インターネット大会(トリックホリック) レート1751 「Zクリスタル無し毒サイクル」構築
インターネット大会のトリックホリックで使用した構築を紹介します。
構築経緯
この大会で使用できるポケモンの一覧を見て,真っ先に2018年の2月に行われた「バトルオブシンオウ」で使用した拘り鉢巻持ちのクロバットと慎重グライオン,拘りスカーフ持ちのウォッシュロトムの強さがとても印象的であった構築に注目し,これらのポケモンを軸に考察を開始。
この大会は,誰もがマーシャドーとミミッキュの使用率が高いことを理解しているので,必ず対策されると理解しているが,それでもマーシャドーやミミッキュを始めとした物理ポケモンに対して最も信頼できる引き先であるドヒドイデを採用。大体の型のマーシャドーやミミッキュはトヒドイデを目の前にして引っ込めるので,ドヒドイデが場にいなくてもダメージを蓄積させることができる毒菱を搭載した(クロバットとグライオンに毒々を採用しているのも理由の1つ)。
そして,自分が毒菱とオニゴーリの組み合わせは最強であることを誰よりも理解しているので,オニゴーリを採用した。
残り1体は言うまでもないがマーシャドーを採用。しかし,誰もがマーシャドー対策をマーシャドーを選出したい構築は特に施しているので,精神がすり減るような択ゲーが起こりやすく,一般的な型では安定しないと考えた。しかし,あらゆる場面を切り返すことができる気合いの襷を外したくなかったので,マーシャドーの技構成に改良の余地があると考えた。
相手側の立場になって,マーシャドーに何をされたら一番嫌かを考えてみたところ,2017年の「シャドースチール」でマッチングした威張るマーシャドーを思い出した。7世代で命中率や混乱による自傷の確率は低くなってしまったが,あくまでも目的は,気合いの襷を利用してマーシャドーのシャドースチールでA+2の状況を作ることだったので,混乱で自傷したらラッキーという感覚で考えた。一見,不利に思える対面で威張るを選択して居座ることで,相手の交代読みや釣り交換の行動から一気に流れが変わることも期待した。
以上より6体が決まったが,よく考えてみると使用率が高いと予想されるデンジュモクとダークライ,ドラゴンZ持ちのアーゴヨンが辛かったので,起点にされそうなウォッシュロトム(ウォッシュロトムを採用していた人はこれらのポケモンをどうしていたか知りたい)を構築から外した。
特にZ催眠術デンジュモクに簡単に負けるのが嫌だったので,ミストフィールドや神秘の守り等の催眠術を防ぐポケモンを探してみたところ,エレキフィールドを覚えるポケモン一覧を見たときに,エレキブルが目に止まった。自分は,今までエレキブルの特性がデンキエンジンだけだと思っていたが,実は夢特性にやる気があることを知った。また,エレキブルは地震や冷凍パンチ,ボルトチェンジを覚えるため,アーゴヨンやグライオン,マーシャドーやミミッキュに起点にされないことを評価して採用した。
しかし,当然持っていなかったため,ORASで2日かけてエレキッドが生息するマボロシ山を見つけて,孵化が面倒だったため,金の王冠を初めて使って何とか大会までには間に合うことができたが,オニシズクモにはワイルドボルトを素で耐えられるし,ウツロイドには地震を警戒されて普通に引っ込められるし,何より一番の仮想的であるデンジュモクに何回も破壊されて完全にお荷物でした,二度と使うか死ね!!!
すみません,思わず本音が漏れてしまいました。以下,使用した構築とその解説です。
クロバット 性格:陽気
努力値:0-252-0-x-4-252 実数値:160-142-100-x-101-200
この大会は低耐久のビートダウン系統の構築が多いわりにはクロバットより遅いポケモンがほとんどだったため,拘り鉢巻のブレイブバードで簡単に縛ることができました。また,特性のすり抜けも偉く,グライオンに対しての貴重な引き先としても重宝しました。ちなみに,この構築ではヒコウZは有り得ないです。
オニゴーリ 性格:臆病
努力値:172-x-0-0-68-252 実数値:177-x-100-100-111-145
マーシャドーやグライオン,クロバットを起点にしにきたポケモンを逆に起点にするという意識で使用していました。毒菱のお蔭で,守ると身代わりを交互に押しているだけで相手のポケモンは勝手に倒れていきます。マーシャドーやミミッキュと対面したときは,素直に引っ込めてドヒドイデを繰り出せばよいのですが,ウルガモスだけはどうしようもなかったので,絶対零度やムラっ気でお祈りしないといけない程,切っていました。
エレキブル 性格:意地っ張り
努力値:60-244-52-0-4-148 実数値:158-191-94-103-106-134
A177のマーシャドーのシャドースチール+影打ちを両方とも最高乱数以外で耐え,C196のアーゴヨンの流星群を最高乱数以外で耐え,拘りスカーフを持たせて最速130族抜き。真剣に配分を考えたのに全てが水の泡でした,死ね(2回目)。
グライオン 性格:慎重
努力値:212-0-44-x-252-0 実数値:177-115-151-x-139-115
積極的に毒々を選択して,裏のオニゴーリやマーシャドーの全抜きを狙うための時間稼ぎ役。この大会は鬼火を搭載しているポケモンをよく見かけたので,受け出しを躊躇する場面がありました。ウルガモスを毒で突破するため,ハサミギロチンは見送りました。
ドヒドイデ 性格:図太い
努力値:252-x-252-0-4-0 実数値:157-x-224-73-163-55
最初はコオリZを持たせていましたが,マーシャドーの気合の襷を早急に潰したかったのでゴツゴツメットを持たせました。この構築のMVPです。
マーシャドー 性格:陽気
努力値:0-252-4-x-0-252 実数値:165-177-101-x-110-194
A+2のシャドースチールで進化の奇石持ちゴルバットを確定2発,H157B224のドヒドイデは混乱による自傷ダメージを加えて2発で落とせます(計算していないので間違っていたらすみません)。ちなみに,威張るは結構外して,ミミッキュのじゃれつくは2回避けました。意味が分かりません。
基本選出
この選出が一番多かったと思います。相手の先発がマーシャドーやミミッキュだった場合は蜻蛉帰りでドヒドイデを繰り出して,ダークライやアーゴヨンだった場合はブレイブバードを選択します(これが普通に通って何もせずに倒れていく)。
前者の場合,2ターン目にダークライやアーゴヨン,ウルガモスを後投げしてくるので,それを読んでクロバットを再び繰り出してダメージレースで優位に立っていきます。
デンジュモクだった場合は,エレキブルを後投げすれば良いと思いましたが,耐久が低すぎて全然役に立ちませんでした,死ね(3回目)。
成績
30勝11敗 レート1751
この構築では,このレートが限界だと感じたため撤退(1000%エレキブルのせい)。
感想
- 自分は構築を考える時に,1つの構築で全ての構築に対応したいという気持ちが非常に強く,Z催眠術デンジュモクを強く意識し過ぎた結果,汎用性に欠ける構築ができてしまったのだと反省しています(上位の人の構築を見ていると,Z催眠術デンジュモクを切っている人もいたので,これが7世代のシングルレートで勝てなくなった理由になっているのだと思います)。
- ちなみに,サブロムでエレキブルの枠を控えめスカーフサザンドラ(流星群,悪の波動,大地の力,蜻蛉帰り)で使用してみたところ,いままでクロバットの先発がほぼ固定であった構築がサザンドラも先発のパターンも組み込むことができたので,感触は非常に良かったです(なお,眠気で15戦で力尽きる)。
最後に,記事を見て分からないことや疑問に思ったことがあれば,自分のTwitter(@keima1212ab)に気軽にリプを下さい。
ここまで見て下さってありがとうございました。
VGC2018 Report No.4 PJCS2018 ベスト16 「パワープレーガルーラスタン」 対戦レポート有り
PJCS2018でベスト16という成績を収めることができた構築を紹介します。emolgame様のサイトでも載せてあります。
構築経緯
- 2018 International Challenge January(以下,1月INC)で2位という成績を収めることができたガルーラ,ヒードラン,クレセリア,カプ・コケコ,カプ・レヒレ,テッカグヤの6体から考察を開始。
