで採用して,特性のすいすいを生かす認識であった。つまり,雨が降っていない状態でのルンパッパの単体性能を全く評価していなかった。しかし,ルンパッパは猫騙しを覚えるので,雨が降っていなくても,南白オフで使用したガルーラ+ガオガエンのようにルンパッパ+ガオガエンで,ゼルネアスのジオコントロールイベルタルの追い風,ツンデツンデトリックルームのサポートがしやすくなる。それに加えて,がにゅーオフ3位のウォルフォンさんのゼルネアス+イベルタル構築にもルンパッパが採用されていらっしゃったので,最後の1枠にルンパッパを採用することが確定した。

 「1」~「8」の文章を一言でまとめると,自分はサンシリーズで,バルドルさんとウォルフォンさんのゼルネアス+イベルタル構築を融合した構築を使用しました。お二方には,多大なる感謝の意を表します。

 

 以下,使用した構築とその解説です。

 

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f:id:Koheibrain:20151215231927g:plain

ルンパッパ

性格:控えめ
実数値:156-81-90-156-120-122
努力値:4-0-0-252-0-252

特性:すいすい
持ち物:命の珠
技構成:草結び 熱湯 冷凍ビーム 猫騙


配分の理由
H:命の珠の反動を意識したため。
C:カイオーガガオガエンツンデツンデ等のHPを出来るだけ削りたいため。
S:特性のすいすいが発動している状態で,拘りスカーフ持ちの最速カプ・テテフ(持ち物込みで,実数値241)まで抜くのなら,準速の方が良いため。

 

控えめ:ミラーの同速勝負に負けるより,カイオーガに草結びを耐えられる方が嫌なため。


命の珠:バルドルさんは,達人の帯を持たせていらっしゃったが,個人的な考えとして,カイオーガガオガエン,ジガルデ等のHPを出来るだけ削りたいため,こちらを採用。カプ・テテフソルガレオ,ゼルネアスへ与えるダメージも大きく変化する。確かに,猫騙しでHPが削れてしまうのは痛いが,実は,命の珠補正の猫騙しのダメージがとても重要である(詳しくは,後述)。

すいすい:カイオーガの上から確実に草結びを打つため。


草結び:バルドルさんは,カプ・レヒレを意識してエナジーボールを採用されていらっしゃったが,カイオーガを意識する方が優先だと考えたため,こちらを搭載。確かに,ゼルネアス+イベルタル構築は,カプ・レヒレの処理に手間取るが,カプ・レヒレを無視すれば良いと気付いたため,意識する必要が全くない(詳しくは,後述)。


熱湯:ガオガエンツンデツンデソルガレオに確実に水技を当てたいため,ハイドロポンプはNG。追加効果の火傷も評価。

冷凍ビームジガルデやトルネロスカミツルギモロバレル等のこちらのゼルネアスやガオガエンに圧力をかけてくるポケモンのHPを大きく削ることができるため。読まれにくいのも評価。

猫騙し:このポケモンの最大の採用理由。カイオーガがいない構築や相手がカイオーガを選出していないときにも,最低限の仕事が出来る。

 
 この構築が抱えていた「拘りスカーフ持ちのカイオーガ」,「ガオガエン」,「ツンデツンデ」に強いことでも十分なのに,猫騙しで隣のポケモンをサポートすることが出来るとても器用なポケモン。その強さをいち早く見いだしたバルドルさんとウォルフォンさんの考察力の高さには,まだまだ敵いませんね。

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モロバレル

性格:生意気

実数値:219-x-105-105-132-31

努力値:236-x-116-0-156-0 (S個体値0)
特性:再生力

持ち物:レッドカード

技構成:草結び イカサマ キノコの胞子 怒りの粉

 

配分の理由

H:特性の再生力を意識して,3n。

B:余り。

D:11n。物理耐久の脆さを懸念して,実数値を143にはしなかった。

モロバレルの使用経験が浅かったので,VGC2018ルールの有名な調整を使用。

 

生意気:トリックルーム中のドータクンの上からキノコの胞子やイカサマを打ったり,ツンデツンデのジャイロボールのダメージを抑えるため。

 

レッドカードこの持ち物のことを紹介のために,この記事を書いたと言っても過言ではない程,とても重要な持ち物。個別解説で詳しく記述する。

 

再生力:モロバレルには,1試合で出来るだけ沢山の仕事をしてもらいたいため。

 

草結び:トリックルーム中のカイオーガを上から大きく削る技。ツンデツンデグラードンの打点になるのも大きい。

 

