【VGC2019 Moon Series】 2019 International Challenge February 日本32位(レート1827) 「九州最強グラゼルネ」
VGC2019のムーンシリーズで使用した構築を紹介します。
自分は,人に文章で説明するのが下手で,どうしても毎回長文になってしまうのですが,同じ構築を共有したケースィ。さんの構築記事の方が分かりやすく解説しているので,見やすさを重視している方は,下記の構築記事を拝見することをお勧めします。
この記事では,ムーンシリーズで自分たちが使用したグラードン+ゼルネアス構築についての全てを余すところなく記述していこうと思います。
構築経緯
- vs
時期:2018 International Challenge November(以下,11月INC)終了後
11月INCでのPJCS2019の出場権の獲得の有無に問わず,ウルトラシリーズに向けてVGC2019のダメージ感覚に慣れるために,ムーンシリーズをプレイすると決めていたため,本来の日程(2019.01.08~2019.04.02)より約1ヶ月早いが,11月INCが終了したのを機に,ムーンシリーズの考察を開始した。
ムーンシリーズは,サンシリーズのルールからウルトラネクロZ以外のZクリスタルが解禁されたルールであり,皆さんのほとんどがVGC2019の3つのシリーズの中で最もプレイしたくないと第一印象で思ったルールである。その一番の原因として挙げられるのは,ルナアーラの専用Z技であるムーンライトブラスターであろう。
サンシリーズのルナアーラは,特性のファントムガードの効果により,何もできずに倒されることが少なく,S操作や強力な攻撃を叩き込むことが出来たので,使用率の高いポケモンであった。しかし,ムーンライトブラスターの存在により,ルナアーラの攻撃を守るで凌いだとしても,Zワザは守るを貫通してしまうため(本来の1/4のダメージ),特性のファントムガードが消えてしまい,次のターンにシャドーレイで倒されてしまうので,ムーンシリーズのルナアーラは,サンシリーズの頃でさえ不毛であった同速勝負がさらに不毛になってしまった。
上記のような,強力なタイプ一致技のZワザに加えて,思考の外からのZワザ(ルナアーラやカプ・テテフ,ミュウツーの気合い玉Z等)の存在も考えなければならないため,ムーンシリーズを一言で表すと,「園児が包丁を振り回しているような非常に危ない環境」と,Twitterのフォロワーの誰かがつぶやいていた程であった。 - → ✖
時期:~11月INC結果発表(2018.12.14)
サンシリーズの頃から,ムーンシリーズはサンシリーズの延長線上であると考えていたため,サンシリーズで使用したゼルネアス+イベルタル構築の6体にZクリスタルを持たせるところから,自分のムーンシリーズの考察は始まった。コンセプトを失わずに,自然とZクリスタルを持たせられるポケモンを考えてみたところ,イベルタルとツンデツンデの2体が最終候補に挙がった。
まず,ツンデツンデのストーンエッジZに注目した。サンシリーズのツンデツンデは,ガオガエンに大ダメージを与えられても,特性の威嚇の影響で,急所以外では一撃で倒すことが出来なかったので,ガオガエンにほぼ確実に仕事をさせられてしまったが,それを許さないストーンエッジZは,活躍が大いに期待できるZワザであると考えた。また,カイオーガやモロバレル,ラランテス等のサンシリーズで打点が不足していたポケモンに,ストーンエッジZで大ダメージを与えられることも強みであると考えた。
しかし,サンシリーズでツンデツンデを使用した感想として,ツンデツンデのHPを大切に扱わなければならない場面が多々あったことを思い出した。サンシリーズの記事でも記述した通り,ツンデツンデのトリックルームは意地でも阻止しなければならないため,ウルトラネクロZ以外のZクリスタルが解禁されたムーンシリーズで,ツンデツンデはZワザの的になることが非常に多いと考えた。「1」で記述した通り,ツンデツンデに対して放つ相手のZワザを上手く守るで凌いだとしても,その貫通したダメージが致命傷になり,ツンデツンデの本来の役割を果たせない対戦が増えてくるのではないかと懸念し,ムーンシリーズでツンデツンデの使用を諦めることにした(ムーンシリーズでもツンデツンデが強いポケモンであるのは間違いないですが,ただ自分が上手く扱えないと判断しただけです)。
次に,イベルタルのZワザについて考察してみた。イベルタルはサンシリーズのルール上,叩き落とすを搭載し得であり,イベルタルの火力を下げるために,特性が威嚇のガオガエンが十中八九繰り出されることが分かっていたので,それを逆に利用したプレイングを行うことが出来,想定していたプランが大きく崩れることがなかったが,Zワザは,相手のポケモンに大ダメージを与えるために採用してする技であり,ガオガエンの特性の威嚇で妨害されてしまうと,プランが大きく崩れてしまうので,イベルタルの型を物理型から特殊型に変更した(物理型だと,技構成が「叩き落とす,不意打ち,イカサマ,守る」になるので,追い風を搭載できなくなることも大きな理由)。
これで,本来のあるべきZワザのパワーを取り戻すことができた。しかし,Zワザを使用した後は,当然,持ち物がない状態で対戦することになる。特性のダークオーラの恩恵により,イベルタルが火力が高いポケモンであることは間違いないのだが,他の禁止伝説のポケモンに比べて,メインの技の威力が大きく劣るため(悪の波動の威力は80),持ち物がない状態のイベルタルは,試合を決定付ける火力がないことが発覚する。そのことがサンシリーズの頃に,イベルタルに処理をほぼ一任させていた対カプ・テテフにおいて大きく響いた。
サンシリーズの頃と比べて,悪の波動Zで耐久無振りのカプ・テテフを確実に倒すことができるようにはなったが,裏を返せば,耐久無振りのカプ・テテフを倒すために,わざわざZワザを消費しなければならないということである。もちろん,禁止伝説のポケモンに対してZワザを消費するために,Zクリスタルをイベルタルに持たせている(ちなみに,イベルタルの悪の波動Zの威力ととルナアーラのムーンライトブラスターの威力はほぼ同じです)。しかし,こちらのプランがカプ・テテフによって崩壊しかねない構築であるため,禁止伝説のポケモンのために残しておきたいZワザを序盤のカプ・テテフの処理に消費する選択肢しかとることができず,終盤の伝説のポケモン同士の対面で力負けしてしまうことを大いに懸念し,ムーンシリーズでイベルタルにZクリスタルを持たせる構築は,自分には上手く扱えないと判断し,事実上ゼルネアス+イベルタル構築は解散となった。
上記のことは,サンシリーズで消去法でゼルネアス+イベルタル構築だけに絞った自分にとって,ムーンシリーズで使用する構築が1つもないことを意味した。この事実に気づいたのが11月INCの結果発表直後であったので,サンシリーズでPJCS2019の出場権を獲得できなかったショックに追い討ちをかける形になり,途方に暮れてしまった。
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時期:11月INC結果発表(2018.12.14)直後
失意に陥った自分を救ってくれたのは,共に励まし合い,共に高め合って,毎回のVGCルールを戦い抜く原動力になっている九州勢の仲間だった。2018年12月8日にムーンシリーズで開催された第2回ひなたオフで,優勝されたWolfe Glick(ケースィ。)さんの構築と準優勝されたぺいさんの構築が,11月INCでPJCS2019の出場権を獲得されたじーんさんとアルカナさん,ねっちさんの構築(グラードン,ゼルネアス,ガオガエン,モロバレル,カプ・コケコ,フシギバナ)の6体と全く同じであったので,ねっちさんを加えたお三方に話を伺ってみたところ,自分の常識が覆された衝撃的な話を聞かせて下さった。
それは,グラードン構築に対しては,フシギバナを選出に組み込み,カイオーガ+トルネロス構築に対しては,モロバレルを選出に組み込み,それ以外の構築に対しては,先発カプ・コケコ+ガオガエン,後発グラードン+ゼルネアスの選出でこの構築は勝てることが多いということであった(雲の上の存在だと勝手に考えているじーんさんやアルカナさんのような方のレベルの高いプレイングはできないため,ケースィ。さんやぺいさん,ねっちさんがそのような自分に分かりやすく教えて下さりました)。
「1」,「2」で記述したように,Zワザの存在も考慮しなければならないムーンシリーズに対して,サンシリーズよりさらに不安定になるというマイナスのイメージをこの話を聞くまで抱いていた。しかし,第2回ひなたオフの結果から,ムーンシリーズでも各構築に対しての選出がほぼ固定で勝てることが多いことと,サンシリーズの対戦を複雑にさせた諸悪の根源であるH200B111のガオガエンをA170グラードンのA-1断崖の剣Zで倒せる(この攻撃を耐える突撃チョッキ持ち以外のガオガエンは,C183ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースで確定で倒せるので大丈夫です)ことを知ったことでムーンシリーズに対して,プラスのイメージを持つようになった。
以上より,ムーンシリーズでグラードン+ゼルネアス構築を使用することに決めたのだが,自分の謎の正義感から,他人の構築を勝手に使用するのは,気持ちの良いものではないと考えた。そこで,じーんさんに構築の使用の許可をお願いし,無事に使用の許可を頂いたので,その日から堂々と,グラードン+ゼルネアス構築を使用することができた。 - ←
vs ( or or or etc...)