- 1月INCの構築は,相手のカプ・コケコに対して,瞑想クレセリアやこちらのカプ・コケコで強引に打開しようと考えており,非常に不安定であった。それに加え,3月上旬に威嚇ガオガエンがVGC2018環境に参戦した影響で,苦手としていた影踏みゴチルゼルや腹太鼓カビゴン,メガライボルト等の使用率が減少したのと引き換えに,今まで特にメタグロス構築に有効であったミストシードテッカグヤや瞑想クレセリアの活躍がし辛くなってしまった。また,カプ・コケコは,瞑想ではないデンキZ持ちだったため,猫騙しで隣のポケモンのパフォーマンスを最大限に引き立てるガルーラ構築であるが故,デンキZを消費した後の制圧力の無さが1月INC後に気になり始めた。そこで,多くの勝利を積み上げることができた「強力な電気打点」,「S操作」,「トリックルーム構築と雨構築への耐性」の3つの要素は出来るだけ残しつつ,以上の課題の解決に数ヶ月間試行錯誤していた。
- そんなある日,夕立さんの構築記事を拝見して,今までカプ・コケコとクレセリアの2体で行っていた役割をサンダー1体でまとめられることを発見。しかも,サンダーは熱風を覚えることができるため,ヒードランをあまり刺さっていない構築に対して,炎打点欲しさにわざわざ選出する必要がなくなった。さらに,余った1枠に拘りスカーフ持ちの特殊型の霊獣ランドロスを採用することで,カプ・コケコやゲンガー,ガオガエン,メタグロス等の処理に余裕が生まれ,また,特性の威嚇により,特にガルーラやカプ・レヒレの行動保障の確保にも繋がることができた。
- 最後に,テッカグヤの枠だが,「トリックルーム構築と雨構築への耐性」の両方を満たせるポケモンを発見することはなかなか難しく,PJCS2018の1週間前まではテッカグヤで臨もうと考えていた。そんな中,ガルーラ,サンダー,霊獣ランドロス,ヒードランを好んで使用していたましゅまろ。さんと去年の12月にフレ戦したときに,その構築に採用していた身代わりギルガルドに為す術なく負けてしまったことを思い出し,試しにテッカグヤの代わりに採用して試運転をしてみたところ,全ての歯車が噛み合ったので,以上の構築でPJCS2018に臨んだ。
以下,PJCS2018で使用した構築とその解説です。
ガルーラ
性格:陽気
実数値:181-147-100-x-100-156→181-177-120-x-120-167
努力値:4-252-0-0-0-252
特性:肝っ玉→親子愛
持ち物:ガルーラナイト
技構成:捨て身タックル 蹴手繰り 不意打ち 猫騙し
A:捨て身タックルを採用していることと火力を削りたくないため,振り切り。
S:カプ・テテフやメガバシャーモ,霊獣ランドロスに抜かれたくないこととメガリザードンに同速勝負を仕掛けられることを評価して最速。
ガルーラナイト:ガルーラがメガシンカするために必要。
肝っ玉:メガシンカする前にゲンガーやミミッキュ等のゴーストタイプの行動を猫騙しで止めたり,捨て身タックルでダメージを与えたりできるため。
捨て身タックル:恩返し(八つ当たり)だとメガバシャーモに耐えられてしまうため。
蹴手繰り:ドレインパンチだと役割対象のガルーラやバンギラス,カビゴン等に入るダメージがあまり期待できない。裏を返せば,これらのポケモンに大きなダメージを与えることがこのポケモンの役割でもある。
不意打ち:メタグロスやゲンガー等に。アイアンヘッドや岩雪崩等による怯みのケアにもなる。
VGC2018ルールにおいて,メガ・非メガを問わず,猫騙しを覚える汎用性の高いポケモンは沢山いますが,7世代で弱体化を受けてもなお,私がメガシンカ枠を使用してまでガルーラを使い続けている理由は,役割が猫騙しだけで止まらないからです。
耐久無振りでもZ技や一致弱点技以外で1撃で倒されることはあまりなく,耐久無振りのポケモンを高い素早さから1撃で倒せる程の火力を兼ね備えているのは,他の猫騙しを覚えるポケモンでは到底達成することのできない単体性能を持っています。
つまり,威嚇等で役割が小さくなっても,ある程度の耐久があるため,大体の攻撃に受け出し可能なので,一旦引っ込めても再展開しやすいことや,素早さの遅いガオガエンとは違い,残りHPが少なくても,猫騙し以外の選択肢が存在することがガルーラの大きな強みです。
サンダー
性格:臆病
実数値:167-x-105-176-110-167
努力値:12-0-0-244-0-252
特性:プレッシャー
持ち物:デンキZ
技構成:10万ボルト 熱風 めざめるパワー(氷) 追い風
配分の理由
千夜ちゃんぽけさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。
B:A177メガガルーラの捨て身タックルを約84.48%で耐える。
D:C211メガリザードンYの晴れ補正の火炎放射を13/16で耐える。
C:めざめるパワー(氷)でH165D100の霊獣ランドロスを13/16で1発。
S:カプ・テテフやメガバシャーモ,霊獣ランドロスに抜かれたくないこととメガリザードンに同速勝負を仕掛けられることを評価して最速。こちらのメガガルーラと同速になってしまうのが懸念材料であるが,それよりも上記のことを最優先に考えた。
デンキZ:メガリザードンYやカプ・レヒレを1撃で倒すため。ガルーラやメタグロス,サンダー等を大きく削り,後続(特にガルーラ)の圏内に入れるため。
プレッシャー:この特性しか使用できないため。霊獣ランドロスやカプ・テテフ,カプ・ブルル等の持ち物の判別やボーマンダの配分の判別ができる可能性がある。
10まんボルト:命中安定技。貴重な電気打点のため,外す可能性のある雷は論外。
めざめるパワー(氷):この枠は見切り(守る)でも良かったが,ギルガルドを採用したことで霊獣ランドロスに見せてしまった隙を埋めるため。PJCS2018のファイナリストが共にメガボーマンダを使用していたので,ますます切れない技になってしまった。
追い風:このポケモンの最大の採用理由。
6世代や7世代におけるガルーラ+サンダー構築は,少なくとも一方が耐久に振っているイメージを私を含め,皆さんは抱いているかと思われます。しかし,構築経緯から理解して頂けるとは思いますが,サンダーはカプコケコとクレセリアが担っていた役割を引き継いでいるため,最速型の3ウエポンでの運用となっています。相手の固定概念を逆手に取って,数的有利や両縛りの関係をいとも簡単に作れた時は,とても快感でした。
性格:控えめ
実数値:168-x-127-198-127-129
努力値:12-0-4-236-4-252
特性:貰い火
持ち物:シュカの実(PJCS2018で使用)→ジメンZ(第36回がにゅーオフで使用)
技構成:熱風 大地の力 身代わり 守る
配分の理由
H:身代わりのHPが1でも欲しいため,違和感を覚えるが4nを採用。
B:A197メガメタグロスの地団駄のダメージが減るため。
C:11n。刺さっている構築に出したいため,火力は出来るだけ欲しい。
S:最速ペリッパー+1。個人的に拘りスカーフを持っていない性格が臆病のヒードランは机上論だと考えている。
シュカの実:相手の地面技に対して行動保証を持つため。しかし,あまりにも耐久を削りすぎて,少し削られただけでも地面技で縛られてしまうのは本末転倒であることを今更ながら理解したため,素早さが速ければ良いものではないと実感した。
貰い火:この特性しか使用できないため。リザードンの攻撃に躊躇なく受け出しできるのが強み。
熱風:この枠は普通火炎放射だが,PJCS2018参加者の全てのメタグロスは耐久型だと決めつけていたので,結局耐えられるのならば,範囲技を打って総合的に上回るダメージを与えた方が良いという判断を下した。
大地の力:ミラーや熱風が入らない相手に打つ優秀なサブウエポン。
身代わり:ガルーラの猫騙しに合わせたり,ヒードランに有効打がない相手に対して非常に有効な技。
守る:縛られやすいポケモンであるため。
この枠は,PJCS2018の前日までウルガモスと悩んでいましたが,ウルガモスの扱い方に自信がなかったこと,リザードンに負けるのは嫌だったことからヒードランを選択しました。
結果的には,予選のスイスドローで対戦したキヌガワさんと決勝トーナメント1回戦で対戦したれもん(ナカジマ)さんの構築にヒードランが刺さっていたので,変更しなくて良かったです(リザードンには当たりませんでしたが)。
