Kohei's brain

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VGC2017 Tapu Koko + Raichu-Alola & Rain Final 【Bo3 Cup Final Best8】

 

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 前回のVGC2017の記事の続きです。

 

構築の経緯

 

1.JCSでのアローラガラガラの予想外の多さに自分の計画が破壊されてイライラしたので,アローラガラガラに最高に殺意を持ったカプ・コケコ+アローラライチュウの構築を組もうと考えたのがきっかけ。

 

2.アローラガラガラを簡単に黙らせることが出来る構築として,始めに考えたのは「雨」構築だった(前回の記事で,雨構築は自分の考えに当てはまらないと記述していたが,アローラガラガラを殺すためには多少考えが歪んでも仕方がない)。また,JCSでは,トリックルーム後のポリゴン2+ギガイアスにも為すがままにやられていたので(前回の記事では,フェローチェアローラライチュウを先発に繰り出して意地でもトリックルームを使用させない構えを取っていた。しかし,先発ウインディカプ・レヒレまたはカプ・テテフを繰り出して,初手の選択で,フェローチェに攻撃を集中して意地でも倒しに来て後発にポリゴン2ギガイアスを忍ばせてトリックルームを安全に使用し無双するプレイヤーが現れたり,そもそもフェローチェという存在が使用する側,使用される側双方にとって択の塊であり安定行動がなかったので,択を外したときのショックが大きかった(飛び膝蹴りを4回くらい外した)。),その対抗策として,黒い鉄球持ちのオニシズクモをJCS前に考えていた(1度は使用したいと思っていた)。しかし,ギガイアスの物理耐久は高く,持ち物無しのアクアブレイクを確定で耐えられるので,前回の構築では,持たせる意味が無く,断念してしまったが,今回は雨を取り入れているので,持たせる意味は大いにあると感じ,採用した。

 

3.最後に,カプ・コケコ+アローラライチュウの構築を今まで使ってみて,相手のカプ・コケコが面倒だと感じたので,アローラライチュウと相性が良く,カプ・コケコが処理を手間取るカプ・テテフに拘りスカーフを持たせ,水タイプを3体構築に入れたことで,相手のカプ・コケコに見せてしまった隙を埋める形にした。

 

 以下,使用した構築とその解説です。

 

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※INC May終了後からアローラライチュウのアンコールを猫騙し,オニシズクモの吸血を虫食いに変更

 

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アローラライチュウ 性格:臆病

努力値:0-0-4-252-0-252 実数値:135-94-71-147-105-178 (6V個体)

 

 VGC2017ルールにおいて,このポケモンには誰にも負けない思い入れがあるので,記述したいことはたくさんありますが,要点を絞って紹介します(それでも,結構記述していますが・・・)。まず,猫騙しを搭載していることから,今回は6V個体での採用です。技構成については,10万ボルトとサイコキネシスは確定として,ボルトチェンジは,素早さと縛り性能が高いが耐久が脆いのが悩みどころのアローラライチュウを出来るだけ生かしておきたいために当て逃げとして使用したり,エレキフィールド上では,攻撃の順番がアローラライチュウ→カプ・コケコになるので,アローラライチュウボルトチェンジからペリッパーを出し,ペリッパーの特性の雨降らしにより,天候を雨に変更して,カプ・コケコの雷を必中で当てるというプレイングが出来ます(特性の砂起こしによる特殊耐久の付与の恩恵で胡座をかいているギガイアスに一泡吹かせることも可能です)。そして,猫騙しについては,カプ・コケコ+アローラライチュウ先発で苦手なカミツルギギガイアスを含めた先発を相手が選択していたとき,出し負けをやや優勢に変えることが出来ることを期待して採用しました。実際,猫騙しのお蔭で助かった試合もたまにあったので,アンコールよりも優先すべき技だと感じました(ゴルダックにアンコールを搭載させているということも要因)。

 最後に,皆さんが気になっていると思われる持ち物について記述していきます。前回の記事の構築をJCSやその前のレートで使用していたときに,相手のカプ・コケコがエレキフィールド上のアローラライチュウを目の前にして,やたらと突っ張ってきたとことに非常に違和感を覚えました。なぜなら,CS個体だとアローラライチュウサイコキネシスZで倒されてしまうからです。なので,持ち物をエスパーZにしたのが最初の動機で,実際,エスパーZを採用することによって,DJパやドレディア+コータス始動の構築,単体では,カプ・コケコの他にガブリアスカプ・ブルルにも強く出られるのが優秀過ぎました。自分の中での評価は,エスパーZ>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>アロライZと言っても過言ではない程,アロライZは弱いと思っています。