時期:~2018年12月末
「3」のお話の中で,アルカナさんがサンシリーズで使用されたグラードン+ゼルネアス構築の記事をブログに公開する予定であることを聞いた。つまり,特性が慎重で特殊耐久に厚く,技構成が「断崖の剣,剣の舞,吠える,守る」のグラードンや特性が腕白のガオガエン,攻撃技が電気技のみのカプ・コケコ,バコウの実持ちのモロバレル,眠り粉の代わりにめざめるパワー(炎)を搭載したフシギバナ等のBO1を勝ち抜く要素が盛り沢山の最強の構築が公に明かされることを意味する(じーんさんとアルカナさんのグラードン+ゼルネアス構築を使用させて頂いている身でありますので,もちろん納得していますし,当然ながら,自分がこのことに関して言及する権利はないです)。しかし,納得しているとは言っても,この構築記事の公開後のミラーの増加が自明であるため,グラードン+ゼルネアス構築が相対的に弱くなることを恐れ,一瞬,グラードン+ゼルネアス構築の使用を躊躇いかけたが,この構築記事の公開を逆手に取る方法を発見することができたので,グラードン+ゼルネアス構築で勝てることに確信を持つことができた。
※これから,自分の勝手な妄想が非常に強く現れている文章になっていますので,ご了承下さい。
アルカナさんの構築記事は,とても丁寧で細かく,そして誰が読んでも分かりやすいため,多くの人に絶賛されている。当然,グラードン+ゼルネアス構築の記事も非常にレベルの高い構築記事になると予測できるため,構築記事の公開に多少の時間がかかると考えた。アルカナさんは,2018年の12月18日にグラードン+イベルタル構築の記事を公開しており,グラードン+ゼルネアス構築の記事の公開は,早くても1ヶ月後の2019年の1月20日くらいになるのではないかと予想した。2019年の1月18日に第38回がにゅーオフが開催されることを知っていたので,じーんさんとアルカナさんのグラードン+ゼルネアス構築が公に明かされていない中,レベルの高いオフで良い成績を残すことができれば,構築記事が公開された後の情報がバレている環境でもプレイングで上手く対応することができるのではないかと考えた。
また,2月INCまでに残された期間が1ヶ月を切っているので,アルカナさんが構築記事を公開してからの使用では,立ち回りの考察の時間が確実に足りない奥深い構築であると,構築の詳細を教えて頂いた時に考えた。よって,構築に対しての理解力が,1ヶ月以上も前から考察している自分たちと上記の人たちでは,圧倒的な差があるため,構築記事の公開直後に,グラードン+ゼルネアス構築が環境に蔓延はするものの,考察時間の不足が原因で,この構築の強さに気付くことができず,構築記事の公開前の使用率に戻るのではないかと考えた。その使用率の変化が止まるのが2・3週間後,つまり,2月INC(2019.02.22~2019.02.25)の開催の1週間前という絶妙なタイミングで予測していたので,2月INCでのミラーの対戦数は少なくなり,ミラーの対戦は確実に勝てると考えたからである。 - ( → )
時期:~第38回がにゅーオフ
サンシリーズで知り合いになったゆとりさんも加えて,チーム「九州グラゼルネ」が結成され,第38回がにゅーオフに向けてのグラードン+ゼルネアス構築の立ち回りを詰めていくことにした。この時点での課題は以下の2つの構築である。
5-1. vs
7世代のファイアローは,サイコフィールド(浮いていないポケモンのみ)や特性の女王の威厳とビビットボディの登場で,技を使用せずに先制技を防ぐことができるようになったり,自身の特性である疾風の翼の弱体化(HPがMAXのときのみ,飛行技の優先度を+1)の影響で,使用率が6世代と比べて著しく減少した。しかし,ムーンシリーズでのウルトラネクロZ以外のZクリスタルの解禁の影響で再び日の目を浴びるようになった。
5-2. vs
この構築でファイアローを倒すためには,カプ・コケコを選出に組み込むことが必須なのだが,ファイアローがグラードン+ゼルネアス構築に採用されている場合は,カプ・コケコがグラードンに有効打が全くないため,非常に厳しい戦いを強いられる。グラードンの断崖の剣に対して受け出してきたところに,ガオガエンの蜻蛉返りを命中させて特性の疾風の翼を潰しつつ,カプ・コケコを繰り出すことでしか打開できないため,正直マッチングしたくない構築である。
カイオーガの雨補正の潮吹きを特性が日照りのグラードンを繰り出して弱めながら,ゼルネアスのジオコントロールを使用するプレイングを雨乞い搭載のトルネロスが妨害されたり,トルネロスに有効打のあるポケモンが実質ゼルネアスだけであることが原因で(カプ・コケコはトルネロスを倒すことができるが,散り際に特性の悪戯心で追い風等の補助技をカプ・コケコの上から使用されるので,後続のゼルネアスやカイオーガ,カミツルギに縛られてしまう),トルネロスにどうしても多くの仕事をされるため,厳しい戦いを強いられる。この時点では,正解の選出やプレイングが見えていなかったため,こちらの構築も正直マッチングしたくない構築である。
「九州グラゼルネ」で何度も通話を行ってはいたが,他人の構築をほぼそのまま使用していることもあり,立ち回りが完全には詰め切れていない状態で,第38回がにゅーオフを迎えてしまった(この時点で,この構築でフシギバナが違うとは皆考えていたが,それに代わるポケモンを見つけることができなかった)。運が良いことも重なり,第38回がにゅーオフを準優勝で終わることができたが,反省すべき点が2点あった。
5-A. →
第38回がにゅーオフで優勝されたScarさんと予選と決勝の2回対戦し,どちらの対戦も為す術無く負けてしまった。Scarさんは,自分がフシギバナを採用していた枠に,ホノオZ持ちの技構成が「オーバーヒート,追い風,吹き飛ばし,守る」のウルガモスを採用した構築を使用されていた。2次会に向かう途中にScarさんと話す機会があり,「眠り粉を搭載していないフシギバナは,ムーンシリーズでは通用しない」という貴重な意見を下さり,フシギバナを諦めることにした(カミツルギを倒すために必要なめざめるパワー炎に変えて命中率が怪しい眠り粉を搭載する考えには至らなかったため)。
5-B. vs
「もしかしたら,上記の構築と対戦せずにがにゅーオフが終われるかもしれない。」と考えた直後の準々決勝で対戦したshinさんが上記の構築を使用されていて,頭を抱えた(現実は甘くないですね)。本人も思い出したくない対戦だったと思われるので,対戦の詳細は伏せますが,立ち回りが粗かったにもかかわらず勝ってしまった(shinさん,あの時は本当にごめんなさい)。
この時は,先発の拘りスカーフ持ちのカイオーガを意識して,先発ガオガエン+モロバレル,後発グラードン+ゼルネアスの選出をしたが,上記の構築を使用している全員が,カイオーガが拘りスカーフを持っていたり,先発に繰り出したりする訳ではないので,選出を1から詰め直す必要があると考えた。
また,「2月INCまでには,今回のがにゅーオフの結果記事を公開する。」と,がにゅーオフの2次会でバルドルさんが仰っていたので,記事の公開後に使用率が明らかに増えるであろうグラードン+ゼルネアス構築に強いウルガモスへの対抗策を優先するべきであると考えた(がにゅーオフでScarさんが全勝優勝された時点で,ウルガモスの強さは証明されているため,カイオーガ+トルネロス構築への立ち回りの考察を後回しにせざるを得なかった)。 -
時期:アルカナさんの構築記事とがにゅーオフの結果記事の公開直後~2月INC
2019年1月24日にアルカナさんのグラードン+ゼルネアス構築,2019年2月1日に第38回がにゅーオフの結果記事が公開され,グラードン+ゼルネアス構築の強さが公になる前に,フシギバナの代わりにウルガモスを採用して試運転をしてみたところ,気になる点が3点あった(ウルガモスの使用率が増えた後に使用してしまうと,ウルガモスの強さや弱さが分かりにくくなってしまうため)。
6-1. vs
ウルガモスの使用率の増加で最も懸念される事項が,「ミラー対面での同速勝負」であることは言うまでもないだろう。よって,ウルガモス同士の同速勝負の勝敗が,対戦の勝敗にそのまま直結する可能性が大いにあるため,非常に不安定である。
6-2. vs ( ⇆ )
確かに,ウルガモスがグラードン+ゼルネアス構築に有効であるのは間違いないが,特性の日照りで炎技の威力を上げてしまうため,相手は余程の事が無い限り,グラードンを先発に繰り出すことはしない。つまり,ウルガモスがグラードンと対面するためには,グラードンの攻撃(主に,断崖の剣)にウルガモスを受け出さなければならないことが多い。しかし,持ち物無しのA170グラードンのダブルダメージ補正の断崖の剣でH161B85のウルガモスに最低102ダメージ入ったり,A136ガオガエンの晴れ補正のフレアドライブでH161B85のウルガモスが一撃で倒されてしまう程,ウルガモスの物理耐久の低さは深刻であり,その行動のリスクがあまりにも大きいことが懸念される。
6-3. → vs ( or )
ウルガモスの攻撃技がオーバーヒートのみであるため,オーバーヒートの効果より(使用後に特功が2段階下がる),一回目の攻撃でホノオZを消費しなければならない。そのため,オーバーヒートZを確実に決めなければならないが,相手もウルガモスがホノオZを持っていることを分かっているので,毎回そう簡単に決まるわけではない。よって,無駄にホノオZを消費した(消費させられた)後のウルガモスの単体性能の低さが懸念される(ホノオZを大切にする立ち回りを取ったとしても,「6-2」の課題が重くのしかかる)。
以上より,ウルガモスの使用を諦めざるを得ない結論に至ったが,上記の課題をできるだけ解決できて,ウルガモスと同等の役割を果たすことができる机上論のようなポケモンなんているわけ・・・
いた。
「6-1」について,当時,リザードンに注目している人が少なかったため,ミラーが起こりにくく(ミラーが発生しても,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正がないとリザードンを倒せないし,わざわざリザードンの強力な炎技を食らうリスクがあるのに,グラードンを繰り出して天候を晴れにするプレイングをされるのは考えにくい),タイプ相性において,ウルガモスに一方的に有利である(S種族値が同じなのも大きい)。
「6-2」について,リザードンは飛行タイプであり,グラードンの断崖の剣に対して,無償で受け出すことができるので(特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削れるのみ),その行動に対するリスクがほとんどない。
