Kohei's brain

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インターネット大会(カントークラシック)138位(1746) 「疑似ゲンガナンス」構築

 

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 先日行われたインターネット大会のカントークラシックで使用したPTを紹介する前に、まず、今回の大会の環境に対しての自分の考えを述べたいと思います(そうしないと今回なぜこの構築を使用したのか分かりにくいと考えたので)。

 この大会のレギュレーションがPGLから発表された時、皆さんのほとんどはks環境であると考えたのではないでしょうか(自分もその一人です)?なぜなら、

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 このポケモンとまともに戦えるポケモンが少なすぎるからです。

 今回のルールは全国図鑑No.001~149のポケモンのみが使用することが出来ます。つまり、悪タイプのポケモンが1体も使用出来ないかつ鋼タイプのポケモンレアコイルの実質1体のみしか使用することが出来ません。ということは、現実的にエスパー技を半減出来るタイプはエスパータイプのみになります。また、もう一つのルールとしてポケモンに「道具」を持たせることが出来ないので対面で不利な相手の攻撃を一回は耐えて反撃に転ずることが出来る気合の襷や相手の不意を突ける拘りスカーフの心配は当然ありません。よって、今回は素早さと耐久力が特に重要視されるルールであると解釈することが出来ます。以上の2点からフーディン(S120族)とスターミー(S115族)とヤドラン(H95族、B110族)が環境の中心に存在するポケモンのうちの一部であることが分かります。

 このことから、ピクシーの弱点である毒タイプ(鋼タイプは無視するものとします)で一番速いポケモンはゲンガー(110族)であることから、フーディンとスターミーによって確実に上から縛られている(例外もありますが、それは後述)、また、同様に格闘タイプのポケモンも上述の2体によって確実に上から縛られているので、この環境において毒タイプと格闘タイプのポケモンは肩身の狭いルールであるでしょう。よって、フェアリータイプ(ここではフェアリー=ピクシーと解釈します)とノーマルタイプが環境の中心に存在するポケモンのうちの一部であることが分かります。

 さらに、上述から素早さが群を抜いて速く、相手から攻撃から逃げることが出来るボルトチェンジエスパータイプの打点になり得るシャドーボール、欠伸や毒々等の優秀な補助技を覚えるサンダースやサンダースを好き勝手にさせない電気技の一貫を切る(耐性というより無効の方が望ましい)ことが出来るポケモン、そして種族値が一番高くかつドラゴン技の通りが非常に良いためカイリューも環境の中心に存在するポケモンのうちの一部であることが分かります(マルマインはただサンダースより速いだけで上述の要素を満たしていない)。

  以上のことから、自分が考える今回の大会に参加できるポケモンのランクは以下の通りです(同ランクでも左に位置している程評価が高いです)。

 

SSS ピクシー

SS   カイリューフーディンカビゴン、サンダース

S      プテラ、スターミー、ヤドラン、ゲンガー、ラッキー、ニドキング、サンダー

A      カイリキー、ウインディニドクインレアコイルマタドガスダグトリオ

B      パルシェンアズマオウゴローニャフリーザー、フシギバナキュウコンモルフォン

C      シャワーズ、ファイヤー、リザードンウツボットベトベトンマルマイン

D      上記のポケモン以外

 

 上のランク表通りの環境であるならば、ピクシーを軸としたサイクル戦が予想されます(今更ですが、今回は6体選出のシングルバトルです)。なので、HPをじわじわ削りながら相手の受けを崩壊させる一つの手段であるステルスロックの重要性が高まります。また、上述より毒タイプと格闘タイプが高めのランクに位置しているのは矛盾であると思われますが、ゲンガーとカイリキーについてはノーマルタイプのストッパーまたはキラーニドキングについては不意打ちで低耐久のフーディンを逆に縛っていることを評価したからです。