 

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ゴルダック 性格:臆病

努力値:0-x-4-252-0-252 実数値:155-x-99-147-100-150

 

 特に説明する必要は無いテンプレのポケモン。火力を削るのは痛いですが,最速フワライド対策に最速にしました。お蔭で,カプテテフ+フワライド始動の構築に対しての勝率が跳ね上がりました。アンコールは読まれやすいですが,フワライドを置物にしたり,平気でゴルダックの前で変化技や猫騙しをたまに打たれたりするので,必須技だと思います。

 

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ペリッパー 性格:控えめ

努力値:0-x-4-252-0-252 実数値:135-x-121-161-90-117

 

 この構築の軸となるポケモン。余程のことが無い限り,選出に組み込んでいました。ミラー対面だと先攻するのに50%以下のお祈りになってしまいますが,潮水や暴風の火力は絶対に削ることは出来ないため,性格は控えめでの採用となっています。このポケモン気合いの襷を持っていることから,守るの必要性をあまり感じなく,試しにワイドガードを代わりに搭載してみたところ,この技が強すぎました。面白いように引っかかってくれたので,楽しかったです。

 

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オニシズクモ 性格:勇敢

努力値:252-252-0-x-4-0 実数値:175-134-113-x-154-42 (パワーレンズ込みでS実数値21)

 

 一度は使用してみたかったポケモンペリッパーと組み合わせることで,課題であった火力不足を解消できるのが非常に大きかったです。ゲームフリークが「このポケモンに黒い鉄球を持たせて下さい」と言っているかのような露骨なS種族値(黒い鉄球込みで最遅20族-1)をしているのがとても有り難かったです。持ち物はパワーレンズを持たせており,黒い鉄球より相手の思考を5秒程妨害できると思います(物理型ということもあるので)。姑息な手段ではありますが,1ターンの選択時間が45秒のルールにおいては,1秒でも相手の思考を妨害できる戦術はとても有効であると思います。技構成については,アクアブレイクと守るは確定として,雨+アクアブレイクで倒せない,または,乱数で耐えられる回復木の実持ちがメジャーなポケモン(カビゴンアローラベトベトンカプ・レヒレ等)を意識して虫食い,あるだけで安心するワイドガードを搭載しました。ワイドガードをあまり使用しなかったこと,虫食いによる回復のシナジーを考えての身代わりやこの構築は,カプ・ブルル+トリックルームの構築に苦戦を強いられるため,ピンポイントではありますが,毒突きを搭載するのも良いかと思われます(確定では倒せないので注意)。

 

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カプ・コケコ 性格:控えめ

努力値:4-x-0-252-0-252 実数値:146-x-105-161-95-182

 

 ペリッパー+ゴルダックの組み合わせは火力がやや心もとないため,最初は拘り眼鏡で採用していましたが,守るを使用したい場面が結構あったため,命の珠での採用となりました。性格については,フィールド補正無しでH177D150のカプ・レヒレへの雷が中乱数(7/16)から高乱数(7/8)に変わるのを大きく評価して控えめにしました(この構築で強引に処理していきたいカビゴンアローラベトベトンに出来るだけダメージを与えたいのも要因)。技構成については,マジカルシャインと守る,上述と雨との相性の良さから雷も確定として,ボルトチェンジについては,前回の記事にも記述した通り,エレキフィールドが最も維持しにくいフィールドであるので,当て逃げして再展開を狙ったり,カプ・コケコが受けたくない技(地面技やカプ・テテフのサイコフィールド補正のサイコキネシス等)をペリッパーカプ・テテフが受けて被害を最小限に止めたり,先発でこちらのカプ・コケコとアローラライチュウエレキフィールド展開を妨害するポケモン(特に,カプ・ブルル)を相手が繰り出してきたとき,カプ・コケコのボルトチェンジからカプ・テテフに交代して,アローラライチュウのサイコフィールド補正のサイコキネシスZで吹き飛ばしたり等,プレイングの幅が大きくなるので搭載しました。あと,たまに初手からカプ・レヒレに素雷(70%)を打つ場合があります。あちらも平気で濁流を両当て前提で打ってくる(72.25%)ので,文句は言えないでしょう。

 

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カプ・テテフ 性格:控えめ

努力値:0-x-4-252-0-252 実数値:145-x-96-200-135-147

 

 そういえば,この構築の6体全ての努力値配分が振り切りですね。小学生かな?