イカサマルナアーラネクロズマソルガレオ等の抜群で入るポケモンディアルガカミツルギナットレイ等の草結びまたはクリアスモッグではダメージが入らないポケモンに打つ技。イベルタルのダークオーラの恩恵を受けるのも評価。

 

キノコの胞子:7世代で見向きもされなかった防塵ゴーグルが注目されたと言っても過言ではない技。誰もが対策を施しているため,裏目になりやすい技だと思われるが,イベルタルガオガエンの叩き落とすで防塵ゴーグルを落とせることも加えて,活躍する場面は多い。

 

怒りの粉:ゼルネアスのジオコントロールイベルタルの追い風,ツンデツンデトリックルームのサポート,そして,相手のゼルネアスの攻撃を確実に引き寄せて,レッドカードを発動させるために必要な技。

 

 この構築のMVP。ウォルフォンさんとがにゅーオフで対戦していなければ,レッドカード持ちのモロバレルに辿り着くことが出来なかったので,本当に感謝しています。
 レッドカードは,VGC2016ルールの終盤で,ジオコントロール使用後のゼルネアスを止める手段の一つとして流行したので,当然,皆さんもこの持ち物を認知していたはずです。しかし,7世代でカプ・テテフルナアーラネクロズマが登場したことにより,採用に踏み切ることが出来なかったと思います。
 構築経緯の「7」より,サンシリーズは,モロバレルの早急な処理が求められるルールであるので,モロバレルのHPを大きく削れるポケモンを構築に少なくとも1体は採用しなければならないと考えます。モロバレルの弱点は,炎,氷,飛行,エスパーの4つだが,炎は使用率の高いカイオーガの特性の雨降らしにより,弱められるので不適,氷は基本タイプ不一致技がほとんどで,倒しきれないので不適,飛行は高威力の技を覚えるポケモンの数値が低く,倒しきれないので不適です。以上より,残ったエスパー技でモロバレルを倒さなければならないということが分かります。
 裏を返せば,モロバレルエスパー技を半減するウタンの実を持たせておけば,ほとんどの対戦で,モロバレルが自身の役割を果たすこと出来るということです。つまり,モロバレルにウタンの実を持たせた方が汎用性が高いので,多少のリスクのあるレッドカードは,自然と皆さんの候補から外れていったと考えます。
 では,何故自分は,モロバレルにウタンの実を持たせなかったのかというと,この構築にイベルタルガオガエンの悪タイプのポケモンを2体採用していることが大きな理由です。皆さんのほとんどの構築にもガオガエンが採用されていると思いますが,ガオガエンが盤面に出ているときに,ガオガエンの隣にエスパー技の一貫ができてしまうことに,もどかしさを覚えた人も多いでしょう。しかし,自分の構築は,上記の2体を含め,ツンデツンデも採用しているため,サンシリーズの構築では珍しい,エスパー耐性のある構築です。よって,エスパー技に対して,交代での受け出しで切り抜けられるため,モロバレルにウタンの実を持たせるのは,過剰なメタであると考えました。
 ウタンの実より良い持ち物は何かを考える前に,まず,モロバレルの一般的な技構成(草結び,クリアスモッグ,キノコの胞子,怒りの粉)のクリアスモッグについて違和感を覚えました。

 突然ですが,「皆さんは,何でモロバレルクリアスモッグを採用しているのですか?」

 クリアスモッグの攻撃対象のほとんどがゼルネアスであることは自明なので,ゼルネアスはジオコントロールの使用前後において,特に警戒するはずです。上述より,サンシリーズでモロバレルの対策は必須級であるため,ゼルネアスとモロバレルが上手く対面したとしても,ゼルネアスが守りながら,隣にモロバレルに強いポケモンを繰り出されたら,次のターンに,何もさせてもらえずに倒されてしまうのは,最も恐れるべき事態です(サンシリーズでモロバレルクリアスモッグを採用している構築で,説得力のある説明ができているのは,勝海さんのルナアーラ+カイオーガ構築だけだと思います)。以上より,モロバレルに求められる役割は,相手の思考の外からのジオコントロール使用後のゼルネアスの排除です。上記より,相手の思考からレッドカードの存在が抹消されているため,まんまと罠にハマります。
 VGC2016ルールでは,レッドカードはゼルネアスの対策だけに止まっており,汎用性が高い持ち物とは言えませんでしたが(それほどゼルネアスが強かった証拠ではありますが・・・),サンシリーズでは,汎用性の高い持ち物にグレードアップします。
 例えば,相手に追い風またはトリックルームを上手く決められて,カイオーガの潮吹きやグラードンの断崖の剣等で一掃されるピンチを,レッドカード持ちのモロバレルで攻撃を受けて退場させることで,こちらのプランを立て直せる猶予が1ターン発生します。「守る→レッドカードで相手のエースのポケモンが退場→エースのポケモンが再登場→守る」でトリックルームのターンが切れますので,禁止伝説のポケモンが使用できるルールで,この1ターンがとても大きいです(追い風なら,さらに1ターン余裕ができますね)。また,同様の動きを利用して,ツンデツンデトリックルームの使用にも役立ちます。
 汎用性を考えると,モロバレルの行動に対応できるポケモンは,相手の構築に1・2体しか採用できなく,レッドカードで繰り出されたポケモンモロバレルに有効打がないことがほとんどなため,こちらのプランが通りやすくなり,ゼルネアスやカイオーガグラードン入りの構築への勝率が跳ね上がりました。