しかし,PJCS2018でガルーラを使用していた数人のプレイヤーと直接話す機会があり,どの人もヒードランの現環境での立ち位置に疑問視されていらっしゃったので,この構築をベースにWCS2018に臨むならば,まずこの枠を変更する必要があると今のところ考えています。
第36回がにゅーオフではゲンガー+ガオガエン構築を特に意識して,再びジメンZを持たせました。本当は,PJCS2018でも今まで信頼してきたジメンZを持たせたかったのですが,3Z構築になってしまうことがあまりにも不安だったことと,仮にベスト8に進んだときのPT公開でヒードランのジメンZを公にバラしたくないことから諦めました。
ランドロス(霊獣フォルム)
性格:おっとり
実数値:165-166-99-171-101-143
努力値:4-4-0-244-4-252
特性:威嚇
持ち物:拘りスカーフ
技構成:大地の力 ヘドロ爆弾 馬鹿力 めざめるパワー(氷)
配分の理由
てるるんさんの配分を拝借しました。ありがとうございました。
D:C172霊獣ランドロスのめざめるパワー(氷)を7/16で耐える。
C:めざめるパワー(氷)でH164D101(C182カプ・テテフのサイコフィールド補正サイコキネシス確定耐え)の霊獣ランドロスを11/16で1発。
S:ミラー意識。
おっとり:馬鹿力の火力が欲しかったことと霊獣ランドロスをどのポケモンと並べてもダウンロードでAが上がるようにしたかったため。この性格をおすすめして下さったジュニオさんには多大なる感謝の意を表します。
拘りスカーフ:カプ・コケコやメガゲンガー,拘りスカーフを持ったカプ・ブルル等に対して先制したいため。
威嚇:この特性しか使用できないため。霊獣ランドロスやカプ・テテフの持ち物の判別ができる可能性がある。
大地の力:メインウエポン。地震と違って「味方を巻き込まない」,「威嚇で誤魔化されない」,「グラスフィールドで誤魔化されない」の以上3点が大変優秀。
ヘドロ爆弾:主にフェアリータイプに対して。相手のカプ・ブルルへの安易な交代を許さない。
馬鹿力:メガガルーラやポリゴン2,バンギラス等に対しての最高打点。
めざめるパワー(氷):ミラーやメガボーマンダに対して。
私は,今までガルーラ構築での霊獣ランドロスを上手く扱うことができなかったので,相手の電気アタッカーや物理アタッカーにやや受け身のプレイングをせざるを得ませんでしたが,それは物理型だったからであって,特殊型ならば上手く扱えると3月下旬に特殊型の霊獣ランドロスが流行して以降,考えていました。
特殊型の霊獣ランドロスの欠点であるメガリザードンYへの打点は最速サンダーと最速ガルーラ,耐性はヒードランが担っているため,迷わず岩技の不採用に踏み切ることができました。
相手の保守的な行動が読める時や霊獣ランドロスを大事にしたい時に使う蜻蛉帰りも欲しいですが,どの技も切れないので,悩んでいるところです。
最後に,この個体を提供して下さったさきえさんには多大なる感謝の意を表します。このランドロスは通称「ケンタランドロス」とも呼んでいます。
性格:控えめ
実数値:157-63-170-110-170-93 (シールドフォルム)
157-153-70-220-70-93 (ブレードフォルム)
努力値:172-0-0-236-0-100
特性:バトルスイッチ
持ち物:ゴーストZ
技構成:シャドーボール 聖なる剣(PJCS2018で使用)→毒々(第36回がにゅーオフで使用) 身代わり キングシールド
配分の理由
H:4n+1。
C:11n。ギルガルドの攻撃に受け出しするポケモン(ガオガエンやカプ・レヒレ,サンダー等)に出来るだけダメージを入れて受けを崩壊させるため。
S:追い風込み最速メガメタグロス抜き調整(90)+3
控えめ:確かに聖なる剣の火力は欲しいが,耐久に性格の下降補正をかけてしまうと,身代わりを残せる可能性が減ってしまうため。
ゴーストZ:この構築で厄介な瞑想カプ・レヒレやサンダー,メガラグラージ,メガボーマンダ等に大きなダメージを与えることができるため。元々単体性能が高いポケモンであるため,Z技を守られたり,半減で受け出しされたりしてもその後のプレイング次第で巻き返せることがある。
バトルスイッチ:この特性しか使用できないため。
シャドーボール:Zのベース技。元々の特殊攻撃が高いのでZクリスタルを消費せずとも,かなりのダメージが期待できる。
聖なる剣:ガオガエンやキリキザンを意識した技。この枠は毒々と迷ったが,PJCS2018は1戦15分のため,毒々では倒しきれないと判断した。
身代わり:Z技の大きな圧力や高耐久により,身代わりを残しやすく,ギルガルドの行動回数を跳ね上げることができる技。また,キングシールドで防ぐことが出来ない補助技も守ることができ,ギルガルドとはとても相性が良い。
キングシールド:追加効果のAランクを2段階下げることが優秀で,メガメタグロスの地団駄やガオガエンのフレアドライブ,バンギラスの噛み砕く等のギルガルドが受けたくない接触技の選択を相手に躊躇わせることができる。
この構築のMVP。ガルーラの猫騙しや有利対面で積極的に身代わりを残し,PJCS2018で勝った対戦は,全て身代わりギルガルドによる崩しからでした。以前までこの構築が手を焼いていたカミツルギやゲンガー,ゴチルゼルに余裕を持ったプレイングを行うことができたのはとても大きかったです。
第36回がにゅーオフでは,汎用性が高い毒々を搭載させました。同大会でバルドルさんも偶然ながら,同じ持ち物と技のギルガルドを使用していたので,その強さは言うまでもないでしょう。
性格:控えめ
実数値:146-x-136-160-151-137(PJCS2018で使用)→146-x-135-161-150-137(第36回がにゅーオフで使用)
努力値:4-0-4-244-4-252(PJCS2018で使用)→4-0-0-252-0-252(第36回がにゅーオフで使用)
特性:ミストメーカー
持ち物:拘りメガネ
技構成:ムーンフォース 濁流 黒い霧 トリック
配分の理由
C:H177D150カプ・レヒレをムーンフォースで高乱数で2発(91.4%)。C161なら98.4%で2発なので,C161の方が良い。
S:耐久サンダーの上を確実に取りたいため,準速を選択。これより速いサンダーと分かったら,ガルーラの攻撃で押していけば良い。
拘りメガネ:個人的にカプ・レヒレの攻撃はC+1の状態で初めて役割が持てると考えている。しかし,私は瞑想型の扱いに自信がないため,消去法で拘りメガネを選択。このことにより,黒い霧とトリックを違和感を覚えることなく,採用することができる。
ミストメーカー:この特性しか使用できないため。サンダーや霊獣ランドロス,カプ・ブルル,バンギラス等の持ち物や配分の判別の手がかりとなる。
ムーンフォース:追加効果も狙える優秀なメインウエポン。この構築でマジカルシャインを選択したいポケモンは,濁流で事足りているため,不採用。
濁流:命中不安が気になるが,VGC2018ルールで熱湯を選択している余裕はないと個人的に考えている。
黒い霧:腹太鼓カビゴンやマリルリ,不意の能力上昇への対応。ガルーラの猫騙しによるサポートが非常に頼もしい。
トリック:テッカグヤやクレセリア,ラッキー等の時間をかけて詰めていくポケモンに対して。
実際にPJCS2018では,ヒコウZトゲキッス+怒りのツボワルビアル構築と対戦して,カプ・レヒレの黒い霧のお蔭で何とか勝利することができました。残念ながら,今回は準速が生きた対戦はありませんでしたが,多くのPJCS2018参加者の構築記事を拝見してみたところ,準速で臨んで良かったと考えています。
第36回がにゅーオフでは,PJCS2018の反省を生かして配分を少し変更しました。
基本選出1
先発 ガルーラ+サンダー
後発 カプ・レヒレ+(相手のPTに応じて1体)
序盤に,相手の固定概念を利用して数的有利を取ったり,追い風で両縛りを作ったりします。追い風が決まってガルーラの役割が小さくなったと感じたら,カプ・レヒレやもう1体のポケモンに交代して上から高火力の技を押し付けていきます。
基本選出2
後発 (状況に応じて2体)
メタグロス構築やカプ・テテフ+アギルダー構築等のカプ・レヒレやヒードラン,ギルガルドの攻撃が通りやすい構築への選出。メタグロスのアイアンヘッドの怯みは勘弁して下さい・・・。
基本選出3
先発 霊獣ランドロス+ガルーラorサンダー