「6-3」について,リザードンのオーバーヒートZを読まれて,守るで弱められようが,タイプ相性が半減のポケモンで受けられようが,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正による爆発的な威力では,相手のポケモンに大ダメージを与えることに変わりはない。よって,特性がサンパワーのリザードンのあまりにも過剰すぎるZワザの威力は,バークアウトの被弾やオーバーヒートの使用で,特功が下がった状態でも,単体性能が低くなることが少ない(できるだけ,フルパワーの状態でZワザを使用したいところですが・・・)。また,特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削れることに対して,多くの方がデメリットであると考えているとは思うが,上記のことによって,リザードンの単体性能が低くなったとしても,特性のサンパワーで勝手にHPが削れて,置物になる前に退場することができるため,そのことをデメリットであると考えたことは一度もない。
以上より,グラードン+ゼルネアス構築の最後の枠にリザードンを採用することが決まった。最後に,カイオーガ+トルネロス構築への立ち回りを完璧にできれば,2月INCでPJCS2019の出場権を獲得できると信じていたが,この時点で2月INCの開催まで1週間を切っていた。「流石に,時間が足りないな・・・」と諦めかけていたときに,「九州グラゼルネ」の皆さんが,ほぼ毎日の通話やTwitterのDMのやりとりに付き合って下さったことで,カイオーガ+トルネロス構築への完璧な立ち回りが2月INCの開催までに完成し,改めて「九州グラゼルネ」は,本当に最高のチームであった。
以下,使用した構築とその解説です。
PokePaste→(https://pokepast.es/5333d87ac09fc9ee)
リザードン
性格:臆病
実数値:154-x-98-161-105-167
努力値:4-0-0-252-0-252
特性:サンパワー
持ち物:ホノオZ
技構成:オーバーヒート 熱風 追い風 守る
配分の理由
H:サンパワーの反動ダメージを意識したため。
C:バークアウトの被弾後やオーバーヒートの使用後の単体性能の低下をカバーするため。
S:ウルガモスに先制できる可能性を残すために最速。
臆病:同上。
ホノオZ:このポケモンを選出に組み込むときは,必ずグラードンも選出に組み込むので,2Z選出になってしまうのだが,2Z選出をする場合は,リザードンのホノオZかグラードンのジメンZのどちらかが有効的に決まれば,勝てると考えているため。晴れ補正かつ特性のサンパワー補正のオーバーヒートZを守るで凌いだとしても,次の晴れ補正かつ特性のサンパワー補正のオーバーヒートや熱風で,ほとんどのタイプ相性が等倍以上のポケモンを倒すことができるため,相手の強気な行動を許さず,択を減らすことができる。「九州グラゼルネ」では,ホノオZ以外の持ち物の候補の見当がつかなかったが,2月INC終了後に,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正かつダブルダメージ補正の熱風でH164D101の霊獣ランドロス(C182カプ・テテフのサイコフィールド補正のサイコキネシスを15/16で耐え)を確定で倒すために(持ち物無しでは,1/4の低確率でしか倒せない),木炭を持たせていらっしゃる方を見かけ,考察不足を痛感した(2月INCが開催される前に発見したとしても,上記の理由からホノオZで採用することに揺らぎはありませんでしたが)。
サンパワー:タイプ相性やバークアウトの被弾やオーバーヒートの使用の特攻の低下を無視できる程の火力を獲得できるため。
オーバーヒート:1ターン隙を見せるだけでも命取りになるルールより,ブラストバーンがNGのため,ブラストバーンを除いたリザードンが覚える最高威力の炎技。特性や天候のお蔭で,ホノオZを消費せずとも,禁止伝説のポケモンが使用するZワザの火力を上回ることができる。
熱風:C161リザードンの晴れ補正かつ特性のサンパワー補正の火力が,VGC2018で猛威を奮っていたC232メガリザードンYの晴れ補正の火力をギリギリ上回るので,採用しない理由がない技(しかも,VGC2018のメガリザードンYは,C実数値211以下がほとんどであったため,非常に恐ろしい火力であることは想像がつくだろう)。
追い風:相手の追い風に合わせたり,散り際に使用したりして,後続のポケモンがすぐに暴れられる環境を作るために必要な技。
守る:特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削られることを逆手に取られて,集中攻撃をされるのを防ぐ技。
火力だけを考えると,実質3体目の禁止伝説のポケモンであり(レギュレーション違反ですねw),相手はこのポケモンの攻撃で,構築が崩壊してしまうことを防がなければならなく,グラードンとゼルネアスのメタが相対的に弱くなることがこのポケモンの一番の強みであると感じました。
実は,ウルガモスに強いと言っておきながら,C187ウルガモスの晴れ補正のオーバーヒートZでH154D105のリザードンが11/16という中乱数で倒されてしまいます。H159D113のリザードンなら,15/16で耐えることができますが,特性のサンパワーで,毎ターンHPが最大HPの1/8削られるので,耐久調整をするのに抵抗があったことと,そもそもこの状況を起こすには,相手がグラードンを繰り出して天候を晴れにしなければならないため,同速勝負に勝つ前提の非常にリスクの高い行動であることと(同速勝負に負けたら,晴れ補正かつ特性のサンパワー補正のリザードンの攻撃を無防備で受けることになりますからね),リザードンの使用率が低かったので,ダメージ感覚が分かっていない人が多いだろうと考えたことから(タイプ相性を考えると,晴れ補正のC187ウルガモスのオーバーヒートZをリザードンに打っても,耐えられそう等),上記の配分で使用しました。しかし,あまりにも火力が過剰であったので,Cの努力値を少し落として,耐久に努力値を割いても良かったかもしれません(考察不足)。
グラードン
性格:慎重
実数値:205-170-160-x-156-113
努力値:236-0-0-x-252-20
特性:日照り
持ち物:ジメンZ
技構成:断崖の剣 剣の舞 吠える 守る
配分の理由
じーんさんとアルカナさんが使用した配分を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。
HD:C222カイオーガの晴れ補正かつダブルダメージ補正の潮吹きを251/256で2耐え。C189ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを確定耐え(C201なら11/16で耐え)。
S:アルカナさんの構築記事を拝見した後に,周辺付近の実数値で仮想敵へのダメージ計算をしてみたところ,変更の余地がない美しい配分であると理解した。よって,ムーンシリーズでは,このS実数値を意識したS実数値が蔓延することは予想でき,多くの人がAとBの努力値をSの努力値に回して,S実数値を112にすると考えたため,S実数値を113に設定した(準速ガオガエン(S実数値:112)+1なのも〇)。この変更による弊害は,C198ゼルネアス(サンシリーズでバルドルさんが使用された配分)のフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを3/4→11/16で耐えと命の珠持ちのC156ルンパッパの威力120の草結びを15/16→7/8で耐えの2点で,ギリギリ目を瞑れる範囲だったので,変更を決意した。ちなみに,これ以上耐久を削ると,コンセプトであるC222カイオーガの晴れ補正かつダブルダメージ補正の潮吹きを251/256で2耐えやC198とC201ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースの乱数が変わってしまう。よって,自分のグラードンより速いグラードンは吠えるを搭載していないことが分かるため,ゼルネアスが安心してグラードンの前でジオコントロールを使用することができる(これで吠えるを搭載していたら,改悪以外の何物でもない)。実際に,2月INCでレート1827に到達することになった対戦で,相手のカイオーガのS実数値が112だったらしく,ラス1対面で上から断崖の剣を当てて勝利したので,この変更は間違いなかったと確信している。
慎重:上記の耐久調整を満たすため。
日照り:この特性しかないため。特性発動順で素早さを判断できるのが大きい。
ジメンZ:A170グラードンのA-1断崖の剣ZでH200B111のガオガエンを倒すため。上述でも解説したが,リザードンとの2Z選出については,構築の核となるポケモンに大ダメージを与えたい時にリザードン,その取り巻きのポケモンに大ダメージを与えたい時にグラードンがZワザを使用することが多く,試合の流れによってZワザを使い分けられるので,それがデメリットであると感じたことは一度もない。グラードンのミラー対面で,ピンチペリーを発動させずに倒すことも可能である。
断崖の剣:地面技の中で最大の威力の技。グラードンの主な役割は,ゼルネアスが暴れられるためのサポーターであり,自身が攻撃する回数は,多くても2・3回であるから(場合によっては,1回しか攻撃できないときもある),多用する技ではないため,命中率よりZワザの威力を取った(そもそも,味方を巻き込む地震と単体技の地団駄を採用する気にはなれなかった)。
剣の舞:断崖の剣は全体攻撃(ダブルダメージの補正がかけられることがほとんど)なため,ガオガエンの特性の威嚇を加えれば,脅威はないと甘く考えているプレイヤーに刺さる技。単体性能を高めることで,リザードンとゼルネアスのメタが相対的に弱くなることやグラードンのミラー対面に強くなることも評価。
吠える:ジオコントロール使用後のゼルネアスを退場させる技。サンシリーズではトリックルーム対策も兼ねていたが,ムーンシリーズではウルトラネクロZ以外のZクリスタルの解禁により,相手のトリックルームに合わせて剣の舞を選択して,次のターンに交代を躊躇させる程の高火力の技を叩き込んだ方が強いと考えたため,ゼルネアス以外には基本的に選択しない。アルカナさんの構築記事の公開後,ガオガエンの猫騙しと同じく,相手に認知されているだけでも意味がある技だと解釈している。
守る:ジオコントロール使用後のゼルネアスに確実に吠えるを選択したり,カイオーガに奪われた天候を奪い返すために(気合の襷でカイオーガの攻撃を持ちこたえたカプ・コケコのボルトチェンジを利用して),隣にガオガエンを繰り出す際に使用する技。また,Zワザの的になりやすいポケモンであるため,後続のポケモンにZワザを被弾したくないときに,凌ぐことができる技。
サンシリーズで不安要素であった断崖の剣の命中不安や特性の威嚇による妨害をジメンZで解決したことにより,ゼルネアスをさらにサポートできるようになったポケモン。ゼルネアスをサポートすることを第一に考えているため,禁止伝説のポケモンでありながら,捨て身の行動を取る選択肢もあることも強みであると感じています(相手視点だと,「パワーのある禁止伝説のポケモンは大切に扱うはず。」と,どうしても考えてしまうため)。