 以上より,モロバレルクリアスモッグは不要だと判断し(もちろん,あるに越したことはないですが・・・),防塵ゴーグル持ちの黄昏の鬣フォルムのネクロズマ(以下,日食ネクロズマ)に何もできなかったのがもどかしかったので,クリアスモッグの代わりの技として,イカサマを採用してみたところ,イベルタルの特性のダークオーラの補正も加わり,こちらも見事にハマり,レッドカードが自分のゼルネアス+イベルタル構築の完成度を格段に上げたのは言うまでもないでしょう。
 最後に,上記より,個人的にモロバレルにレッドカードを持たせる選択肢がある構築は,ゼルネアス+イベルタル構築のみだと考えています。

 

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ゼルネアス

性格:控えめ

実数値:221-x-115-198-118-135

努力値:156-x-0-228-0-124
特性:フェアリーオーラ

持ち物:パワフルハーブ

技構成:ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール 守る

 

配分の理由

バルドルさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。

C:11n。H146D95のカプ・コケコをフェアリーオーラ補正のムーンフォースで確定。H175D161のカイオーガをフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースで確定。
S:最速ルンパッパ(S実数値134)抜き,S+1で最速カプ・コケコ(S実数値200)抜き。

 

控えめC183ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを耐える調整を崩すため。

 

パワフルハーブ:ジオコントロールを1ターンで使用できるため。

 

フェアリーオーラ:この特性しかないため。特性発動順で素早さを判断できるのが大きい。

 

ムーンフォース:フェアリー技の中で最大の威力の技。追加効果も評価。

マジカルシャイン:フェアリー技の中で最大の威力の範囲技。

 

ジオコントロール:このポケモンの最大の採用理由。

 

守る:ジオコントロールを使用しやすい環境を作りやすくするため。また,ヘイトを集めやすいポケモンであるため,ジオコントロール使用後の露骨な集中攻撃を防ぐため。

 

 ゼルネアスの性格を臆病で採用する考えとして,「相手のゼルネアスとの同速勝負に負けない」ことが最も多く挙げられますが,そもそも同速勝負で勝たないと勝てない構築は欠陥であると考えています。また,性格が臆病のゼルネアスを意識した調整が蔓延していることも加わり,ゼルネアスの性格を控えめしか使用できなくなりました。

 また,控えめのメリットとして,特性順で相手のゼルネアスの調整が判断できることがあります。相手のゼルネアスが遅いなら,こちらのゼルネアスが有利ですし,速いなら,互いのジオコントロールの使用を誘発させて,次のターンにレッドカード持ちのモロバレルを相手のゼルネアスの攻撃に合わせて退場させて,一方的な試合展開にすることができます。

 

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イベルタル

性格:陽気

実数値:201-175-115-x-127-166

努力値:0-188-0-x-68-252
特性:ダークオーラ

持ち物:黒い眼鏡

技構成:叩き落とす 不意打ち 追い風 守る

 

配分の理由

バルドルさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。

A:余り。

D:C200カプ・テテフムーンフォースを確定耐え。C222カイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きを確定耐え。C147カプ・コケコのエレキフィールド補正の10万ボルトを13/16で耐え。

S:最速カプ・テテフ(S実数値161)まで抜くのなら,最速の方が良いため。

 