後発 カプ・レヒレ+(状況に応じて1体)
カプ・コケコが先発に繰り出されそうな構築に対しての選出。ガオガエン等の猫騙しを覚えるポケモンがいたらガルーラで,それ以外ならサンダーを選出します。霊獣ランドロスが相手の構築にどれ程の負担をかけるかが勝敗を左右します。
対戦レポート
予選スイスドロー7回戦
Round1 vs さいどさん 勝ち
ゲンガー,トゲキッス,ルカリオ,アローラゴローニャ,ワルビアル,ムシャーナ
選出(相手)
先発:ゲンガー,トゲキッス
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
記念すべき初めての全国大会初戦,立ちはだかったのはまさかの怒りのツボワルビアルの構築。このような系統の構築を使用する強い人とは対戦した経験があまりなかったため,カプ・レヒレが黒い霧を簡単に通してもらえないと考え,試行回数やターン数を稼ぎやすいガルーラ+ギルガルドを先発に置き,黒い霧を搭載させたカプ・レヒレと相手の構築全体に刺さっている霊獣ランドロスを後発に置いた。
試合は,ゲンガーのサイドチェンジや呪いで上手く退場されてA+6のワルビアルを爆誕させてしまったが,カプ・レヒレの黒い霧でワルビアルの能力ランクのリセットとミストメイカーでムシャーナの催眠術をケアしつつ,最後のサイドチェンジの択に勝って辛うじて勝利。
試合後,「強い人が怒りのツボワルビアルの構築を使うのはズルいでしょ・・・」と無限に言ってた。
Round2 vs キヌガワさん 勝ち
ガルーラ,クチート,カプ・ブルル,ヒードラン,ゴチルゼル,ガオガエン
選出(相手)
先発:ガルーラ,ゴチルゼル
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
2戦目の相手は,あのキヌガワさん。過去の対戦成績は1勝2敗で苦手意識を抱いていて不安ではあったが,構築を見てギルガルドが明らかに刺さっていることが分かったので,身代わりのサポートができるガルーラと共に先発に置き,ガオガエンを意識してヒードランとカプ・レヒレを後発に置いた。
試合は,序盤にギルガルドがゴチルゼルに全く仕事をさせずに倒すことに成功して勝利をほぼ確信したところで,ヒードランの熱風がHPが半分程のカプ・ブルルに外れてしまい,馬鹿力Zで返り討ちに遭ってしまう。その時は,冷や汗をかいたが,拘りメガネ持ちのカプ・レヒレのムーンフォースでHPが6割程のカプ・ブルルを削りきることに成功。ギルガルドと不意打ちしか有効打がないガルーラの1対1の対面ができ,HPの残量で分があったため,こちらはキングシールドだけをこのターン以降選択し,3ターン後にTOD狙いであるとキヌガワさんが悟って降参を貰い,勝利。
ちなみに,ゴチルゼルの特性が勝ち気であることは全く気づいていない。
Round3 vs モブキャラさん 負け
オオスバメ,ミミッキュ,コータス,カメックス,霊獣ボルトロス,カプ・ブルル
選出(相手)
後発:?
選出(自分)
先発:ガルーラ,サンダー
対戦前に2番卓であったため,スタッフの人が1番卓の人たちに配信の交渉のやりとりが聞こえた。その後,1番卓の人が断ったため自分たちのところにスタッフが来たが,「断って大丈夫なんだ」という知識を得てしまったため,もちろん断った。
2連勝と勢いに乗りかけている中,3戦目の相手は,モブキャラさん。本名と顔から誰かは推測できなかったが,TNが分かった瞬間,HNと同じだったためオオスバメの人だと一瞬で分かった。モブキャラさんの構築を見たとき,本当にオオスバメを使っていることに驚いたが,ガルーラ+サンダーならどの並びでも対応できると考え,この2体を先発に置いて,全体的に刺さりの良いヒードランとカプ・レヒレを後発に置いた。
試合は,1ターン目にガルーラはミミッキュに,カメックスはメガシンカしてサンダーに猫騙しを打ち合い,2ターン目に自分の勝手な思い込みで10万ボルトZでミミッキュが落ちるかつカメックスが守るを持っていない読みの行動をしてしまったことが裏目に出てしまい,メガガルーラの捨て身タックルをカメックスに守られて,ミミッキュに10万ボルトZを耐えられてトリックルームを決められてしまい,為す術なく負け。
結果論ではあるが,ミミッキュに肝っ玉捨て身タックルと10万ボルトZを重ねていたとしても,霊獣ボルトロスが辛いので,ヒードランの代わりにギルガルドを後発に選出すべきだった。
Round4 vs westさん 勝ち
バンギラス,真昼ルガルガン,カプ・テテフ,メタグロス,ボーマンダ,トリトドン
選出(相手)
選出(自分)
後発:ガルーラ,カプ・レヒレ
気持ちを切り替えて,4戦目の相手はwestさん。ハリボーグのぬいぐるみで一瞬で分かった。1番卓がある列の最後の対戦卓ではあったが,皆さんが配信を断り続けて自分たちのところまで来たのは面白かった(もちろん,断った)。来年からはもしかしたら配信は断れないかもしれない。
westさんの構築は,バンギラス+真昼ルガルガンとカプ・テテフ+メタグロスを合わせた非常に前のめりな構築。バンギラス以外はギルガルドが非常に刺さっているので,バンギラスに強く,威嚇でルガルガンとメタグロスの圧力を小さくできる霊獣ランドロスをギルガルドと共に先発に置いて,トリドドンに強いガルーラとカプ・レヒレを後発に置いた。
試合は,1ターン目にメタグロス→バンギラスへの交換は読めてはいたが,ルガルガンの行動保障を減らすために,ルガルガンに馬鹿力,ギルガルドは身代わりを選択。ギルガルドがルガルガンの岩雪崩の怯みに屈さずに身代わりを残せたのが大きく,周りのサポートを受けながらギルガルドが暴れて勝ち。
これで3勝1敗。念願のWCS出場まであと1勝のところで,現実はそんなに甘くないことを知る。
Round5 vs ベテさん 負け
カプ・コケコ,ゴチルゼル,ボーマンダ,ガオガエン,カミツルギ,カビゴン
選出(相手)
後発:カプ・コケコ,カビゴン
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
WCS行きを賭けた試合になる5戦目の相手は,前日に一緒に寿司を食べにいったベテさん。過去の対戦で1度も勝ったことがない人なので,絶対に当たりたくなかった・・・。しかし,ベテさんの構築を見てギルガルドが非常に有効であるとすぐに分かったので,ギルガルドを一番サポートできるガルーラをギルガルドと共に先発に置いて,全体的に刺さりの良い霊獣ランドロスとカプ・レヒレを後発に置いた。
試合は,序盤にギルガルドの身代わりを残すことができ,優勢に進めることができると思ったが,メガボーマンダの火力が予想以上に高く,カプ・コケコを縛っていた霊獣ランドロスが倒れてしまう。それと引き換えに何とかギルガルドでボーマンダを倒し,こちら側がガルーラ+ギルガルド,ベテさん側がゴチルゼル+デンキZ未使用のカプ・コケコの対面(フィールドはミストフィールドで猫騙しは使用済み)。カプ・コケコにメガガルーラの不意打ちとギルガルドのシャドーボールを重ねて倒すべきではあったが,それでは落ちないと勝手に思い込んでしまい,捨て身タックルを選択する痛恨のミス(もちろん,不意打ち+シャドーボールで倒せていた)。これが響き,ギルガルドが毒々を搭載していないこともあり,カビゴンを倒せず,TODで負け。
3戦目に引き続きダメージ感覚のなさを露呈して「1月INCで予選抜けして沢山時間があったのに何やっているんだ。」と自分で自分を責めていた。
Round6 vs ユウキさん 負け
ゲンガー,ガオガエン,ジャラランガ,カプ・ブルル,ポリゴンZ,ピッピ
選出(相手)
先発:ゲンガー,ガオガエン
後発:ピッピ,カプ・ブルル
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
6戦目の相手は,ユウキさん。ヒートロトムのぬいぐるみでゲンガー+ジャラランガ構築でPJCS予選を抜けた方だと分かった。ユウキさんの構築は,予選の時と同じくゲンガー+ジャラランガ。大体の人はこの構築を見て先発はゲンガー+ガオガエンで繰り出してくるので,ギルガルドでゲンガーに圧力をかけられるように,ガルーラをギルガルドと共に先発に置いて,全体的に刺さりの良い霊獣ランドロスを後発に置くまではすぐに決まったが,最後の1体をヒードランかカプ・レヒレにするか非常に迷ったが(BO1またはBO3の1戦目で強いプレイヤーはこの構築にジャラランガは選出してこない),ポリゴンZを出される可能性もあったのでカプ・レヒレを選択した。