また,あえてシリアルコードで入手できる色違いを採用することで,「貴重なプレシャスボール入りの色違いのグラードンは,ウルトラシリーズでも使用したいはずなのに,性格をムーンシリーズまでしか適応できない"慎重"を選択するのは,もったいない。」という大多数の思い込みを利用して,この構築のコンセプトを隠すことができます。姑息な手段ではありますが,他人の構築を使用しているからには,何としてでも勝って結果を残さなければならないため,少しの不安材料も抹消したかったからです(そもそも,ウルトラシリーズでグラードンを使用したいとは思わなかったのも理由の一つ)。
モロバレル
性格:生意気
実数値:221-x-90-106-145-31
努力値:252-x-0-4-252-0 (S個体値0)
特性:再生力
持ち物:バコウの実
技構成:草結び ヘドロ爆弾(~2月INC)→クリアスモッグ(2月INC~) キノコの胞子 怒りの粉
配分の理由
HD:カイオーガ+ゼルネアス構築以外の構築には,選出する必要がないと考えており,物理攻撃より特殊攻撃を受ける回数が圧倒的に多いため(モロバレルの物理耐久の目安の一つとして挙げられるA136ガオガエンのフレアドライブを無天候やA±0で被弾することが全くといって良い程無いため)。
C:余り(任意のカイオーガに1ダメージでも多くのダメージを与えるため)。
生意気:上記の配分を満たしつつ,サンシリーズの終盤で流行したトリックルーム中の黒い鉄球系統持ちのカイオーガの上からキノコの胞子や草結びを打つため。
バコウの実:トルネロスの飛行技のダメージを抑えるため。
再生力:モロバレルには,1試合で出来るだけ沢山の仕事をしてもらいたいため。
草結び:カイオーガをHPを大きく削る技。モロバレルの草結び被弾後のC222カイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きをグラードンやガオガエンも耐えることができる。
クリアスモッグ(ヘドロ爆弾):DAIKIさんの記事から,カイオーガ+ゼルネアス構築との対戦において,ジオコントロール使用後のゼルネアスの対策がグラードンの吠えるだけでは,ゼルネアスを上手く退場させたとしても,カイオーガが無償で繰り出される最悪の事態が発生する危険性がある。よって,カイオーガに有利なモロバレルにジオコントロール使用後のゼルネアスを止めるクリアスモッグを搭載させた。ヘドロ爆弾は,モロバレルに強いトルネロスやガオガエンのHPを一番大きく削ることが出来る汎用性の高い技だが,わざわざモロバレルで上記のポケモンのHPを削らなくても勝てる立ち回りを2月INCの開催までに完成したため(詳しくは,後述),クリアスモッグに変更すべきだった(考察不足)。
キノコの胞子:ガオガエンの猫騙しと同じく,相手に認知されているだけでも意味がある技。基本的に,カイオーガに草結び,ゼルネアスやガオガエン,トルネロスに当時はヘドロ爆弾を選択した方が裏目がなかったため,使用機会は意外と少なかった。
怒りの粉:トルネロスの挑発からゼルネアスを守るため。
2月INCでカイオーガ+トルネロス構築とマッチングすることが一番多いと予測していたので,汎用性を落としてまでも,確実に勝てるバコウの実持ちのモロバレルを使用し続けましたが,YTさんからツンデツンデでも確実に勝てるという事を聞き,リザードンの持ち物に引き続いて,視野の狭さを露呈してしまう結果になりました。しかし,モロバレルであったからこそ,相手の行動が素直で読みやすかったので,カイオーガ+トルネロス構築との対戦は,ほぼ作業ゲーでしたし,カプ・コケコの型をカイオーガ+トルネロス構築の次に多くマッチングすると予想していたルナアーラ+ゼルネアス構築に特化できたことが,とても大きかったです(詳しくは,後述)。要するに,2月INCは,1位を目指す大会ではなく,日本人の中で30位を目指す大会だと解釈していたので,負けたらレートが13~17下がってしまう,上または同じくらいのレートの対戦よりも,負けたらレートが20以上下がってしまう,下のレートの対戦の方を意識した方が賢明であると考えたということです(構築経緯の「2」より,ムーンシリーズでツンデツンデを上手く扱える自信が自分にはなかったため)。
また,特殊耐久に振り切ったお蔭で,2月INCでは,カイオーガの冷凍ビームZを耐えて勝った対戦もあったので(C222なら,9/16で耐える乱数でしたが・・・),仮想敵に予想の斜め上の行動をされても対応できるのも強みだと感じました。
ゼルネアス
性格:控えめ
実数値:221-x-115-198-118-135
努力値:156-x-0-228-0-124
特性:フェアリーオーラ
持ち物:パワフルハーブ
技構成:ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール 守る
配分の理由
バルドルさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。
C:11n。H146D95のカプ・コケコをフェアリーオーラ補正のムーンフォースで確定。H175D161のカイオーガをフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースで確定。
S:最速ルンパッパ(S実数値134)抜き,S+1で最速カプ・コケコ(S実数値200)抜き。
控えめ:C183ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを耐える調整を崩すため。
パワフルハーブ:ジオコントロールを1ターンで使用できるため。
フェアリーオーラ:この特性しかないため。特性発動順で素早さを判断できるのが大きい。
ムーンフォース:フェアリー技の中で最大の威力の技。追加効果も評価。
マジカルシャイン:フェアリー技の中で最大の威力の範囲技。
ジオコントロール:このポケモンの最大の採用理由。
守る:ジオコントロールを使用しやすい環境を作りやすくするため。また,ヘイトを集めやすいポケモンであるため,ジオコントロール使用後の露骨な集中攻撃を防ぐため。
グラードンの型をゼルネアスのサポートに寄せており,ゼルネアスの火力の高さが,この構築の強さを引き立てると言っても過言ではないので,サンシリーズに引き続き,バルドルさんの配分を拝借しました。ムーンシリーズでは,アルカナさんの構築記事の影響で,ガオガエンの性格が慎重である必要性が徐々に薄れていったため,サンシリーズと比べて,フェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースで突撃チョッキ持ち以外のガオガエンを1撃で倒すケースが増えたのは非常に大きかったです。
また,サンシリーズと同様に,ゼルネアスの性格を控えめにすることで,特性順で相手のゼルネアスの調整が判断できることがあります。相手のゼルネアスが遅いなら,こちらのゼルネアスが有利ですし,速いなら,C183ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースをこちらのH200D154のガオガエンやH205D156のグラードンが耐えるため,ゼルネアスをフリーにしながらのガオガエンの受け出しやグラードンの吠えるが裏目になりにくいので,ゲームプランを組み立てやすくなります。
ガオガエン
性格:慎重
実数値:200-136-111-90-154-84
努力値:236-4-4-0-236-28
特性:威嚇
持ち物:フィラの実
技構成:フレアドライブ バークアウト 蜻蛉返り 猫騙し
配分の理由
H:自然の怒りや怒りの前歯2回で確実にフィラの実が発動する4n。
A:余り(晴れ補正のフレアドライブでH161B85またはH160B86のウルガモスを確定)。
B:余り。
D:C183のゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを確定耐え。
S:最遅カイオーガ(S実数値85)-1。ミラーで出来るだけ上から猫騙しや蜻蛉返りで逃げられる前に叩き落とすを打ちたいため。
慎重:C183のゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースを耐えるため。
フィラの実:ゼルネアスやグラードンのサポートのために,グラードンの断崖の剣やルナアーラのムーンライトブラスター,ウルガモスのオーバーヒートZに対して,受け出しをしなければならない場面があるため。性格が勇敢や生意気,呑気の可能性が消えるマゴの実はNG。仮想敵であるC189ルナアーラの気合い玉Zを高乱数(3/4)で耐えるため,突撃チョッキは過剰なケアであると判断(相手がこちらのガオガエンにZワザを使用すると,禁止伝説のポケモン同士の殴り合いが不利になると考えているため)。
威嚇:構築全体の物理耐久を上げるため。特性発動順でミラー対面での素早さを判断できるのが大きい。
フレアドライブ:モロバレルやゼルネアス,ウルガモスのHPを大きく削るため。フィラの実との相性も評価。
バークアウト:ルナアーラやゼルネアス,カイオーガ等の火力を削いで,ジオコントロールや吠えるの使用の機会をうかがうため。この指止まれや怒りの粉を無視できるのも評価。
蜻蛉返り:ガオガエンの素早さが遅いことを利用して,相手のポケモンの攻撃を受けてから,後続のポケモンに交代したいため。後出しでの交代になるため,交代が裏目になることが少ないのも評価。
猫騙し:ジオコントロールや追い風,吠えるのサポートに必要な技。
このポケモンがいるからこそ,この構築が成立すると言っても過言ではない程,この構築に欠かせない存在です。後で詳しく記述しますが,どの構築にもガオガエンを絶対に選出に組みこむ程なので,ガオガエンを序盤に失うまたはガオガエン選出しないと,余程の事がない限り,その対戦は負けを意味します。そのため,仮想敵であるC189ルナアーラの気合い玉Zを高確率で耐えなければならないため,性格を原案の腕白ではなく慎重を採用しました。
ムーンシリーズの環境は,ウルトラネクロZ以外のZクリスタルの解禁やアルカナさんの構築記事の影響により,カミツルギや攻撃力が高いグラードンの使用率が減ったので,個人的にガオガエンの性格を腕白にする必要性が感じられなかったからです。また,性格を原案から変更することにより,相手がこちらのグラードンやカプ・コケコの技構成を判断し辛くなることも期待できます。
カプ・コケコ
性格:臆病
実数値:145-x-106-147-95-200
努力値:0-x-4-252-0-252
特性:エレキメイカー
持ち物:気合の襷
技構成:ボルトチェンジ 自然の怒り 挑発 守る
配分の理由
B:余り(実用性は不明だが,鋼鉄プレートまたはメタルコート持ちのA189ソルガレオのメテオドライブを確定で耐える)。