陽気:最速カプ・テテフ(S実数値161)を抜くため。

黒い眼鏡:叩き落とすでH145B95のカプ・テテフを確定,ガオガエン猫騙し+イベルタルの追加効果補正の叩き落とす+不意打ちでH145B106のカプ・コケコを超高乱数で倒すため。耐久調整が崩れる命の珠はNG。叩き落とされたとき,相手が拘り眼鏡と見間違えるのを期待して,強面プレートではなく,こちらを採用。

 

ダークオーラ:この特性しかないため。特性発動順で素早さを判断できるのが大きい。

 

叩き落とす:ほとんどの場合で追加効果が発動する優秀な技。追加効果補正で投げつけるを除いて,悪技の中で最高威力(威力97)の技。

 

不意打ち:優先度+1で打つことが出来る汎用性の高い技。

 

追い風:主に,相手の追い風や拘りスカーフ持ちのポケモンへの切り返しに使用する技(攻めの技より守りの技という認識)。

 

守る:ほとんどの構築に対して,イベルタルが居座り続けているだけで圧力になるため(不意打ちの存在が大きい),大切に扱っていきたいため。また,追い風を使用する環境を作りやすくするため。

 

 この構築は,サイコフィールドを消すポケモンがいないため,カプ・テテフの処理を大方このポケモンに任せることになります。特性のダークオーラがとても強力で,半減のポケモンにも無視できないダメージが入るため,場合によっては,カプ・コケコも強引に倒すことができるのは非常に頼もしいです。

 また,飛行タイプでもあるので,相性が悪いグラードン入りの構築の突破口となり得ます。

 

f:id:Koheibrain:20190726013032g:plain

ガオガエン

性格:慎重

実数値:200-136-111-x-154-84

努力値:236-4-4-x-236-28
特性:威嚇

持ち物:フィラの実

技構成:フレアドライブ 叩き落とす 蜻蛉返り 猫騙

 

配分の理由

H:自然の怒りや怒りの前歯2回で確実にフィラの実が発動する4n。

A:余り。
B:余り。
D:C183のゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを確定耐え。

S:最遅カイオーガ(S実数値85)-1。ミラーで出来るだけ上から猫騙しや蜻蛉返りで逃げられる前に叩き落とすを打ちたいため。

 

慎重:C183のゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを耐えるため。

 

フィラの実ゼルネアスやイベルタルツンデツンデのサポートのために,グラードンの断崖の剣,ツンデツンデの岩雪崩に対して,受け出しをしなければならない場面があるため。性格が勇敢や生意気,呑気の可能性が消えるマゴの実はNG。

 

威嚇:構築全体の物理耐久を上げるため。特性発動順でミラー対面での素早さを判断できるのが大きい。

 

フレアドライブモロバレルやゼルネアスのHPを大きく削るため。フィラの実との相性も評価。

 

叩き落とすゼルネアス+イベルタル構築は,相手の構築(主に,ゼルネアス入りの構築)によっては,イベルタルを選出しないこともあるので,イベルタルを選出していなくても叩き落とすを使用したいため。叩き落とすを使用できるポケモンを増やすことで,ゲームプランを広げることができるため。

 

蜻蛉返り:ガオガエンの素早さが遅いことを利用して,相手のポケモンの攻撃を受けてから,後続のポケモンに交代したいため。後出しでの交代になるため,交代が裏目になることが少ないのも評価。

 

猫騙し:ジオコントロールや追い風,トリックルームのサポートに必要な技。

 

 当時,S実数値84のガオガエンはそこまで流行していなかったので,ガオガエンの処理に手間取るこの構築にとって,とても助かりました(改めて,情報封鎖は怖いですねw)。

 VGC2019ルールで,初めてこのポケモンを使用しましたが,滅茶苦茶強いですね(当たり前)。

 

f:id:Koheibrain:20190726013102g:plain

ツンデツンデ

性格:勇敢

実数値:167-201-231-x-123-16

努力値:244-252-0-x-12-0 (S個体値0)
特性:ビーストブースト

持ち物:防塵ゴーグル

技構成:ジャイロボール 岩雪崩 トリックルーム 守る

 

配分の理由

バルドルさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。

H:実数値167と168では,ダメージの乱数の変化がないため。

A:ゼルネアスやグラードンガオガエンのHPを出来るだけ削りたいため。

D:余り。

 

勇敢:ジャイロボールのダメージを上げるため。トリックルームが使用できる場面を増やすため,攻撃力が上がる「寂しがり」より物理耐久の方を優先した方が良いと考え,こちらを採用した。

 

防塵ゴーグル:モロバレルのキノコの胞子に対して受け出すため。

 

ビーストブースト:この特性しかないため。この個体では防御が上がる。

 