試合は,ユウキさんの先発が予想通りゲンガー+ガオガエン。メガゲンガーの構築は,ゲンガーが序盤に倒されたら一気に劣勢になるので,ゲンガーは保守的な行動を取ることが多いという6世代の頃からの経験則を基に,ガルーラはガオガエンに猫騙し,ギルガルドは身代わりを迷わず選択。試運転や今日の対戦でもギルガルドの身代わりを読んでくる人はいなかったため,正直これでWCS行きは決まったと思った。しかし,ゲンガーは守っておらず,ギルガルドにシャドーボールを打っており,ギルガルドの残りHPが1/4未満になったため,身代わりを残すことができず,これが大きく響き,ゲンガーを倒すことができずに負け。
対戦後,ユウキさんにそのことを聞いてみたら,ギルガルドの身代わりを読んでいたらしい。BO1でその行動できるの凄すぎるでしょ・・・。
Round7 vs シャロンさん 勝ち
カプ・テテフ,アギルダー,ゲンガー,ガオガエン,霊獣ランドロス(?),霊獣ボルトロス(?) (すみません,曖昧で覚えていないです)
選出(相手)
先発:ゲンガー,アギルダー
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
3勝3敗。遂に追い込まれてしまった。しかも,プレミでの負けと6戦目の負けは自分にとって非常に精神的に大ダメージだった。しかも,最終戦の対戦相手は世界大会常連のシャロンさん。半ば勝つことを諦めかけていたが,会場やTwitterで応援して下さった人たちのために悔いのない対戦をしようと気持ちを切り替える。
シャロンさんの構築はカプ・テテフ+アギルダーにメガゲンガーが入った珍しい構築。6戦目の嫌な光景が蘇るが,ギルガルドを大事にすれば勝機はあるので,ガルーラをギルガルドと共に先発に置き,フィールドを変えられるカプ・レヒレ,ゲンガーを上から縛れる霊獣ランドロスを後発に置いた。
試合は,6戦目の経験から1ターン目からメガゲンガーにギルガルドのシャドーボールZを選択するが,守られてしまい諦めかけていたが,厄介なアギルダーは霊獣ランドロスと共に命懸けで散って,カプ・テテフの持ち物が拘りスカーフ一点読みで動いたら,拘りスカーフだったため何とか捲って勝利。
今日一番の緊張感のある試合で,強い相手に対して勝利をもぎ取ることができて良かった。この瞬間,念願のWCS出場権を獲得する。余談だが,先日ニコ生のWCSのタイムシフトを見ていたら,シャロンさんがPJCS2018のスイスドロー最終戦の対戦相手は自分なのにwestさんと間違えていた(kazuki君にもゴリケン教官と間違えられた)。
上位50人には入ることができたが,決勝トーナメントに進むことができるのは上位32人までで4勝3敗の人は高いオポネントが求められる。序盤の2連勝と自分が負けた3人が上位50位であったのが幸いしてオポネントが高く,上位32人に滑り込むことができた。ボードに張り出された結果用紙からそのことを確認できた瞬間,人目をはばからずにガッツポーズをしてしまう程,とても嬉しかった。そして,限定のTシャツと帽子を貰えたのも嬉しかった(これでオフに着ていって自慢できる)。
決勝トーナメントからは対戦形式がスイスドロー予選のBO1からBO3に変わる。当初の目標は,最低でもWCS出場権獲得であったため,PJCS2018までBO1の練習を主にやってきたことから,少し不安ではあったが,ここまで来たからには目標をWCSDay2出場権獲得,欲を言えば,トラベルアワード(TA)獲得に気持ちを切り替えて対戦に臨んだ。
決勝トーナメント
Top32 vs れもんさん 勝ち(○○-)
ガルーラ,クチート,カプ・ブルル,ヒードラン,ゴチルゼル,ガオガエン
決勝トーナメント1回戦の相手は,1月INCで抜けて2年連続WCS出場権を獲得したれもんさん。対戦する人は全員強者であるのは分かってはいるが,息をつく暇は一瞬たりともないことを実感する。
しかし,見せ合いの時にれもんさんの構築に既視感を覚える。スイスドロー予選の2戦目で対戦したキヌガワさんと同じ6体であった。全く同じ型であるとは限らないが,ギルガルドがヒードランより速いこと,カプ・ブルルがカクトウZであることといった有力な情報を得ているうえで,キヌガワさんと対戦した時と同じ選出で1戦目に臨んだ。
1戦目
選出(相手)
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
ギルガルドの身代わりが確実に残りやすい先発に思えたので,1ターン目にガルーラはガオガエンに猫騙し,ギルガルドは身代わりを迷わず選択したが,まさかのゴチルゼルから地面タイプのめざめるパワーがギルガルドの身代わりにヒットし,身代わりが消えてしまう(そもそも,ゴチルゼルの特性が勝ち気だと気づいていないため,カミツルギ意識の炎だと勘違いしていた)。ギルガルドを早々に失うのはもったいない気もしたが,ゴチルゼルの影踏み(気づいていない)が厄介なので,ギルガルドのシャドーボールZでゴチルゼルを倒すのと引き替えにガオガエンのフレアドライブでギルガルドが倒されてしまう。しかし,ゴチルゼルが場を離れたことで,威嚇が入ったガルーラを戻すことができ(気づいていない),ヒードランの熱風回避や,カプ・レヒレの濁流による命中ダウン(これが影響したことはなかったが,強気な選択を躊躇う原因を作ったのは確かなので)というズルも加わり,火力で押し切って勝利。
2戦目
選出(相手)
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
序盤にギルガルドで暴れられたら勝てると考え,1戦目と同じ選出。ギルガルドのシャドーボールZをゴチルゼルに守られても,その後のシャドーボールで倒すことができ,1戦目の経験から,ギルガルドを失っても構築相性の良さから捲りやすいと考えたため,1ターン目からゴチルゼルにギルガルドのシャドーボールZを選択すると,これが通ったため,後は1戦目と同様に上から高火力を押しつけ続けてそのまま勝利。
ストレート勝ちでかつ試合時間も短かったので,一息つける時間ができたのは良かった。試合直後にれもんさんと話す機会があり,この構築のギルガルドに身代わりが搭載されていることは読まれやすいらしいとおっしゃっていた。強者相手には,凡人の考えた付け焼刃の戦法は通用しないことを大変痛感したひとときであった。
とはいえ,これでベスト16に進出。次勝てばベスト8でWCSDay2出場権を獲得できることを意味するので,再び対戦に向けて集中する。
Top16 vs みずみさん 負け(××-)
ゲンガー,ガオガエン,アシレーヌ,カミツルギ,ピッピ,ジャラランガ
決勝トーナメント2回戦の相手は,みずみさん。過去に1度も対戦したことはないが,誰も考えないような強い型のポケモンを使用して安定した成績を残している方という印象を持っている。
みずみさんの構築は,本日3回目のゲンガー+ガオガエン構築。BO3なので,スイスドロー予選の時と同様の選出をしてまずは相手の出方を伺う。
1戦目
選出(相手)
先発:ゲンガー,ガオガエン
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
みずみさんの構築は守り寄りの構築であると考えたため,1戦目は逆に攻めの立ち回りを行い,2戦目以降で本来の守りの立ち回りでBO3を制すのではないかと判断。それに加えて,スイスドロー予選での経験とれもんさんの話を総合して1ターン目からギルガルドのシャドーボールZがゲンガーに直撃するのではないかと考え,1ターン目からガルーラはメガシンカしてガオガエンに猫騙し,ギルガルドはゲンガーにシャドーボールZを選択する強気の行動に出る。しかし,ゲンガーは守っており,頭を抱える。
2ターン目,1ターン目でギルガルドがガオガエンより速いことが分かったため,ゲンガーを引いてくるのではと考え,ガルーラはゲンガーに万が一動かれたこともケアして不意打ちを選択しながら,ギルガルドは身代わりを選択する。しかし,ゲンガーは居座っており,不意打ちも不発に終わり,ガオガエンのフレアドライブでギルガルドの身代わりを破壊した後にゲンガーはトリックルームを選択。