C:カイオーガのHPを1でも多く削って,後続のポケモン(主にグラードン)が受ける潮吹きのダメージを減らすため。
S:同じS種族値130族(S実数値)に50%以上の確率で先に行動したいため。
臆病:上記の配分を満たすため。
気合の襷:ルナアーラやゼルネアスに挑発を選択しても裏目がないため。特に,ルナアーラZ持ちのルナアーラは,カプ・コケコに対して攻撃するとき,シャドーレイでは一撃で倒すことが出来ないため,ムーンライトブラスターを選択することが多い(構築経緯の「2」のイベルタルと同様)。基本的に自分がカプ・コケコを選出するときは,ガオガエンと共に先発で繰り出すため,ガオガエンの隣にゴースト技が一貫してしまう(一貫させるように,意図して繰り出している)。よって,相手は,カプ・コケコ方向にムーンライトブラスターは選択し得であると考えているところを,カプ・コケコが気合いの襷で持ちこたえることで,禁止伝説のポケモンであるグラードンやゼルネアスにムーンライトブラスターを選択したい気持ちを押し殺した勇気のある決断を否定され,精神的に大ダメージを受ける結果になる。技の解説でも,この持ち物について触れていく。
エレキメイカー:この特性しかないため。特性発動順で素早さや拘りスカーフの有無を判断できるのが大きい。
ボルトチェンジ:自身が持っている気合いの襷を守りつつ,相手のポケモンにダメージを与えられる優秀な技。特性の日照りにより,天候の上書きができるグラードンや特性の威嚇により,構築全体の物理耐久を上げたり,次のターンに使用可能である猫騙しで,隣のサポートができるガオガエンを交代先に選ぶことが多く,さらに,ボルトチェンジで引っ込めたカプ・コケコを再度繰り出すことで,自身の特性であるエレキメイカーでフィールドを塗り替えることもできる。また,トリックルームまたは相手の追い風中に,カプ・コケコが上から縛られて,かつ受け出すポケモンが誰もいないとき,気合いの襷で持ちこたえて強引に後続のポケモンに交代できるのも非常に大きい(例:拘りスカーフ持ちのカイオーガの攻撃を気合いの襷で持ちこたえて,ボルトチェンジをカイオーガに当てながら,グラードンに交代して天候を上書きする)。
自然の怒り:原案は10万ボルトであるが,雷プレートまたは磁石ではなく,気合いの襷を持たせているため,10万ボルトの火力が期待できない。そこで,相性が不利なポケモンに対しても,HPを確実に大きく削る事ができるこの技に注目した。特に,突撃チョッキ持ち以外のガオガエンに対して,今までは,こちらのジオコントロール使用後のゼルネアスが相手の後続のガオガエンの交代を読んで,ガオガエンが繰り出される方向にムーンフォースを選択する択が発生していたが,自然の怒りを序盤に打ってHPを半分以下にすることで,C+2のダブルダメージかつフェアリーオーラ補正のマジカルシャインでも倒せるようになり,プレイングに余裕が生まれる結果に繋がった。ルナアーラに対しても,特性のファントムガードを無視してHPを大きく削る事ができるのが非常に大きい。
挑発:主にルナアーラやゼルネアスの補助技を防ぐため。気合いの襷の解説でも記述した通り,挑発を読まれて攻撃技を選択されても,どんな攻撃も一回は耐える事が出来ることから裏目が無いため,相性は抜群である。上記のポケモンに対して,挑発を確実に決めることで,後続のゼルネアスやグラードンが非常に動きやすくなるので,決まるときは積極的に選択していく(挑発を受けているという事実がどうしても欲しい)。
守る:相手の追い風やトリックルームのターンを無駄に使用させたり,守りながら隣にガオガエンを繰り出すことで,次のターンのボルトチェンジや交代で安全に場から離れさせて,かつ後続のポケモンへの被害も最小限に抑えることができるため。
「相手のS操作やゼルネアスのジオコントロールによる一方的な展開の阻止する挑発」,「カイオーガのHPを大きく削ってグラードンやガオガエン,ゼルネアスを動かしやすくするボルトチェンジ」,「ダメージレースにおいて,優位に立つことができる自然の怒り」,「構築全体に催眠耐性を付与したり,フィールドを塗り替えることができる特性のエレキメイカー」,どれをとっても優秀なスペックを有するこの構築の司令塔。
このポケモンもアルカナさんの構築記事の影響で,自然の怒りや持ち物の気合いの襷が読まれにくいのが大きく,こちらのプラン通りに進んでいく対戦がほとんどでした。
選出(前2体が先発,後2体が後発)
基本選出(お互いの命中率70以上は当たる前提,追加効果30%以下と急所は考慮しない)
A
序盤は,カプ・コケコとガオガエン,グラードンで場を荒らし,S操作を含む補助技を防いだり,凌いだりします。中盤以降に,相手がこちらのゼルネアスのジオコントロールへの対応に余裕がなくなったところで,ジオコントロールを使用して,一気に詰めに入っていくプランです。
B
相手の追い風展開による上からの一掃を,こちらのリザードンの追い風により阻止しつつ,リザードンやグラードンの高火力による圧力でゼルネアスがジオコントロールを使用する隙を埋めていき,詰めに入っていくプランです。
C
主に,カイオーガ+トルネロス構築に対する選出です。詳しくは,後述。
D ( or ) ( or )
主に,トリックルーム構築に対する選出です。カプ・コケコの挑発やグラードンの吠えるでトリックルームの使用を阻止したり,リザードンやグラードンの超高火力でトリックルーム要因を倒したり,隣のアタッカーに大ダメージを与えて,トリックルームのターンを有効的に使用させないようにしたりして,攻撃の手を緩めないようにします。
vs
ボーナスゲームです。絶対に負けてはいけません。
各先発に対する立ち回り
A
1ターン目,ゼルネアスをグラードンに交代して,特性の日照りで天候を晴れにしつつ,モロバレルの草結びをカイオーガに選択します。相手の行動は主に2パターン存在します。
A-1.グラードンの交代を読んで,トルネロスは雨乞い,カイオーガに潮吹きを選択する場合
グラードンはカイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きを受けきれずに倒されてしまいますが,モロバレルの草結びでカイオーガのHPを半分以上削ります(トルネロスの挑発をモロバレルに選択してきた場合を考慮すると,キノコの胞子をカイオーガに選択することはできません)。
2ターン目,グラードンの死に出しからゼルネアスを繰り出し,トルネロスの挑発や暴風Zからゼルネアスを守るために,モロバレルは怒りの粉,HPが半分以上削れたカイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きのダメージの少なさから,ゼルネアスにジオコントロールを選択します(大半の相手は,カイオーガを後続のポケモンに交代させますが・・・)。
3ターン目,モロバレルが生き残っていて,2ターン目にカイオーガをゼルネアスに交代してきた場合は,ゼルネアスのマジカルシャインを選択してトルネロスを倒しながら,モロバレルのクリアスモッグ(2月INC時は,ヘドロ爆弾)をゼルネアスに選択して,2ターン目にカイオーガをカミツルギやガオガエンに交代してきた場合は(上記の先発で,モロバレルを選出されたことは一度もないです),ガオガエンに交代します(ガオガエンの吠えるを警戒しないのは,サンシリーズのDAIKIさんの構築記事に記述されている考えを信用しているため)。モロバレルが2ターン目に倒された場合は,死に出しで繰り出されたガオガエンの猫騙しをトルネロスに,ゼルネアスのマジカルシャインを選択してトルネロスを倒し,追い風の使用を阻止します。
4ターン目以降は,こちらのゼルネアスが先にジオコントロールを使用しているため,ガオガエンやモロバレルを絡めて一気に詰めに入っていきます。
A-2.カイオーガの潮吹きとトルネロスの暴風Zをモロバレルに選択する場合
グラードンの特性の日照りで天候を晴れに変えたことにより,カイオーガの潮吹きのダメージが半分になったため,トルネロスの暴風Zが急所に入らなければ,バコウの実持ちのモロバレルは集中攻撃を耐えられますので,モロバレルが草結びをカイオーガに選択することができます(グラードンのカイオーガの晴れかつダブルダメージ補正の潮吹きで受けるダメージは,最大でもHPの半分)。
2ターン目,モロバレルをガオガエンに交代し,グラードンはカイオーガに断崖の剣Zを選択します。この選択は,トルネロスの雨乞いとカイオーガの潮吹きに対応できていませんが,モロバレルが草結びを最低乱数のダメージで受けたカイオーガの雨かつダブルダメージ補正の潮吹きを1ターン目の攻撃と合わせて2047/2048で耐えることができます(構築記事を執筆するにあたり,改めて計算し直したところ,モロバレルの努力値配分をH244C12D252に変更すれば,H176D160のカイオーガへの草結びのダメージの乱数が変わって,上記の確率が4095/4096に変わるので,考察不足でした)。もちろん,相手がそのようなことを知っている前提での話ではなく,カイオーガがモロバレルの草結びを受けた後の最大威力の半減以下である潮吹きを,トルネロスの雨乞いでわざわざ強化して突っ張るよりは,素直に後続のポケモンに交代して,再び繰り出した時に,根源の波動や熱湯で拘って攻撃参加した方が裏目がないという思考を利用した選択です(目分量で見ても,このターンにカイオーガの攻撃だけではモロバレルを倒せないのは分かりそうですが・・・)。よって,相手はカイオーガの交代を余儀なくされ,繰り出したポケモンがグラードンの断崖の剣Zを受けることになります。相手のトルネロスは追い風または挑発,天候が晴れ状態の暴風(命中50)をモロバレル方向に選択していると思います。
カイオーガの交代で繰り出すポケモンは,モロバレルの任意の行動に受け出せるガオガエンとカミツルギの2体に限定されます。この2パターンについても詳しく解説していきます。
A-2-1.ガオガエンが繰り出された場合
グラードンのA-1断崖の剣Zでガオガエンが倒れ,ガオガエンの死に出しから繰り出すポケモンによって,さらに2パターンに分岐します。
A-2-1-1.ガオガエンの死に出しからゼルネアスが繰り出された場合
3ターン目,相手の行動として一番考えにくいのは,天候が晴れの状態でトルネロスがグラードン方向に暴風を選択してくることなので,グラードンをモロバレルに交代,ガオガエンの猫騙しをゼルネアスに選択します。相手は,トルネロスをカイオーガに交代または挑発をグラードンに選択していると思います。
4ターン目,トルネロスがどちらの行動を取ってきたとしても,モロバレルをグラードンに交代,ガオガエンにバークアウトを選択して,相手のポケモンの火力を削ぎながら,こちらのゼルネアスが安全にジオコントロールを使用できる機会を伺い,詰めに入っていきます。
A-2-1-2.ガオガエンの死に出しからカイオーガが繰り出された場合