 構築経緯で記述した通り,ここまでの5体でカプ・コケコに隙を見せているので,拘りスカーフを持たせました。副産物として,カミツルギウツロイドの処理に余裕が生まれたのも大きかったです。準速だと最速フェローチェや拘りスカーフ持ちの耐久に振っているガブリアスの上を取ることは出来ませんが,その2体はペリッパー+ゴルダックとカプ・コケコ+アローラライチュウで何とかなるので,火力を求めて性格を控え目にしました。技構成については,サイコキネシスムーンフォースマジカルシャインは確定として,4枠目の技について,非常に悩みました。カプ・コケコとアローラライチュウがいるのに10万ボルトは微妙ですし,シャドーボールは範囲は優秀ですが,威力80という火力が足を引っ張りかねないですし,気合い玉は命中不安な上に,当てたいポケモン(カビゴンポリゴン2等)は1撃では倒れません。そのような中,雨とエレキフィード展開はどちらともトリトドンが重いし,最近,蓄えるZ型のトリトドンが注目されてきたから軽視はできないと感じたため,エナジーボールを搭載することを決めました。超ピンポイントな技ではありますが,そもそも4枠目の技を使うことが滅多にないこと,遊び半分で搭載して実際そのお蔭で蓄えるZ型のトリトドンに勝てたこと,ミストフィールド上のカプ・レヒレに対する最高打点であることから採用して正解だったと思っています。

 また,努力値については,ウツロイドのヘドロ爆弾に対してどうしても受け出さないといけなかったり,ガブリアスのダブルダメージの地震を2耐えする必要性を感じたりする場面があったので,変更する必要がありますが,良い配分が思いつかないこと,拘りスカーフ持ちのカプ・テテフに隙を見せたくないこと,あまり火力を削りたくないことの3点からCS振り切りのままで使用しています。何か良い配分があれば教えて下さい。

 

基本選出1

先発

カプ・コケコ アローラライチュウ

 

後発

カプ・テテフ ペリッパー

 

基本選出2

先発

ゴルダック ペリッパー

 

後発

カプ・コケコ カプ・テテフ

 

トリックルームに対しての選出1

先発

カプ・コケコ アローラライチュウ

 

後発

オニシズクモ ペリッパー

 

トリックルームに対しての選出2

先発

ゴルダック ペリッパー

 

後発

オニシズクモ カプ・コケコ or カプ・テテフ

 

この構築で辛いポケモン,並び

アローラベトベトン

トリトドン+トリックルーム展開

カプ・ブルル+トリックルーム展開

突撃チョッキ持ちメタグロス

拘りスカーフ持ち耐久振りカミツルギ

蓄える搭載カビゴン

トリトドン+アローラガラガラ+テッカグヤ(無理)

イーブイ

 

成績

・ひいあさん主催の「Bo3 Cup Final」で予選スイスドロー4-2の8位抜け,決勝トーナメント1回戦落ちのベスト8。

・S4のWCSレート最高2位(レート1925)

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感想

・JCSが終了後,自分と同じくカプ・コケコ+アローラライチュウ軸の構築を考えていたTwitterのフォロワーさんがペリッパーを構築に組み込んでいたことを思い出したことがこの構築を生み出せたきっかけでもあるので,感謝しています。

・3年連続JCSが終了後に構築が完成するという計画性が全く無い自分ではありますが,JCS期間中に「カプ・コケコ+アローラライチュウは全然勝てないから弱い,終わった」と一瞬でも考えた自分を見返すような構築が出来て,満足してVGC2017を終えられそうです。来年こそは・・・

 

 最後に、記事を見て分からないことや疑問に思ったことがあれば、自分のTwitter(@keima1212ab)に気軽にリプを下さい。

 

 ここまで見て下さってありがとうございました。