 ここで、この環境で安定した勝率を保つためには途中で急所や追加効果を引く可能性を考慮すると、強引に相手のサイクルを破壊することが一番の近道と考えました。自分が特に意識した受けのサイクルはラッキー、ヤドラン、ピクシー、カビゴンのシングルレートで言う受けループの要素を取り入れたPTです。シングルレートの環境では滅びの歌を搭載したメガゲンガーを使用することが対策のうちの1つとしてあります。この環境ではゲンガーの天敵であるバンギラスが存在しないため、絶対に滅びの歌で相手のサイクルを破壊したいと考えました。とはいっても、ゲンガナイトも使用出来ないため、ゲンガーに影踏みを与えるために黒い眼差しを採用しました。また、ゲンガーに出来るだけ負担を与えさせないために第2の疑似影踏み要因としてダグトリオを採用しました。これで、後投げ→黒い眼差し→滅びの歌(カウント3)→ダグトリオに交代(カウント2)→守る(ターンを稼ぐために採用) (カウント1)→ダグトリオの攻撃または交代(カウント0)というプランが立ちました。しかし、これでは相手のピクシーに対しては後投げ(瞑想等の積み技)→黒い眼差し(積み技またはアシストパワー(この場合1発は耐える))→滅びの歌(アシストパワーでゲンガー落ちる)またはダグトリオに交代したときにアシストパワーやムーンフォースを打たれて倒されたり、カウント0のときに滅びの歌が成立しても誰かが犠牲になってしまいます。折角一生懸命考えたプランをこのような欠陥で廃案にしてしまうのは流石にもったいないと考えたのでゲンガーが覚える技で何か画期的な技はないかポケモン徹底攻略(http://yakkun.com/xy/status_list.htm)で探しました。

 

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ん? この技は何だ・・・?

 

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 これだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

 

 それでは、インターネット大会のカントークラシックで使用したPTを紹介します。

 

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 ピクシー 性格:図太い

努力値:252-x-212-4-36-4 実数値:202-x-132-116-115-81

 

 ピクシー枠と言っても良い程この環境で最も重要なポケモン。耐性と特性でほとんどのポケモンを相手にすることが出来ます。技構成については安定した火力と地味に高めな追加効果の確率を評価してムーンフォース、卵産みと特性の天然は両立出来ないので月の光、ピクシーを含め味方の状態異常技やカビゴンの眠るにより眠り状態を強引に解除できるアロマセラピー(この技は非常に強かった)、ダグトリオを約90%、ゲンガーやフーディンを約75%回復することが出来、月の光のPPのサポートとして第2の回復技として願い事を採用しました。調整はBを11nまで下げて、ステルスロックのダメージ+レアコイルの特化ラスターカノンを確定で耐えます(まぁ、耐えたところで何だという話ですが・・・)。

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ダグトリオ 性格:陽気

努力値:0-0-196-x-60-252 実数値:110-100-95-x-98-189

 

 このルールで唯一の特性で相手の浮いていないポケモンを任意での交代を阻止することが出来るポケモン。役割対象はもちろんサンダースとレアコイルとカイリキーです。このことにより地震と地割れは確定で、HSサンダースもいるとあらかじめ聞いていたので地震と合わせて確実に落とせたり、単なる相手の抜き性能の阻害をするために岩石封じ、上述から守るを入れて完成です。調整はステルスロックのダメージ+レアコイルの特化ラスターカノン(=めざめるパワー氷または草)を確定耐え、ステルスロックのダメージ+最速フーディンのC252振りサイコショックを7/8で耐えます(上述でレアコイルは無視すると言っていたのにさっきから仮想敵にやたらといるのだが・・・?)。これほど耐久に振っているのにカイリキーの爆裂パンチでワンパンされた時は流石に悲しい気持ちになりました。また、1度カイリキーに地割れを外した時は二度見してしまいました。

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フーディン 性格:臆病

努力値:0-x-4-252-0-252 実数値:130-x-66-187-115-189

 

 使い方に依りますが、このルールで自分が一番強いと思っているポケモン。その理由は2つあります。1つ目はBDまたはBSラッキーをステルスロックのダメージ+サイコショック2回で高乱数で落とせるのでほとんどのポケモンに対して安易な後出しを許さないポケモンだからです。2つ目は高いS種族値とC種族値から多くの相手のポケモンを縛っているので優秀な補助技が光るということです。相手の補助技読みで積極的に後投げしてアンコールまたは身代わりで起点を作って勝ちを拾った試合は数知れずありました。技構成については上述から3つは確定、残りはミラー意識のシャドーボールで落ち着きました。気合い玉の採用も考えましたが、身代わりとアンコールの強さを知った以降、変更する気が失せました。

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ゲンガー 性格:臆病

努力値:0-x-228-0-28-252 実数値:135-x-109-150-99-178

 