3ターン目,グラードンをゼルネアスに交代,ガオガエンの猫騙しをカイオーガに選択します。トルネロスは,暴風をガオガエンに選択していると思います(2ターン目の暴風がガオガエンに当たっていれば,高確率でフィラの実が発動)。
4ターン目,ガオガエンをモロバレルに交代,ゼルネアスに守るを選択します。相手はカイオーガに根源の波動,トルネロスの挑発または暴風をゼルネアスに選択していると思います。ちなみに,H176D160のカイオーガへのC106モロバレルの草結び+A136ガオガエンの猫騙し+A170グラードンのダブルダメージ補正のA-1断崖の剣の最低ダメージが161なので(C107モロバレルなら,最低ダメージが163になります),断崖の剣の命中率を考えると,このターンのガオガエンの猫騙しをカイオーガ,グラードンに断崖の剣は,多少リスクのある選択になります。
5ターン目,相手はカイオーガに根源の波動,トルネロスの暴風をゼルネアスに選択するので,モロバレルに怒りの粉,ゼルネアスにジオコントロールを選択します(C222カイオーガの雨かつダブルダメージ補正の根源の波動とC177トルネロスの暴風でH221D118のゼルネアスが確定で落ちるため)。(※)
6ターン目,モロバレルの死に出しからガオガエンを繰り出し,ガオガエンの猫騙しをトルネロスに選択して,トルネロスの特性の悪戯心によって優先度+1で使用される追い風を阻止し,ゼルネアスにマジカルシャインを選択して,トルネロスとカイオーガを倒します。
7ターン目,こちらのゼルネアスのムーンフォースとガオガエンのフレアドライブを相手のゼルネアスに選択して勝ちとなります。
(※)
H221D145のモロバレルに対して,C177トルネロスの暴風ZとC222の晴れかつダブルダメージ補正の潮吹きと雨かつダブルダメージ補正の根源の波動×2の最大ダメージ305のため(モロバレルの元々のHP+特性の再生力が1回発動したときのHPが294),高めの乱数を引かれると倒されてしまいますが(計算が大変なので,正確な値は出せませんが,急所に当たる確率より低い確率で倒されます),根源の波動を3回当てる確率と1ターンの選択時間の45秒間で,このターンまでの正解択を当てられる確率を合わせると,現実的ではないので,割り切っています。
A-2-2.カミツルギが繰り出された場合
グラードンの断崖の剣Zを高めの乱数で耐えられます(耐えられる前提で話を進めます)。
3ターン目,グラードンをモロバレルに交代,ガオガエンの蜻蛉返りをカミツルギに選択し,カミツルギを倒しながらゼルネアスを繰り出します。2ターン目と3ターン目に天候が晴れ状態の暴風が連続してガオガエンに命中しても,低めの乱数を引かなければ,HPが3/4以上削られるため,持ち物のフィラの実が発動し,カミツルギのA-1聖なる剣を耐える事ができます。
4ターン目以降,相手はカミツルギの死に出しからゼルネアスまたはカイオーガを繰り出すので,どちらの場合もモロバレルに怒りの粉,ゼルネアスにジオコントロールを選択して,後続のガオガエンやグラードンを絡めながらジオコントロールを使用したゼルネアス同士の殴り合いを制します(4ターン目にモロバレルが生き残れば,ほぼ勝ちです)。
B
1ターン目,相手はガオガエンの猫騙しをゼルネアス,トルネロスの挑発をモロバレルに選択するので,モロバレルをガオガエンに交代,ゼルネアスに守るを選択します。
2ターン目,相手はトルネロスの挑発をゼルネアスに,ガオガエンに蜻蛉返りやバークアウトを選択してくるので,ガオガエンの猫騙しをガオガエンに,ゼルネアスのムーンフォースをトルネロスに選択します。H155D100のトルネロスに対して,C198ゼルネアスのフェアリーオーラ補正のムーンフォースが9/16で耐えられるので,耐えられる前提で話を進めます(トルネロスが倒れたら,その時点で勝ちなので)。
3ターン目,ゼルネアスをモロバレルに交代,ガオガエンの蜻蛉返りをトルネロスに選択して,トルネロスを倒しながらゼルネアスを繰り出します。相手は,トルネロスの暴風Zをゼルネアス方向に,ガオガエンにバークアウトや蜻蛉返りを選択してきます。モロバレルの持っているバコウの実によって,トルネロスの暴風Zのダメージを最大HPの2/3以下に抑えることができ,多くの場合,カイオーガ構築のガオガエンの素早さは,こちらのガオガエンより速いので,ガオガエンのバークアウトを受けずにゼルネアスを繰り出すことができます。相手は,次のターンのこちらのグラードンの交代を考えると,トルネロスの死に出しからゼルネアスをガオガエンと並べて繰り出した方が良いと考えます。
4ターン目以降は,トルネロスを倒したことで,こちらの選出した4体のポケモンが動きやすくなったため,交代を繰り返しながら,ゼルネアスが安全にジオコントロールが使用できる機会を伺い,詰めに入っていきます。
C
あまり繰り出されたことのない並びですが,一応記述しておきます。
1ターン目,ゼルネアスをガオガエンに交代,モロバレルはゼルネアスにキノコの胞子を選択します。こちらのガオガエンの特性の威嚇のお蔭で,相手のガオガエンのフレアドライブをモロバレルが耐える事が出来るので,キノコの胞子がゼルネアスに決まります。以降は,ガオガエンの猫騙しやゼルネアスの守るで,モロバレルのキノコの胞子が決まらなかった場合を記述していきます。
2ターン目,こちらのガオガエンの猫騙しを相手のガオガエンに,モロバレルのキノコの胞子をゼルネアスに選択します。ゼルネアスの2連守るが成功する以外は,モロバレルのキノコの胞子が決まります。
3ターン目以降は,相手のゼルネアスが眠っている間に,こちらのゼルネアスが安全にジオコントロールを使用できる場を作り,こちらのゼルネアスのジオコントロールが安全に使用できると,後はゼルネアスで詰めに入っていけます。
vs (+@1)
一見,不毛に見えるマッチアップですが,既にこちらのグラードンの配分で優位に立っています(個別解説で記述したグラードンの配分について,以下でさらに詳しく解説します)。
相手のグラードンが自分のグラードンより遅い場合は,吠えるを搭載している可能性が高く,耐久寄りの配分が多いので,安易にゼルネアスにジオコントロールを選択せずに,ムーンフォースで相手のポケモンのHPを削ったり,こちらのグラードンが剣の舞を使用して,断崖の剣または断崖の剣Zを相手のグラードンの上から放つことで,ダメージレースで優位に立ち,受けが回らなくなったところにこちらのゼルネアスにジオコントロールを選択して,詰めに入っていきます。「相手のゼルネアスより先に,こちらのゼルネアスがジオコントロールを選択したら負け」という意識で立ち回ります(例外あり)。
相手のグラードンが自分のグラードンより速い場合は,吠えるを搭載している可能性が低く,攻撃的な配分が多いので,積極的にゼルネアスにジオコントロールを選択していき,ダメージレースに遅れを取らないようにします。グラードンの吠えるのタイミングが鍵となっていきます。
各「@1」を含めた選出に対する立ち回り
A ( or )
個人的に,どの構築に対しても,極端なメタを張られていない限り,グラードンとゼルネアスとガオガエンは,必ず選出に組みこまないといけないと考えているため,この選出を崩しているかつ,グラードン構築にリザードンの対策のみでカプ・コケコを選出してくるプレイヤーには負けてはいけません。
1ターン目,相手はこちらがガオガエンの猫騙しをカプ・コケコに,リザードンに追い風を選択してくることを考慮して,ウルガモスは追い風,カプ・コケコはリザードンに任意の電気技を選択してくることが多いです。なので,こちらはリザードンをグラードンに交代して,カプ・コケコの電気技を無効にしながら,グラードンの特性の日照りで天候を晴れにし,ガオガエンの晴れ補正のフレアドライブをウルガモスに選択して,ウルガモスを倒します(ガオガエンの努力値の余りを攻撃に振るのは,このためです)。
2ターン目,相手の追い風を許す展開になってしまいましたが,相手の盤面にグラードンに何もできないカプ・コケコが残っているため,こちらが優勢であるのは言うまでもないでしょう。ウルガモスの死に出しで繰り出されるポケモンによって,立ち回りが以下のように変わります。
A-1.ウルガモスの死に出しでゼルネアスが繰り出された場合
グラードンの吠えるをゼルネアスに(この時点での負け筋がゼルネアスにジオコントロールを使用されることだけなので,読まれてジオコントロールを使用されなくても大丈夫です),ガオガエンの蜻蛉返りをカプ・コケコに選択して(カプ・コケコは居座る意味がないため,ボルトチェンジ等で交代してきます),リザードンを繰り出します。
3ターン目以降,リザードンの追い風のタイミングを伺いながら,サイクルを回していき,リザードンが追い風を使用できた後は,こちらのゼルネアスのジオコントロールやリザードンの晴れかつ特性のサンパワー補正のオーバーヒートZ,グラードンの断崖の剣Z等で一気に詰めに入っていきます。
カプ・コケコがガオガエンにボルトチェンジを選択してくるのは自明ですが,ガオガエンを居座わらせてしまうと,グラードンの断崖の剣で倒されてしまい,グラードンやゼルネアスの猛攻を止める手段を失ってしまうため,ガオガエンをリザードンに交代して犠牲にし,グラードンは剣の舞を選択します。
3ターン目,こちらはリザードンの死に出しでガオガエンを繰り出し,相手はボルトチェンジによる交代でゼルネアスを繰り出します(ガオガエンだった場合は,この時点でこちらの勝ちなので考えません)。ここで,注意したいのは,グラードンの断崖の剣Zでガオガエンが倒されてしまうことなので,ガオガエンの猫騙しをグラードンに,グラードンはA+2断崖の剣Zをゼルネアスに選択します(これが決まるとほぼ勝ちなので,ゼルネアスが守るを選択した場合で話を進めていきます)。
4ターン目,グラードンの守る補正のA+2断崖の剣Zで削れたゼルネアスは,余程耐久に振ってない限り,ダブルダメージ補正のA+2断崖の剣で倒すことができるので,グラードンは断崖の剣をゼルネアスに,ガオガエンは上記の攻撃が耐えられる最悪の事態と,相手のグラードンの持ち物が分かっていない場合,ガオガエンがA-1断崖の剣Zで(持ち物や配分によっては,ダブルダメージ補正のA-1断崖の剣でも)縛られている可能性があることを考慮してゼルネアスに交代を選択して,相手はゼルネアスにジオコントロール,グラードンに断崖の剣を選択していると思います。そして,このターンで相手の追い風が止みます。
5ターン目,上述の最悪の事態が起こった場合,相手のグラードンの吠えるの可能性も考慮して,ゼルネアスを守らせながら,こちらのグラードンは吠えるを相手のゼルネアスに選択します。当然相手は,その行動を許してはくれないため,ゼルネアスのムーンフォースをこちらのグラードンに選択します。こちらのグラードンは,相手のグラードンの断崖の剣のダメージでゼルネアスのフェアリーオーラ補正のC+2ムーンフォースの圏内に入ってしまっているので,倒されてしまいます。