3ターン目,1・2ターン目共に読まれているとはいえ,トリックルームを選択したことでギルガルドがゲンガーを縛っている現状は変わらない。ゲンガー+ガオガエン構築のガオガエンの火力を考えると,残りHP75%のギルガルドでも落とせないだろうし,ゲンガーの守るでこのターンのギルガルドの攻撃をやり過ごされたとしても,A-1とはいっても,メガガルーラの捨て身タックルのダメージは無視できないだろうと考え,ガルーラはガオガエンに捨て身タックル,ギルガルドはゲンガーにシャドーボールを選択する。ゲンガーは守っておらず,ゲンガーをギルガルドで処理できると思った矢先,ガオガエンのフレアドライブでギルガルドが急所ではないのに倒れてしまう予想外の出来事が起こる(後からダメージ計算してみると,A154のガオガエンのフレアドライブがギルガルドに75%以上入るので完全にプレミでした)。このことでゲンガーを処理できずにこの構築で辛いアシレーヌに滅びの歌を上手く決められてしまい,負け。
2戦目
選出(相手)
先発:ゲンガー,ガオガエン
選出(自分)
先発:ガルーラ,ギルガルド
後発:サンダー,カプ・レヒレ
アシレーヌとカミツルギの組み合わせが辛かったので,刺さっていなさそうな霊獣ランドロスの代わりにサンダーを後発に置く。
1戦目のガオガエンの高火力(気づいていない)とギルガルドのシャドーボールZを見て,2戦目はゲンガーを大事に扱ってくるだろうと考え,特性の肝っ玉を残すために,ガルーラはメガシンカせずにガオガエンに猫騙しを1戦目と同様に選択し,今度はギルガルドに身代わりを選択するが,ゲンガーはギルガルドにシャドーボールを選択しており,ギルガルドの残りHPが1/4未満になったため,身代わりを残すことができずに天を仰ぐ。これが響き,終盤にネタバラシとしてガオガエンのフレアドライブZ(気づいていないから1戦目でギルガルドが倒された原因を勘違いしている)でサンダーが倒されて降参を選択。
試合直後にみずみさんと話す機会があり,やはり,自分の考えは全て読まれていらっしゃった。ここまで勉強不足であると,高みを目指すのには,自分は全然ふさわしくないと痛感したひとときであった。ジメンZヒードランを素直に使用していれば勝てたのではと考えたこともあったが,一矢報いることはあったとしても恐らく勝てなかったと考えている。
自分のPJCS2018は,ギルガルドの大活躍に終わった反面,過度なギルガルドへの信頼に対する危惧が大きな収穫であり,この経験がWCS2018の構築作成の手助けになっていく。
感想
1月INCで予選を抜けてPJCS2018まで多くの時間があったにもかかわらず,負けた対戦はプレイングミスやダメージ感覚の欠如が主な原因で,WCS2018Day1の権利は獲得することはできましたが,実力不足を痛感する悔しい結果に終わりました。
最後に,調整に付き合って下さった方,現地やTwitterで応援して下さった方にこの場を借りて多大なる感謝の意を表します。
ここまで読んで下さり,ありがとうございました。
VGC2018 Report No.1 S2ダブル最終レート2000 「Kangaskhan+Pheromosa」
7世代開幕以降,継続して使い続けていたメガガルーラの構築を取り巻きの移り変わりを記述しながら,インターネット大会「2018 International Challenge January」の過程まで紹介します(この一文から皆さんは既に勘付くとは思われますが,今回の記事は長くなりますので,目次をつけました)。
No.1
インターネット大会(ウルトラスーパーハイパーチャレンジ) 5位 レート1806(28-6) 「HBテッカグヤ+ジメンZジガルデ Final」
先日行われたインターネット大会のウルトラスーパーハイパーチャレンジで使用した構築を紹介します。
構築経緯
- この大会のルールは,2017年に行われたインターネット大会のシャドースチールのウルトラサン・ウルトラムーン版だと理解し,シャドースチールで使用した構築をベースに考察を開始。
- この大会がインターネット大会のシャドースチールと大きく違う点は,幻のポケモンであるネクロズマが黄昏の鬣(以下,日食)・暁の翼(以下,月食)フォルムやウルトラネクロZを使用できることである。そのため,ウルトラネクロズマに弱いバシャーモの解雇や,ジガルデの蜷局を巻くを竜の舞へ変更せざるを得なくなった。
また,ネクロズマ対策にデオキシスの10万ボルトを悪の波動に変更した。 - 構築全体のパワーを上げたかったので,日食・月食ネクロズマを少なくとも1体は使用したいと考えた。流石に,ネクロズマ対策にポケモン竜王戦でも使用率が高かったブラッキーやメガギャラドスを始めとした悪タイプが環境に蔓延することは理解していたので,ウルトラネクロズマ及び月食ネクロズマの使用を諦め,自分がポケモン竜王戦の予選で使用した最強のテッカグヤをグレードアップさせたソルガレオZ持ちの日食ネクロズマを使用したら強いのではと考えた。
相手のマーシャドーやウルトラネクロズマ,月食ネクロズマを考えると,安易に日食ネクロズマが暴走できないため,ステルスロックを始めとした起点作りができるポケモンが必要だと考えた。そのポケモンは,特性の砂起こしで気合いの襷を潰し,ステルスロックの他に欠伸や吹き飛ばしといった優秀な技を覚え,前回使用率1位のマーシャドーを起点にすることが出来るカバルドンが真っ先に決まった。 - インターネット大会のシャドースチールでの反省とカバルドンの使用率が高いと予想したことからフェローチェの持ち物を気合いの襷,特殊型に変更した。そして,フェローチェは癖が強いポケモンなので,縛れるポケモンと同等に起点にされるポケモンも多い。なので,蜻蛉帰りだけでは厳しい戦いになると考え,頭の中がスッキリしない状態でフェローチェの覚える技の一覧をある日ふと見ていたところ,「エレキネット」という文字を見た瞬間,自分の頭が一気に活性化した。
- 以上より,メインロムで使用した構築は以下の通りである。
メインロムの結果は,最高レート1720台,最終レート1700台の惨敗だった。反省点は,カバルドンがほとんど選出できなかった影響で日食ネクロズマも選出し辛かったことと,テッカグヤ+ジガルデの並びが熱風と竜の波動搭載のウルトラネクロズマ1体に簡単に崩壊してしまうことである(悪タイプガン無視のフルウエポンのネクロズマを使うな(キレ))。また,自分のテッカグヤに対して相手が身代わり搭載のジガルデを上手く合わせてきたとき,自分の構築にマーシャドーがいないことやジガルデが蜷局を巻くを搭載していないことを良いことに簡単に起点されて,崩壊してしまうことも目立った。 - 5より,カバルドンと日食ネクロズマを構築から外し,代わりにマーシャドーを採用した。残り1体に求める条件は,「特殊ネクロズマに受け出しができて,1撃で倒せる(物理はテッカグヤで間に合う)」,「積み技を覚え,1回でS種族値130を抜き去ることができる」,「不利対面でも,先制技や特性で気合いの襷を潰す最低限の仕事ができる」,「テッカグヤとの相性が良い(2パターン目のテッカグヤ+@の形を作りたい)」,「ジガルデに起点にされない」,「メガシンカを使用しても良い」の全てだった。そんな机上論スレスレのポケモンなんているわけ・・・
いた。
以下,サブロムで使用した構築とその解説です(前回の記事と重複する内容は省略)。
バンギラス 性格:陽気
努力値:0-252-0-x-4-252 実数値:341-336-256-x-237-243→341-396-336-x-277-265
実際,選出する機会は少なかったですが,このポケモンを構築に入れたことで月食ネクロズマが全く出てこなかったので,このポケモンにたどり着くことができて本当に良かったです。
デオキシス 性格:無邪気
努力値:0-4-0-252-0-252 実数値:241-397-76-459-68-438
先発ネクロズマと対面してガッツポーズしてドヤ顔で悪の波動を選択したら,ほとんどのプレイヤーは引いてきたので真顔になりました。サイコブーストは良く当ててくれました(マッシブーン統一に一回外した)。
ジガルデ 性格:意地っ張り
努力値:12-244-0-x-0-252 実数値:360-326-278-x-226-289 (50%フォルム) →576-326-278-x-226-269 (パーフェクトフォルム)
恐らくジメンZを使っていたのは自分だけだと思います。毒々を搭載していない人は,バルジーナやブラッキー等の物理受けに簡単に受けられてしまいますが,そのことについてどう考えていたのでしょうか?