 フォロワーのソウユウさんからもらった手動メガゲンガー。相手がラッキー、ピクシー、カビゴンを繰り出して来たら積極的に後投げして滅びの歌をして相手のPTの軸となる駒を破壊していきます。カイリキーの格闘技読みで後投げすることもありますが、ほとんどストーンエッジを打ってくるので多少の読みが必要となってきます(ストーンエッジ1点読みでダグトリオを後投げする時に限って爆裂パンチを打ってくるから面倒)。調整はA特化カビゴンの噛み砕く(=成功追い打ち)を確定耐えかつC無振りのピクシーのアシストパワーの被ダメージを効率よく抑えられます。ダグトリオと同様にこれほど耐久に振っているのに結構ダメージが入るのは悲しかったです。クリアスモッグは積みポケモンの嫌がらせとしては優秀でしたが、予想通り火力がお察しでした。

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 ラッキー 性格:図太い

努力値:92-0-252-x-0-164 実数値:337-9-62-x-125-91 (A0個体)

 

 通称ピンクの悪魔。しかし、このルールでは進化の輝石が持たせられないため、思考停止で努力値を振り切るのではなく明確な仮想敵を考えて努力値配分を考えなければならない難しいポケモンでした。まず、フーディンの個体解説で記述した通り、ステルスロックのダメージ+サイコショック2回を出来るだけ耐えられるようにBに全振りするだけではなく、HPにもある程度振りました(この瞬間、ラッキーの性格は図太いで確定)。次に、ラッキーはD耐久が高いのでピクシーと合わせて一撃技で見ているポケモンを用意している人が多いと予想して出来るだけ上から身代わりが出来るようにSに振りました(無振りアズマオウ+2かつ無振り70族+1)。このS調整のお蔭でほとんどのカイリキーの上を取ることが出来、カイリキー対面で1戦勝ちを拾うことが出来たので良かったです。

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カビゴン 性格:意地っ張り

努力値:20-236-252-x-0-0 実数値:238-176-117-x-130-50

 

 このPTの大黒柱。等倍の技程度なら2~3発は耐えて欠伸や眠るを使って相手のポケモンをじわじわと詰めることが出来る優秀なポケモンでした。調整はステルスロックのダメージ+A特化カイリューのA+1逆鱗を15/16耐えですが(このルールのカイリューは最速安定だと思いますが、何も分かっていない低レートからこのようなつまらないことでレートを持っていかれることを嫌ったため)、やっぱり、Sに最低でも4は振った方が良いと思いました。技構成については主にフーディンやスターミー、ゲンガーを絶対に逃がさない追い打ちと追い打ちとのシナジーを考えて欠伸、甘えた小さくなるを許さないのしかかり、ピクシーのアロマセラピーを利用できる眠るを採用しました。個人的に収穫だったことは、ステルスロックを撒いた状態でプテラに対して欠伸を打ち、眠りを嫌って他のポケモンに交代する際に追い打ちを決めてステルスロックのダメージの圏内に入れる動きが強かったことです。

 

基本選出というより戦い方

 初手にラッキーを繰り出してステルスロックを撒いて(挑発が読めるときは地球投げ)ピクシーやカビゴンを後投げして数値受け(場合によってはゲンガーやフーディンを後投げすることもある)して相手の隙を見てゲンガーやフーディンを後投げしてサイクルを壊していきます。

 

感想

ラッキーのD耐久を過大評価していた(失敗1つ目)。

・ピクシーの願い事は流石にロマンだったので(失敗2つ目)、月の光のPPの保存のため代わりに電磁波を入れたかった。

・「カイリキーって上から一撃技打たれて倒されるから弱くね?」と考えていたので、カイリキーを舐めているPTを今回使用したが、いざ本番になるとレート上位の人も普通にカイリキーを使用していた。その理由を大会が終わった後に考えてみたところ、カイリキーの上を取って一撃技を打つことが出来るポケモンがこの環境に弱いことが判明し、「そりゃそうか」と納得した(失敗3つ目)。

・最終的にゲンガーが相手のポケモンを倒した(相打ちにした)技の比率は道連れ>滅びの歌だった(カビゴンと相打ち出来るならそれはそれで本望だから多少はね?)。

 

成績

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 最後に、この大会の考察はニコ生主のハクヤさん(co2862278)と共に行いました。ありがとうございました。

 

 ここまで見て下さってありがとうございました。