6ターン目,グラードンの死に出しからガオガエンを繰り出し,ガオガエンの猫騙しを相手のゼルネアスに,ゼルネアスにジオコントロールを選択します。こちらのポケモンは残り2体なので,相手のグラードンの吠えるは無効ですし,グラードンのダブルダメージ補正のA-2断崖の剣をゼルネアスはおろか,ガオガエンも耐える可能性があるので,急所以外は全く裏目のない選択です。
7ターン目以降,4ターン目の相手のゼルネアスの耐久の高さから,こちらのゼルネアス(S実数値:135×2=270)の方が確実に速いことが分かるので,詰めに入っていけます。
上記の立ち回りは,断崖の剣が当たる前提で記述していますが,1ターンの選択時間の45秒間で,膨大な選択肢の中から毎ターン上記の正解択を確実に選択できるのは,相当な時間をかけて深い考察が為されている強いプレイヤーであるに間違いありません(そもそも,強いプレイヤーはカプ・コケコとウルガモスを同時に選出しない)。そして,そのようなプレイヤーとは高いレート帯で対戦することが多いので,命中率85の断崖の剣が外れたとしても,下がるレートは多く見積もったとして20を超えることはないので,「マッチング運が悪かった」と率直に考えることができて,割り切ることができます。
B ( or )
2ターン目,ガオガエンの隣を守らせながら,ガオガエンにバークアウトを選択。
3ターン目,ガオガエンをグラードンに交代して,先にガオガエンの隣へオーバーヒートZを決めた方が勝つゲームです(いわゆる,同速ゲー)。
以下のポケモンに対しては,選出を変えなければいけません。
C
こちらのガオガエンの素早さの実数値が84のため,グラードン+ゼルネアス構築の中では遅い方なので,こちらの先発がリザードン+ガオガエンでは,相手の先発のグラードン+ガオガエンに対して,1ターン目のグラードンをフシギバナに交代して,2ターン目のリザードンへのヘドロ爆弾Zや眠り粉の対応ができません。また,相手の先発のグラードン+フシギバナに対して,1ターン目のグラードンの守るやガオガエンに交代読みのリザードンの追い風を読まれて,岩雪崩や断崖の剣Zでリザードンやガオガエンに大ダメージを与えられてしまう等,不安定な先発であることは確かです。
しかし,こちらの先発をグラードン+リザードンにして,1ターン目に,グラードンをガオガエンに交代すると,フシギバナのヘドロ爆弾Zや眠り粉からリザードンを,草結びからグラードンを守りつつ,2ターン目に,ガオガエンの猫騙しをフシギバナに,リザードンに追い風を選択して,リザードンが上から縛ることができる形になりますので,詰めに入っていけます。
グラードンに眠り粉という思考は,外れた場合のリスクと,草結びという強力な打点があるのにわざわざ選択する必要があるかということと,そもそも隣に晴れかつ特性のサンパワー補正のリザードンを無視できるのかということの3点から,常軌を逸しているという判断を下しましたが,2月INCでAleikに上記の行動をされて負けたんだよなぁ~(ガン萎え)
D
ファイアローを早急に倒せるポケモンがカプ・コケコしかいないため,仕方なく選出します。こちらがグラードン+ガオガエンの並びのときに(できれば,ガオガエンが猫騙しを使用することができると,尚良い),ファイアローがこちらのグラードンの断崖の剣に受け出してきたタイミングで,ガオガエンが蜻蛉返りをファイアローに選択し,特性の疾風の翼の効果を消しながら,カプ・コケコを繰り出して縛り返すことができれば,詰めに入っていけます。
ちなみに,このプレイングを2018年の鹿児島の忘年会の対戦で見事に決めたのですが,回線エラーが発生してBVが残せませんでした(萎え)。
vs
コケコに挑発を搭載しているため,ボーナスゲームです。絶対に負けてはいけません。
各先発に対する序盤の立ち回り(特に繰り出される2パターンを紹介)
A
1ターン目,相手はガオガエンの任意の悪技を警戒して,ドーブルがガオガエンに猫騙しを打ってくるので,カプ・コケコはルナアーラに挑発,ガオガエンはバークアウトを選択します。ほとんどの場合,相手はルナアーラに追い風かカプ・コケコにムーンライトブラスターを選択してきますが,カプ・コケコが気合いの襷を持っているため,どちらの行動をされても大丈夫です(ムーンライトブラスターを被弾した場合で話を進めていきます)。
2ターン目,相手はルナアーラが挑発を受けているため,挑発をリセットかつ特性のファントムガードを守るために交代を選択するか,ガオガエンの隣にゴースト技が一貫しているので,カプ・コケコを倒すまたは後続のポケモンにある程度の削りを入れるためにシャドーレイをカプ・コケコ方向に選択してきます。その行動に対して,こちらはカプ・コケコを守らせながら,ガオガエンはバークアウトを選択します。この選択の意図として,ドーブルをガオガエンのバークアウトでカプ・コケコのエレキフィールド補正のボルトチェンジ圏内のHPに入れることが一番の理由です。もし,2ターン目にボルトチェンジとバークアウトをドーブルに選択してしまうと,相手のルナアーラがカプ・コケコ方向にシャドーレイを選択していた場合,グラードンまたはゼルネアスがC±0のシャドーレイを被弾してしまい,終盤のゼルネアス同士の殴り合いに不安が残ってしまうので,あまり良い選択ではないと考えます。
3ターン目,カプ・コケコはドーブルにボルトチェンジを選択して,ドーブルを倒したら,グラードン+ゼルネアス+ガオガエンで詰めに入っていけますが,ドーブルの特性のムラっけが相手の良い方向に働いた場合は,上記の立ち回りを多少変更して臨機応変に対応する場合があります。
B
1ターン目,カプ・コケコの特性のエレキメイカーのお蔭で,ドーブルの催眠技を考慮する必要がないため,カプ・コケコは挑発,ガオガエンは猫騙しを共にゼルネアスに選択します。ドーブルはこの指止まれかどちらかに猫騙しの選択しか存在しませんので,裏目のない選択です(相手の構築にカプ・テテフがいる場合は,ゼルネアスをカプ・テテフに交代して,特性のサイコフィールドでエレキフィールドをサイコフィールドに塗り替えながら,ドーブルが催眠技を選択してくることが一番の負け筋なので,カプ・コケコはドーブルに挑発,ガオガエンはバークアウトを選択します)。
2ターン目,相手はカプ・コケコの挑発やガオガエンの吠えるを警戒して,ドーブルはこの指止まれ,ゼルネアスはジオコントロールを選択してくるので,カプ・コケコはドーブルにボルトチェンジ,ガオガエンはバークアウトを選択して,ドーブルを倒しながらボルトチェンジの交代先としてグラードンを繰り出します。
3ターン目以降は,グラードンの吠えるや断崖の剣Z,ガオガエンのバークアウトで,相手のC+1,D+2,S+2のゼルネアスと死に出しで繰り出されたルナアーラの攻撃を上手く受け流しながら,単体性能が低くなった頃合いを見て,ガオガエンの蜻蛉返り等でこちらのゼルネアスを繰り出し,ジオコントロールを安全に使用して詰めに入っていきます。
vs
追い風:
カプ・コケコの扱いが鍵となるマッチアップです。
挑発でルナアーラの補助技を防いだり,ボルトチェンジでグラードンやガオガエンに交代しながら,反撃の機会を伺ったりするのに,持ち物の気合いの襷が輝きます。
相手のガオガエンの方がこちらのガオガエンより速いことが多いのも,注意しなければなりません。
トリックルーム: ( or )
相手は確実にトリックルームを決めるために,ルナアーラとガオガエンを先発に繰り出してくることが多いです。相手のガオガエンの方がこちらのガオガエンより確実に速いと言っても過言ではないため,こちらの先発にガオガエンを繰り出すのはNGです。
1ターン目,グラードンに剣の舞,カプ・コケコの挑発をルナアーラに選択します。相手のガオガエンが猫騙しを選択しても,どちらかの行動は通るので大丈夫です。相手のルナアーラは,当然トリックルームを選択。
2ターン目,グラードンの断崖の剣Zとカプ・コケコのボルトチェンジをガオガエン方向に選択します。ルナアーラのムーンライトブラスターとガオガエンの晴れ補正のフレアドライブをグラードンに重ねられたら,負けという裏目のある行動なのですが,この行動がよく決まります(申し訳ありませんが,理由は分かりません・・・)。
3ターン目以降,トリックルームのターンが終了するまで,守るや猫騙し等を駆使して粘り,終了後にゼルネアスとグラードンで詰めに入っていきます。
どうしても,この構築に勝ちたい人は,モロバレルのクリアスモッグを日本晴れにすると良いでしょう(ツンデツンデのスキルスワップ対策)。
vs
相手はグラードンの地面技を警戒してくるはずなので,グラードンを先発に繰り出すことは有効的ではないと解釈しています。また,ルナアーラと違い,猫騙しが有効なので,カプ・コケコとガオガエンを先発に繰り出すことに裏目はないです。
黄昏の鬣フォルムのネクロズマ(以下,日食ネクロズマ)の弱点保険に注意しながら,カプ・コケコのボルトチェンジやガオガエンの蜻蛉返り等を駆使して,何度も交代を繰り返して,ガオガエンの特性の威嚇で日食ネクロズマを,グラードンの特性の日照りでカイオーガの水技を弱めて,安全にジオコントロールを使用したゼルネアスで詰めに入っていきます。
vs
序盤の立ち回りは,日食ネクロズマ+カイオーガ構築とほぼ同じです。
禁止伝説のポケモンの組み合わせだけを見ると有利に見えますが,このマッチアップで一番注意しなければいけいないのが,相手の雨乞い搭載のクロバットなので,カプ・コケコを上手く扱う必要があります。
vs
パルキアは単体攻撃が主体なので,モロバレルの怒りの粉が輝くマッチアップなのに,メモでは何故か( )の選出で戦うことになっていました。必死に立ち回りを考えていたあの時間は一体・・・。
vs
ソルガレオのワイドガードに注意しなければいけないため,グラードンの断崖の剣Zを選択するタイミングに気をつけます。そのためにも,カプ・コケコとガオガエンで丁寧にサイクルを回す必要があります。
vs
勝ち筋がこちらの手持ちが2体の状況でゼルネアスのジオコントロールを2回使用することなので,現実的ではありません(要するに,ほぼ無理です)。もし実現するのであれば,ガオガエンの特性の威嚇でホウオウの攻撃を極限まで下げるために,グラードンがこちらのガオガエンに何度も吠えるを選択していきます(グラードンを引っ込めてしまうと,再び繰り出したときに,特性の日照りで天候が晴れに変わり,ホウオウの聖なる炎の火力を上げてしまうため)。
後に,YTさんからモロバレルを選出すれば勝てることを聞き,この構築に対しての考察が不足していたと感じました。
vs
発想が天才過ぎて無理です。
A202レックウザの空を飛ぶZでH221B90のモロバレルが15/16で倒されることとレックウザの神速がモロバレルの怒りの粉を無視することから,モロバレルの選出はNGだと思います。
vs
追い風Zの効果により,急所ランク+2が付与されたジオコントロール使用後のゼルネアスの特殊耐久の上昇を無視するルギアのエアロブラストに注意しなければいけません(元々の急所ランク+1と加えて急所ランク+3となり,確定で急所に当たるようになる)。