フェローチェ 性格:無邪気
努力値:0-4-0-252-0-252 実数値:283-311-110-373-99-441
この構築のMVP。気合玉は十数発選択して全て命中して,上述のマッシブーン統一に負け寸前のところで凍らせて逆転勝ちした(サイコブースト避けたし,冷凍パンチで凍らせてきたからまぁ。)最強の上振れポケモンでした。蜻蛉帰りは,カバルドンの欠伸の回避したり,デオキシスに打ってバンギラスで受けて特性の砂起こしで1ターンで潰したり(一回もデオキシスにマッチングしませんでしたが),ただ単に相手のポケモンの気合の襷を潰したり,フェローチェの気合の襷を守るために採用しました。エレキネットはギャラドスやリザードン,相手のラス1に打って後続のジガルデやバンギラス等で択を発生させずに狩り取るために採用しました。
テッカグヤ 性格:腕白
努力値:252-0-252-x-0-4 実数値:398-238-335-x-238-159
特に語ることはないです。とても強かったです。
マーシャドー 性格:陽気
努力値:0-252-4-x-0-252 実数値:321-349-197-x-216-383
今大会は日食ネクロズマ(月食は言うまでもないですが)がウルトラバーストするかしないかの択とステルスロックの影響で多少動き辛さは感じましたが,強さはインターネット大会のシャドースチールの頃と変わらず健在でした。
基本選出2
相手の構築によって,基本選出1・2にバンギラスやマーシャドーを組み込みます。
苦手なポケモン・構築
ステルスロック+竜の舞と鉄壁搭載のメガボーマンダ(こちらのレートが1749で相手のレートが1829のときに当たって負けました)
マーシャドー統一(恥ずかしながら,為す術がなかったです)
身代わり搭載のジガルデ(今回は上手いジガルデ使いにマッチングしなかったので,助かりました)
成績
(1戦選出画面時に原因不明の回線切れが発生しました。この場を借りてマッチングした方への謝罪を書かせて頂きます。申し訳ありませんでした。)
この試合勝ってウルトラスーパーハイパーチャレンジでレート1800台に到達しました!
— コウヘイ (@keima1212ab) May 27, 2018
おやすみなさい。 pic.twitter.com/8nC0wBKcJM
最後に,記事を見て分からないことや疑問に思ったことがあれば,自分のTwitter(@keima1212ab)に気軽にリプを下さい。
ここまで見て下さってありがとうございました。
US・UMリーグ シーズン8 スペシャル(マーク不問かつ1体のみ全解禁のシングルバトル) 6位(レート1863) 「Hippowdon + Xerneas Final」
US・UMリーグのシーズン8のスペシャルで使用した構築を紹介します。
構築経緯
- 2017年の10月に第3回ポケモン竜王戦のルールが発表され,シーズン2のスペシャルで大変優秀な成績を収めた上記の構築を軸に挑もうと決意。
- シーズン2のスペシャルとは違い,ゼルネアスを使用する上で最も障害となるポケモンである黄昏の鬣フォルムのネクロズマ(以下,日食ネクロズマと記載)とミミッキュの専用Z技(ぽかぼかフレンドタイム)がウルトラサン・ウルトラムーンの新要素として追加されてしまった。それに加えミミッキュについては,シーズン2では開拓されていなかった呪い搭載型が今では多くの人が認知し,使用されていてもおかしくはない程常識化したため,積み構築の課題となった。
- また上の構築では,拘りスカーフ持ちカイオーガ+ミミッキュが大変辛く,ウルトラバーストしたネクロズマ(以下,ウルトラネクロズマと記載)の影響でレックウザやボーマンダの使用率が低くなると予想し,マンムーを構築から外し,あまり目立った活躍ができなかったルカリオと化身ボルトロスも構築から外した。最初に,ウルトラネクロズマやメガゲンガー,メガボーマンダ,メガレックウザに強い拘りスカーフ持ちのカプ・テテフを拘りスカーフ持ちカイオーガの対抗策として考えたが,結局根源の波動が外れる(15%)という圧倒的な不利なお祈りをしているだけだと感じ,候補から外した。拘りスカーフ持ちカイオーガ限定の対策であれば候補はいくらでもいるが,上記のように汎用性の高さを重視していたため,これに該当するポケモンをなかなか発見できずに,頭を抱えていた。そんな時,竜王戦の考察を一緒に行っていたWCS2017ベスト16のたきさん(@takitaki_20)からのがむしゃら搭載のマンムーの提案をヒントに,がむしゃらを覚えるポケモンで汎用性の高いポケモンを探したところ,がむしゃらの他に追い風やアンコール,置土産等のゼルネアスやボーマンダの積みのサポートができることに加え,特性の悪戯心により,優先度+1の技に変化できる自然の力を覚えるエルフーンに辿り着くことができた。また,ミミッキュ対策としてHD振りのテッカグヤを考えていたが,剣の舞とミミッキュZでテッカグヤは半減でありながらも強引に削られてしまい,対策として出てきたにもかかわらず,ほぼ1:1交換またはシャドークローの急所も考えると最悪突破されかねない悲惨な事態になってしまうことに違和感を覚えた。このことに関して,たきさんはAS振りのボディパージ搭載ハガネZ持ちテッカグヤを提案し打開を図ろうとされていた。正直初めは疑心暗鬼ではあったが,話を聞いてみると,非常に強い型である(詳しくは後述)ことを理解し,採用に至った。このやり取りがなければ,今回の優秀な結果はおろか,この記事を書くことすらもなかったと考えているので,たきさんには非常に感謝している。
- 最後の1枠について,まず,ゼルネアスに大きな圧力をかけることができたり,使用率が高いと予想されるミミッキュやネクロズマ,グラードン,ナットレイ,クチート,メタグロス,ギルガルド等に対して特性の影踏みを生かしての道連れや高火力のゴースト技によって高確率で相打ち以上の結果を残せるゲンガーを考えた。しかし,不可能ではあるが,メガボーマンダとメガゲンガーを同じ対戦で選出したいと考えることが目立ったため,強引ではあるが,メガシンカ前の特性の威嚇により,Zワザ以外のミミッキュの攻撃が致命傷にならないボーマンダの方に軍配が上がり,ゲンガーは候補から外れた。最後の1枠を再び探す前に,竜王戦やシーズン2のスペシャルの環境を軽く振り返ってみたところ,グラードンやネクロズマの影響で炎,水,岩,鋼,格闘タイプのポケモンが少ない印象を抱いており,上記のタイプで環境に存在するポケモンは,トリックルームを絡めた低速のポケモンであると判断した。このようなタイプを苦手としており,上を取ってさえいれば相性を逆転できる可能性を秘めているポケモンといえば・・・
コイツですね。 - 以上より,ポケモン竜王戦の予選で使用した構築は以下の通りである。