ジャイロボール:ツンデツンデのあまりもの遅さに,ほとんどのポケモンに高威力のダメージを与えられるとても相性の良い技(S実数値96以上のポケモンに最高威力150)。

 

岩雪崩:ガオガエンモロバレルのHPを確実に削りたいため,ストーンエッジはNG。追加効果も評価。

 

トリックルーム:自身はもちろんのこと,モロバレルガオガエンの行動回数を増やしたり,相手の追い風やトリックルームに対して切り返すことが出来る技。

 

守る:4倍弱点(地面,格闘)が2つあるポケモンであり,大切に扱っていきたいため。

 

 サンシリーズで使用率が高いゼルネアス+ガオガエン+モロバレルの組み合わせに強いだけでも十分なのに,S操作もできる欲張りなポケモントリックルーム中は数値の高い怪物に化けるため(素早さの数値の低さが攻撃面,耐久面を強化する結果になっています),相手としては,何としてでもツンデツンデトリックルームを防ぐ構えを見せているところに,レッドカード持ちのモロバレルが刺さるため,モロバレルとの相性は抜群です。

 

選出(前2体が先発,後2体が後発)

 

基本選出

A f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain (f:id:Koheibrain:20190129022512p:plain or f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain)

 

 猫騙しでプランを組み立てることが理想です。カプ・テテフアマージョ等の猫騙しや不意打ちを妨害する構築に対しては,レッドカード持ちのモロバレルを上手く合わせて相手のプランが崩壊している間に,自分のプランを組み立てていきます。

 

B f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726012333p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain (f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain or f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain)


 トリックルーム中のガオガエンツンデツンデモロバレルで削っていき,ゼルネアスやイベルタルで詰めることが理想です。レッドカード持ちのモロバレルのお蔭で,ツンデツンデトリックルームがほぼ成功します。


vs f:id:Koheibrain:20190726012457p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain f:id:Koheibrain:20190118151935p:plain f:id:Koheibrain:20190727114833p:plain

 

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相手の各先発に対する行動

 

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 ルンパッパはガオガエン猫騙し,ゼルネアスはジオコントロールを選択します。次のターンに,ルンパッパをモロバレルに交代,命の珠持ちのA-1の猫騙し+フェアリーオーラ補正のC+2のムーンフォースで高乱数でH200B111D154のガオガエンを倒せるので,ゼルネアスはガオガエンムーンフォースを選択し,レッドカードが発動すれば勝ちです(このターンにレッドカードが発動しなくても,その次のターンにモロバレルが怒りの粉を選択すれば良いだけの話です)。急所やムーンフォースの追加効果を考えると,ゼルネアスを守らせながらモロバレルを繰り出す方が安全ですが,ガオガエンの吠えるを考えると,その選択はできません(カイオーガ+ゼルネアス構築のガオガエンに吠えるを搭載している人は,DAIKIさんの記事を拝見していないのですか?)。


 

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 猫騙しと挑発をゼルネアスに重ねてくるので,ゼルネアスを守らせながら,ルンパッパはガオガエンに熱湯を選択します。次のターンに,ゼルネアスに挑発を打たれてしまう可能性がありますが,相手はこのターンにトルネロスガオガエンを倒されてしまうのを恐れて追い風を選択してくることが多いので,ゼルネアスはジオコントロール,ルンパッパは再びガオガエンに熱湯を選択して勝ちです。

 

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 ルンパッパはカミツルギ猫騙し,ゼルネアスはジオコントロールを選択します。次のターンに,ルンパッパの熱湯の追加効果や冷凍ビームをカミツルギが受けることを恐れて,相手のゼルネアスがマジカルシャインを選択することが多いので,ゼルネアスを守らせながら,ルンパッパをモロバレルに交代して,レッドカードが発動すれば勝ちです。レッドカードが上手く決まっても,相手の後発にカイオーガがいれば択になりますが,SNOWさんの記事を拝見する限り,強い人はカイオーガを選出してこないので大丈夫です。



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 一番面倒な対面です。基本的に相手に初手のジオコントロールを誘発できるので,序盤にレッドカードを発動させて,モロバレルカイオーガやゼルネアスと殴り合うプランを取るので,特性の再生力が何回発動できるかが鍵です。また,モロバレルのHPを大きく削ることができるルンパッパの冷凍ビームが輝くマッチアップです。

 


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 カプ・テテフ入りのグラードン+ゼルネアス構築は,ほぼ諦めています。

 