Zワザの仕様により,カプ・コケコの挑発を無視して追い風を使用されてしまいますが,ガオガエンの猫騙しやグラードンの特性の日照りで,追い風のターンを何とか凌ぎ,カプ・コケコが2回目のルギアの追い風を挑発で止めて,ボルトチェンジでルギアの特性のマルチスケイルを潰しながら,ガオガエンとゼルネアスの並びを作り,ジオコントロール使用前のゼルネアスがルギアのエアロブラストを受けないように立ち回るのが理想です(実際,厳しいマッチアップです)。
このマッチアップも,モロバレルの選出が有効的であると2月INCが終了後に感じたので考察不足でした。
vs
グラードンとリザードンの横の相性の良さがとても輝くマッチアップです。
グラードン+イベルタル構築は,受け寄りの構築だと解釈しているので,グラードンとリザードンとガオガエンで相手の受けが回らなくなったタイミングで,ゼルネアスのジオコントロールを使用して,一気に詰めに入っていくプランでしたが,2月INCでレート178xのときに,レート158xのWCS2019ベスト4のぶらありさんに,マッチングしてしまい,こちらのグラードンの断崖の剣Zをぶらありさんのグラードンにミリ耐えされて負けました(乱数だったらしいですが,これに動揺した影響で,それ以降のターンにプレイングミスしたのでダメですね)。
vs
パルキア以外はリザードンが刺さっているため,ガオガエンでパルキアを止めながら,リザードンを通していくか,リザードンの大きな圧力を利用して,グラードンでトリックルームを阻止していくかの2パターンの立ち回りを序盤に取り,終盤にゼルネアスのジオコントロールを使用して,詰めに入っていきます。
対戦したことがないので,見当違いの立ち回りかもしれません。
vs
ミュウツーの気合い玉Z一点読みで,ガオガエンをゼルネアスに交代して強引に受けることから,対戦が始まるので,厳しいマッチアップです(ガオガエンの持ち物が突撃チョッキなら,素直に蜻蛉返りを選択して良いです)。
カプ・コケコのボルトチェンジで,カプ・テテフの特性のサイコメイカーで展開されるサイコフィールドを,再び繰り出すことで特性のエレキメイカーでエレキフィールドに塗り替えたいため,ミュウツーとカプ・コケコの素早さが同速なのも厳しいです。
vs
A
B
取り巻きにランドロスがいなければ,ゼルネアスのジオコントロールを止めることだけに集中すればよいので,Aの選出で戦います。
取り巻きにランドロスがいれば,殴り合いによる勝利を目指す必要があるため,Bの選出で戦います。
個人的に,サンシリーズでゼルネアス+イベルタル構築を使用していたこともあって,ムーンシリーズのゼルネアス+イベルタル構築をあまり評価していないため,普通に立ち回っていたら,気がついたら勝っていますので,ボーナスゲームです。
vs
剣の舞からの断崖の剣Zや吠えるでラッキーのガードシェアの解除等,グラードンがとても輝くマッチアップです。
成績
2019 International Challenge February 日本32位(レート1827) ※1人繰り上げ
〇〇〇〇〇|〇〇✖〇✖|〇〇〇〇〇|〇✖✖〇〇|✖✖〇〇〇|〇〇〇✖✖|
〇〇〇〇〇|〇〇✖〇〇|〇(1801)〇(1814)〇(1827)
感想
・この構築は,ムーンシリーズの環境の中心であったカイオーガ+トルネロス構築やグラードン+ゼルネアス構築,ルナアーラ+ゼルネアス構築へ確実に勝ちを積み上げてきたので,完成度には非常に満足しています。しかし,上記の構築への立ち回りの考察に多くの時間を費やしてしまい,他のカイオーガ構築への立ち回りの考察が不足してしまったことは反省しなければなりません(実際に,2月INCの9敗の内の半分以上がカイオーガ構築でした)。
・この構築を使用していて,有象無象の構築に採用されている拘りスカーフ持ちのカイオーガが苦手であると感じました。特にS操作がメインの構築に採用されているカイオーガが拘りスカーフを持っていると,プランが崩壊してしまいます(カプ・コケコのボルトチェンジをカイオーガより先に選択できるのと,できないのでは立ち回りが180°変わってしまうため)。その原因が,この構築のモロバレルの役割のほとんどがカイオーガ+トルネロス構築であると断定したことにあると,2月INC終了後に感じました。成果が出る出ないに問わず,モロバレルが主体となった選出を考える行動は,起こした方が良かったのかもしれません。
・ボーダーに関しては,11月INCの日本人32位(※2ロム抜けが2人)のレートが1826だったため,マッチング待機画面でレート1827の表示を見た瞬間に,予選抜けを確信していたことと(もっと言えば,1ページ目あたりだと思っていました),互いの2連守るの成功やこちらのグラードンの断崖の剣の回避,相手のカイオーガの根源の波動の回避という運要素がとても強く現れた対戦に勝利して,レート1827に到達したことから(相手の2連守るが決まらなければ,こちらも2連守るをする必要がなかったのですが・・・),残り2戦を消化する気持ちは全くありませんでしたので,潜らなかったことに悔いはありません(むしろ,皆さんが2月INCでレート1830以上を目指していたことに驚きを隠せないので,なぜそういう経緯に至ったのか,よろしければ教えて頂きたいです)。
・2月INCで後悔したことを挙げるとするならば,サブロムの対戦が時間内に消化しきれずに,15戦も残ってしまったことです。大変愚かな話ですが,25戦消化したところで,最終日の午前3時から午前7時過ぎまで寝落ちをしてしまいました。メインロムのレートの数値から,大丈夫であると当時は考えていましたが,2月INCの結果発表や2月INC終了後のTLを見た瞬間に,一気に後悔に変わりました(30戦で23勝7敗だったので,残りの15戦を消化し切ったとしても,ボーダーに届くかどうかは怪しいとは思いますが・・・)。
・サンシリーズの構築記事でも記述しましたが,ウルトラシリーズの勝ち方のビジョンが全く見えてなかったので,「2月INCで絶対にPJCS2019の出場権を獲得して,ウルトラシリーズの考察の猶予をPJCS2019まで延長する!」と今まで以上に意気込んでいたため,レートがあと「1」足りなかったことに,大きなショックを受けました。具体的に記述すると,PJCS2019予選を残して,既にPJCS2019の出場を諦めていたり,協力して下さった方,応援して下さった方に流石に顔向けできないと勝手に考えていたため,「スタッフとして初めて参加する南白オフでさえ,参加したくない。」と,思い詰めるレベルでした(関係者の方々,その節は大変申し訳ありませんでした)。
Special Thanks
・構築の使用を許可して下さったじーんさん。
・構築の原案者であるじーんさんとアルカナさん。
・フシギバナで止まっていた九州グラゼルネの考察を動かして下さったScarさん。
・リザードンを薦めて下さり,リザードンを下さったゆとりさん。
・カプ・コケコに自然の怒りを搭載する発想を下さったねっちさん。
・2月INC合宿の場所を提供して下さったケースィ。さん
・自分のわがままに付き合って下さり,共にグラードン+ゼルネアス構築を考察し,構築を共有した九州グラゼルネのメンバーであるケースィ。さん,ゆとりさん,ぺいさん,OK-5_7さん(※)。
(※)
構築経緯に記述していなかったので,OK-5_7さんについて簡単に説明すると,ファイアロー入りのグラードン+ゼルネアス構築で,S14の中盤のWCSレートで1位に到達したプレイヤーです。この構築を2月INCでも使用するだろうと,他のメンバー全員が思っていました(ファイアローを使用する側の意見が欲しかったので,メンバーに入れていました)。
しかし,2月INC当日になって,メンバーの誰にも言わずに,2月INCでこの構築を持ち込んでレート1800手前まで到達しましたが,通話に全然参加していなかったので,モロバレルの持ち物がバコウの実であることを知らず,気合いの襷を持たせていたため,レート1800チャレンジでカイオーガ+トルネロス構築にボコボコにされて罰が当たりました。
何が言いたいかというと,複数人で環境の考察や構築を共有したいときは,信頼できてかつ,チームメンバーの勝利を自分のように喜ぶようなプレイヤーに限定した方が良いです。Twitter等で不特定多数の人に呼びかけるのは,論外ですね。
「構築記事」に関しては,以上です。ここまで見て下さってありがとうございました。
ここからは,ムーンシリーズにおいて腑に落ちなかったことを記述します。
昨今,日本各地で多くのポケモンのオフライン大会が行われていますが,オフライン大会に参加する一番の目的が,1次会や2次会(オフによっては,0次会や3次会以上もあるかもしれません)で同じゲームをプレイしている大勢の人同士が一堂に会して交流して楽しむことであると,自分は考えていますが,今回の件は,オフライン大会に参加する目的の一つとして挙げられる質の高い対戦ができることについてです。
オンライン対戦とは違い,対戦相手が目の前にいるので,対戦終了後の感想戦やアドバイス,決勝戦等の上位の人の対戦の観戦等で,新たな知識や自信または確信を得られやすく,配信を除いたら,会場内という狭い範囲のみでしか情報が流出しないこともオフライン大会の良いところです。
この良さを利用して,第38回のがにゅーオフでは,2月INC開催の約1ヶ月前であり,不特定多数の人に情報を与えてしまうのを防ぎたかったので,Scarさんと自分は共に,決勝戦の配信方法を会場内配信のみで希望していました。また,スタッフの方々が参加者に会場内のみで決勝戦の情報を共有することのお願いを呼びかけて下さりました。しかし,「ある参加者」にTwitter上でオフライン大会の結果記事が公開される前に,優勝したScarさんの使用構築をツイートされたり,自身のブログで無断で対戦した人の使用構築や搭載していた技,持たせていた持ち物を公開されたりして,自分を含め被害に遭われた全員が不快な気持ちになりました。
2月INCの成績に関わるとまではいきませんが,PJCS2019やその先のWCS2019に向けて,真剣に取り組んでいる人に水を差して,動揺を誘う行為や今後の対戦で不利益を被りかねない行為はいかがなものかと思いました。
この記事の最後をこのような形で終わらせてしまうのに,非常に抵抗がありましたが,全てのオフライン大会の今後の発展や今回の当事者の行為が参加者としてふさわしくないことであると恐らく気付いていないこと,そして,この件が発覚してから今までの間で自分が溜めこんでいたやり場のない感情を発散するために(当事者自らが気付かないと意味がないため,ここまで見てくださっている方は,もちろん詮索する必要はないです),記述しました。なので,今回の記事をもって,この件について蒸し返さないことを決意します。
このような駄文まで見て下さり,ありがとうございました。