結構自信のある構築であったが,単刀直入に言うと,結果はサブロムで最高レート1742,最終レート1710くらいの惨敗だった。レート1742vsレート1760台の対戦のラス1オニゴーリvsミミッキュ対面でミミッキュZ読みの守るを読まれて剣の舞を選択されてしまい,敗北してしまった。読み勝っていれば,予選抜けの可能性があったが,その前の同様の対面で,初手からミミッキュZ使用されたから無理(キレ)。このように,最も警戒していた「はず」だったミミッキュに崩されて敗北した対戦が目立った。理由としては,エルフーンがゴーストタイプに対してほぼ無力であり,置土産でゼルネアスやテッカグヤ等に繋いでも,化けの皮が残っているため,剣の舞や呪いで簡単に切り返されてしまうからである。他にも毒菱展開や滅びの歌搭載のメガゲンガーには為す術もなかった。また,止めを刺すように初見でエルフーンと対面したゲンシグラードンに大地の力を選択したプレイヤーが現れた時,「誰かが自分の構築を晒している」と被害妄想に陥る程,負ける度にシーズン2のスペシャル5位のプレッシャーが重くのしかかり,同時に一緒に考察していた方々に申し訳ない気持ちで一杯だった。 - Twitterでポケモン竜王戦の本戦に出場する人がフレ戦を募集しており,このルールが自分にとって不完全燃焼であることから,対戦の意欲は大いにあったが,FF外から多少環境が違うシーズン2のスペシャル5位の成績を掲げて申し込むのに違和感を覚えたため,リプを送ることができなかった(でも,フォロワーのSNOWさんとは対戦させて頂いた(負けた))。そんな自分にあるチャンスが訪れた。ポケモン竜王戦で準優勝されたナインさんが仲間大会を開催したのである。もちろん,自分はこの大会に参加し,3位という結果でこのルールを締めくくることができた(JCSでもそうだが,毎度予選が終わってから構築が完成するのは何なんだ?)。
ミミッキュに強い憎しみを持ってボーマンダの代わりにギャラドスを入れたが,強いとは思わなかった(ミミッキュに負けたため)。 - ポケモン竜王戦の本戦も終わり,一息ついたところにシーズン8のスペシャルバトルの内容がPGLから発表され,その内容がいわゆるシーズン2のスペシャルバトルのウルトラサン・ウルトラムーン版だった。このルールで1ページ目を取ることができれば,ポケモン竜王戦の雪辱を果たすことができると考え,再び考察を初めて見たところ,この構築のエルフーンとギャラドスに疑問を持ち始めた。エルフーンについては,上記より言うまでもないが,ギャラドスについては,そもそもS種族値がミミッキュより下回っている時点で,特性が型破りであってもミミッキュに強いとは言えないのではないかと考えた。また,ポケモン竜王戦の本戦の結果からバシャーモやレックウザ,イベルタルの使用率が上がること,命の珠持ちA189アルセウスのA+2神速を耐えられないのは辛いと考えたため,再びボーマンダを採用した。そして,上記の3体とミミッキュ,そして拘りスカーフ持ちカイオーガに対する切り返し,欲を言えば,カバルドン展開を阻害してくるゲッコウガやカプ系に対して強い裏選出の先発要員としてのポケモンを探していたところ,ナインさんがポケモン竜王戦の本戦で使用した拘りスカーフ持ちアーゴヨンが上記のほとんどを満たしていたので,ようやく最後のピースが埋まった。
以下,使用した構築とその解説です(上記の記事と重複する内容は省略)。
オニゴーリ 性格:臆病
努力値:172-x-0-0-84-252 実数値:177-x-100-100-111-145
ゼルネアスに釣られて出てきたポケモン(クチート,ナットレイ,テッカグヤ等)は,基本オニゴーリで起点にできるので,ゼルネアスとの相性は抜群です。ミミッキュとゲンガー,バシャーモ以外のオニゴーリの天敵は,環境に全く刺さっていないので,オニゴーリを使用している側にとって追い風でした。
ボーマンダ 性格:陽気
努力値:4-252-0-x-0-252 実数値:171-187-100-x-100-167→171-197-150-x-110-189
シーズン8のスペシャルでは,欲張って積むことはせずに,ゼルネアスやオニゴーリのために相手のポケモンの頭数を減らすことを念頭に置いて動かしていました。メガレックウザの上を取ることができる重要さを改めて理解しました。
カバルドン 性格:慎重
努力値:252-0-0-x-252-4 実数値:215-132-138-x-136-68
シーズン2のスペシャルよりは動かし辛かったですが,起点作り要因として申し分ない活躍をしてくれました。努力値をHDに振り切っているお蔭で,カプ・コケコに不意の草結びを打たれてもゲームプランが崩れることはなく,むしろ,拘り眼鏡だった場合は,ボーマンダやテッカグヤの積みの起点になるのでカモでした。シーズン8のスペシャルでは,拘りスカーフが1位の癖に,全プレイヤーのカプ・テテフが挑発を打ってきたので,今後,PGLのデータは信用しないでしょう。
ゼルネアス 性格:控えめ
努力値:156-x-28-228-12-84 実数値:221-x-119-198-120-130
特に語ることはない最強のポケモン。上記の記事でも記述していますが,C+2のムーンフォース2回でほとんどのポケモンが倒せることを意識して動かしていました。あと,特に意識していたわけではないのですが,フェアリーオーラ補正のA156ミミッキュZを確定耐えするみたいです。
テッカグヤ 性格:意地っ張り
努力値:4-252-0-x-0-252 実数値:173-168-123-x-121-112
何度も窮地を救ってくれたこの構築のMVP。たきさんには頭が上がりません。カプ・テテフや化けの皮をはがしたミミッキュと対面させてボディパージからの全抜きを狙います。A+1ヘビーボンバーZで耐久無振りのメガレックウザやウルトラネクロズマ(ウルトラバーストを促すために,余裕があれば,死に出し前のポケモンをあえて地震や火炎放射で倒していました)を余裕で落とすことができます。一生分の超絶螺旋連撃のエフェクトを見たと言って良いほど,読まれませんでした。ありがとう,テッカグヤ。
アーゴヨン@拘りスカーフ 性格:控えめ 特性:ビーストブースト
努力値:4-x-0-252-0-252 実数値:149-x-93-196-93-173
技:流星群 ヘドロウェーブ 火炎放射 蜻蛉帰り
ナインさんがポケモン竜王戦で使用したそのままの技構成と配分です。臆病でない理由は,C-1の流星群で耐久無振りのメガボーマンダを落とせる等のビーストブーストの恩恵を受けたいためです。ドラゴンZを持たせたい場面もありましたが,ゲッコウガやカプ・コケコ,フェローチェ,拘りスカーフ持ちのカイオーガへの対抗策が失われてしまうため諦めました(恐らくオニゴーリの代わりに上記のポケモンに強いポケモンを採用すれば良いと思いますが,見つけられませんでした)。
困ったらこの選出。数値が高いので,多少の運要素は跳ね返せる可能性があります。
基本選出2
カバルドン+テッカグヤ+ゼルネアス
基本選出3
アーゴヨン+(ゼルネアス,ボーマンダ,オニゴーリから2体)
主にグラードン構築に対して。
特殊グラードン+呪いミミッキュ
気合の襷持ちゲッコウガ(分かっていたらカバルドンでなんとかなります)
キノガッサ
メガジュペッタ(高確率で相打ちにされるので切るポケモンを間違えないことが重要です)
成績
S8スペシャル6位でした! pic.twitter.com/Je4Noi5YBl
— コウヘイ (@keima1212ab) 2018年3月13日
48時間以内に1ページ目達成
恐らく1ページ目だと思います。
— コウヘイ (@keima1212ab) 2018年3月12日
潜る時間が2日しかなく大変でした。
ゼルネアスが強いことを改めて証明できて良かったです。
S8お疲れ様でした。 pic.twitter.com/YF9zdtfduT
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ここまで見て下さってありがとうございました。