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 悪魔のキッスは当たらないことで対策しています(PJCS2019の出場権をかけた予選大会であまりにも不安定であるため)。

 

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 相手の先発は,ガオガエン+カプ・レヒレが多いので,木の実を叩いた後に,カプ・レヒレの隣を永遠に攻撃していれば勝てます(ルンパッパにエナジーボールを搭載していないのは,このためです)。


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追い風:f:id:Koheibrain:20190726005705p:plain (f:id:Koheibrain:20190129022512p:plain or f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain) f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain


トリックルームf:id:Koheibrain:20190726005705p:plain f:id:Koheibrain:20190118151444p:plain f:id:Koheibrain:20190726005653p:plain f:id:Koheibrain:20190129012449p:plain

 

 追い風,トリックルーム共に,レッドカード持ちのモロバレルを繰り出すタイミングが鍵となります。速いガオガエンルナアーラにナモの実やサイコシードを持たせている構築がほとんどで,ルナアーラのS操作は確実に決められてしまうので,序盤はルナアーラの隣のポケモンのHPを削っていき,1回目のS操作を凌いでから,2回目のS操作を防ぐプランを取ります。

 

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 こちらもモロバレルが輝くマッチアップです。トリックルーム中にイベルタルの不意打ちで日食ネクロズマの弱点保険を発動させて,モロバレルイカサマで倒すプレイングもできます。

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 相手が勝手に雨を降らしてくれるので,ルンパッパも殴り合いに参加することができます。

 

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 トリックルーム中のガオガエン+ツンデツンデ+モロバレルで削りながら,ゼルネアスで締めるプランを取ります。

 

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 ゼルネアスのジオコントロールを強引に通さなければ,勝てない厳しいマッチアップです。イベルタルガオガエンで突破口を開いていきます。


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 追い風中のカイオーガだけが負け筋なので,こちらも追い風を上手く合わせて,ゼルネアスで一掃していきます。

 

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 2回目のトリックルームを阻止するために,序盤に持ち物を叩き落とし,ゼルネアスで一掃するプランを取ります。


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 厳しいマッチアップです。何としてでもゼルネアスのジオコントロールを通すプランを取ります。


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 ホウオウの守るの搭載率が少ないことを利用して,序盤にイベルタルでホウオウのHPを大きく削っていきます。カイオーガは,モロバレルのレッドカードで上手く退場させます。

 

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 モロバレルが輝くマッチアップのなので,モロバレルのHP管理に気を付けます。


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 ガオガエンとルンパッパの猫騙しで,イベルタルの追い風とゼルネアスのジオコントロールを通していきます。厳しいマッチアップです。


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 ガードシェアは確実に決められてしまうので,ラッキーが小さくなる前に,進化の奇石を叩き落として,C+6のゼルネアスとラッキーの対面を作るプランを取ります(このマッチアップのみ,モロバレルクリアスモッグが欲しいですね)。

 


成績

・2018 International Challenge November

 メイン:レート1800(33-11)

 

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 サブ:レート1818(28-5)

 

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〇〇〇〇〇|〇✖〇✖〇|〇〇〇〇✖|〇〇〇〇〇|〇〇〇〇〇|〇✖〇✖〇|

〇〇(1808)〇(1818)

 

・US・UMリーグ シーズン13 WCSレート 7位(レート1866)

 

 
感想

・自分の構築では珍しいことに,11月INCまでに完璧に仕上げることができたのにも関わらず,負けることが怖くて,あと1戦潜ることができなかった自分の心の弱さを非常に後悔しています。

・マッチングした対戦相手のレートの最高が1780台(1月INCの対戦相手のレートの最高が1735)だったことと,禁止伝説のポケモンが使用できるルールは,PJCS予選のボーダーが高めになるというVGC2016の経験から,冷静になって考えてみると,潜るべき理由は確かにありました。

・当時,ムーンシリーズとウルトラシリーズの勝ち方のビジョンが全く見えてなかったので,サンシリーズでPJCS予選を抜けられなかったことに焦りを覚えていました(正直,この時点でPJCS2019の出場は無理だと考えていました)。

 

Special Thanks

・ゼルネアス+イベルタル構築の礎を築いて下さったバルドルさん。

モロバレルにレッドカードを持たせる発想を与えてくださったウォルフォンさん。

・性格が陽気のイベルタルを交換して下さったさきえさん。

モロバレルを下さったぺいさん。

ツンデツンデを交換して下さったナオさん。

 

ここまで見て下さってありがとうございました。